| 三国一のバイク馬鹿男、齢三十三目前にして、貢ぐ君と化す。
 
 
 もう一昔前になるかねえ。世の中に、「貢ぐ君」とかなる生き物がいたのは。そんな話はどうでもよろしい。
 衣服でも、アクセサリーでも、中身を磨き上げるための様々な投資もいいじゃないか。
 「貢ぐ君」というより、『プリティ・ウーマン』のリチャード・ギアを目指そうじゃないか。
 ああ(詠嘆)。俺が今その気分だよ。
 ドゥカティという単車が「お金がかかる」というのは、
 半分は嘘だが、半分は本当だ。
 オイル交換を含めた定期的なメンテナンスもきちんとやった方がいいのは、
 どんなバイクでも当たり前の話。ドカはそのへんもシビアらしいが。
 じゃあ、何故そんなに金がかかるのか? というと
 ザ・カスタム。これにつきる。
 本当の話。俺はカスタム興味なかったんだよ。
 赤の2号は、見てくれが気に入って手に入れたくらいだから、
 外装いじる気にならなかったし、パワーも十分。
 今でもそうだが、うるさいマフラー嫌いだし。
 だが、なんでだろう。ドカはカスタムやる気にさせる。
 事実始めた。
 思うに、案外赤の2号(VTR-1000F)は、少なくとも見た目の仕上がりはきれいで、
 特にどこか気になるということもない。
 これが、SS(エッセエッセ)だと、けっこうショボいパーツ使ってたりする。
 本来鉄の固まりであるべき、エンジンに樹脂パーツ使っているのはどういうことか?
 ま、タイミングベルトカバーとか、Fスプロケカバーとかだから、金属部品にする必要がないものなんだが。
 でも、国産車だったら、アルミとかで飾ると思う。
 良くも悪くも日本人はそういう習性がある。高い買い物なら、なおさらだ。
 このへんの、ヨーロッパ人の合理主義はすごいなあと思う。
 逆に、エンジンそのものとか、ブレーキとか、走行に必要な部分に関しては、
 まったく、手抜きがないもの。
 (ま、上を見ればキリがないらしいが)
 とはいえ、俺は生粋の日本人なので、ショボいパーツは徹底的に排除する。
 で、始めたら、キリがなくなった。
  これが現在のSSのお姿だ。走るの夢中で(ちょっと嘘)、写真撮るヒマなかったので、部分アップとかはなし。
 ま、ほとんど定番カスタムなんで、説明するまでもなし。
 それではページにならんので、ちょろっと書く。
 タイミングベルトカバー
 ドゥカティイパフォーマンス製のカーボンカバーに変更。
 オリジナルと比べりゃ軽いが、実際は単に見た目。
 クラッチカバー&クラッチスプリング
 これは実用面から。乾式クラッチ冷却のために開放型に。
 モノはクッチョロ製。穴が空いているので、乗車状態でも赤いスプリングが見える。
 クラッチスプリングは、開放型だと錆びるらしいので、ステンレス製に。
 モノはライディングハウス製。クラッチも軽くなり、半クラ→全切れの感触が明確に。
 リアマッドガード
 これも見た目。CMコンポジットのカーボン製。
 モノに不満はないが、宿題が残る結果に。
 ダブルバブルスクリーン
 ディライト製クリアブルーのイカす奴。完全に見た目で選んだ。
 ノーマルについてるフチの黒いゴムを俺は許さない。
 が、使ってみると効果抜群。これで法定速度違反も楽勝だ→死ね。
 ハイライドステップキット
 ライディングハウス製。理由はブレーキベダルが同軸だから。
 ノーマルだとエンジンからブレーキペダルが生えていて、俺の小さい足では踏めない。見た目的にも同軸型の方がカッコいいし。
 仕上がりきれいでピカピカだから、変に目立つ。
 ポジションに関しては、俺はもともと「制服に身体を合わせる」旧帝国陸軍体質だが、変更して正解。
 小柄な俺でもリアシートに荷重をかけられるようになった。
 ちなみに、俺の身長163cm。両脚地面に着いたらバレリーナ。
 片足でも指の付け根までしかつかない。これでもSS900いけます。
 Uターンは足を付けずにやれ! 結果的にその方が早いし曲がる。
 それができないほどのタイトUターン(道間違えた時とか)は。
 潔く単車から降りろ。
 単車降りての取り回しは一時の恥。立ちゴケは一生の恥。と、肝に銘じよ。
 マフラーその他
 いわゆるドゥカティパフォーマンスのセット一式。
 マフラーはテルミニョーニかと思っていたが、レムス製だった。
 そして、セットのCPUとK&N製のパワーフィルター。
 パワー感は、驚くほど変わらないがアクセルのツキは向上。
 さらにスパルタンになって、
 乗りこなせる日が遠のいた。
 排気音は爆音。締まった良い低音が身体までも震わせる。
 最初は、俺の心臓がドキドキしているのかと思った。
 周囲への迷惑もうしろめたいが、
 不思議と国産車によくある「車検対応」マフラーよりうるさくない。
 気がする。
 4気筒系はどうも高めの音が耳につくと思う,ああいう音も嫌いではないが。
 ついでに、吸気音(だと思う)が、どうも、
 こちらを追いかけてくるパトカーのサイレンのように聞こえる。
 これが、心理的に心臓に悪い。
 宿題
 Fスプロケットカバー
 注文後に気づくも、在庫がなく断念。
 チェーンカバー
 スイングアームの補強部分(三角のところ)だけについた小さいカバー。 
            リアマッドガードを変えたら、そこだけ妙に気になる。
 ミラーぶれ止め
 シルヴァバード製のミラー補強板。装着簡単らしいので、とりあえず、最優先事項。
 今後の検討材料
 アンダーカウル
 ドゥカティパフォーマンス製の小さいやつ。意外とカッコいいと思うし、
 SS900、M900ともにあまりやっている人いないので、目立つかと。
 サスペンション
 さすがに金がねえ。リアだけでもなんとかしたい気もする。
 禁断のエンジン内部
 信頼のおけそうなショップ2店とめぐりあったので、やるかもしれない。
 やるとしたら、走行1万キロ後。
 全バラ、バランス取り、その他、フライホイール軽量化とか
 圧縮比アップとボアアップは、セルが回る範囲なら(さらに、予算が許せば)許可。
 俺はもう「押しがけ」を、絶対にしねえのだ。
 いやー、やりだすと、どこもかしこも気になるのよ。身近に先達がいっぱいいるので、いろいろといい話(悪魔のささやきとも言う)が聞けるし。
 あと、カッコいい言い方しちゃうと、
 合理的に手を抜いた部分のある見た目も含めて、中身なんかは特に、
 完成後の状態が見えてくる感じがするのだ。
 ポテンシャルの高さが感じられると言えばいいのか。
 「私はもっといい女になれるのよ。さあ、せっせと働きなさい」
 そういう声が聞こえるのかもしれない。
 ランボルギーニ・カウンタックの後継は、ディアブロっていうんだが、
 イタ車って、みんなディアブロな気がする。
 もう契約しちゃったけど。
 メールは下記まで  SS900@mac.com |