三国一のバイク馬鹿
友、案外近くより来る。

とても美しく、心温まるエピソードなど。
遅く起きた休日。なんとなく、ふらっとやってきた大観山。
休憩を兼ねて一服し、どのルートで帰るかを思案していた。
「すみません。写真撮ってもらえますか」
振り返ると、そこにはおろし立てのジャケットに身を包んだ若い女性がいた。
バイクと一緒にポーズを撮る彼女を、フィルムに収める。
聞けば、まだ大学生の彼女は免許を取ったばかりで、
今日が初めてのツーリングだという。
懐かしいような、気恥ずかしいような過去の自分の姿がダブり、
なんとなく、優しい気持ちになった。
彼女はおそるおそるバイクをUターンさせ、ゆっくりとパーキングを出ていく。
その後、さらにもう一本タバコを灰にして、自分もパーキングを出た。
山道に入ると、とたんに霧が視界をふさぐ、
ほんの5メートル先も見えない濃霧。
そこにかすかなテールランプの灯りが見えたかと思うと、
ガシャッと嫌な音がした。
慌ててバイクを止め、周囲を見回す。
そこには、転倒したバイクを起こそうとするさっきの女性がいた。

さて、ここで問題です(笑)
この後、ふたりはどーなったでしょう?
(答えは「キリン」の11巻に書いてあります。)
ここで、何か新しい物語が始まる・・・。というのは、
寂しき男、少年のような心を持つバイク乗りのかもしれない。
が、こういう現象はまずない。
初めてのツーリングをソロで敢行する「女性」はさすがに多くないのでは?
バカにするつもりじゃなくて、男であっても、これは無謀だし。
それでも、俺はどちらかというえばソロ・ツーリングが好きなので、
今でも、自ら否定しているにも関わらず、くだらない期待を胸に抱いてしまう。
で、現場では、グループでツーリングに来ている人たちがたくさんいたりして、
妙にさみしくなったり、いきがって「ツーリングはソロに限る」とか思ったりして、
自ら敗北宣言。
別に、主義を曲げるつもりもないし、俺はソロが好きなのだが、
グループででかけるのもいいよね。
ここのところは、俺がSS(エッセエッセ)と出会うきっかけを作ってくれた
M900S乗りのGONと出掛けることが多く、密かに「こういうのもいいな」とか、
思っていたりする。
そんでもって、今日、GONがインターネットを通じて知り合った、
「Itarian Red Machine」のオーナー(案外近くに住んでいてびっくり)とのミニオフに参加させてもらうことができた。
俺が言うと嘘くさいが、持つべきものは友達です。
やはり、共通の趣味を持つ人はいいですね。
待ち合わせの京葉道路・幕張PAで、「Itarian Red Machine」氏は、すでに到着していたのだが、
ええ、ひと目でわかりましたよ。ドゥカティ940SSがあるもの。
「Itarian Red Machine」氏もすぐわかったと思う。
ええ、こっちもドカで、しかも爆音だもの。
そして、GONも合流し、あいさつもそこそこにいきなり意気投合。
本当は、房総の海の方までちょっと走って、という予定だったが、
天候不順のため、予定を変更。
もうひとつの目的であり、「Itarian Red Machine」氏が世話になっている、
(私も何らかの形でお世話になろうと画策している)
バイクショップ「MOTOR PRODUCT YAJIMA」に行くことにした。
雨で走りそのものは満足できなかったものの、
実り多き時間でした。
「Itarian Red Machine」氏の940SS(現行900SSの先代に当たる系統)は、
俺にとってのオリジナル・ドカだし、なんといっても、
夢のようなパーツがいっぱい装着されている。
それが決してハッタリではなく、その良さをきちんとわかっていらっしゃる。
いやー、こっちも興味津々だし、バイク談義に花が咲きましたよ。
ショップの社長である矢島三千夫氏と息子の幸夫氏は、
「Itarian Red Machine」氏の言う通り、「職人」。
社長はまさに歯に衣を着せず、なんでもズバズバ言う人だが、
きちんと理屈を説明してくれるし、
「それを信じて裏切られたことがない」と、
「Itarian Red Machine」氏は言う。
素直に「うらやましい」と思った。
こういうバイク店と、いい関係を持てたらいいだろうな。
「MOTOR PRODUCT YAJIMA」と、
GONがお世話になっている 「パワーハウス」は、そういう店だ。
この前、たまたま、「パワーハウス」主催のサーキット走行会の申し込みをしに 行ったのだが、
ただ、それだけ、GONの納車日に顔を出したりしていただけなのに、
作業中にも関わらず相手をしてくれるし、
俺が何も言わないのに「ちょっとアイドリング高いんじゃない」とか、気にしてくれる。
(ちなみにこれ、停車中にイタズラされてチョーク開けられてた、と気づく)
なんて、素晴らしい人たち!!
こうしたショップを知る機会を与えてくれ、
しかも、とても楽しい時間を過ごすことができたことに感謝します。
バイク仲間、ドカ仲間、言い方はいろいろだけど、
仲間って素晴しい。
(珍しく、本音トーク全開なので、ちょっと恥ずかしい)


「MOTOR PRODUCT YAJIMA」にて。
左がもうおなじみのGON's M900S。右が「Itarian Red Machine」氏の940SS。
撮影:GON(いつも感謝しております)

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