(平成9年11月23日版)
膨大な質疑応答データをホームページ上で見やすくしたいのですが
限りある私の時間は少しでもお答えに当てるようにし
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はじめまして、私の妻(33才)のことで相談させていただきます。
94/00、96/00、97/00の3回流産しています。 3回とも妊娠4〜5カ月の頃、超音波による診察により、 胎児の首の後ろに腫れ物(頭と同じぐらい)が発見され、 そのままの成長が不可能との診断により、おろしました。
その後妻・私ともに血液検査、リンゴ病、おたふく、風疹等の検査等を行いました。
胎児の遺伝子も調べましたが異常ありませんでした。
oooクリニックのOOO先生が主治医ですが、 とても親身な先生で、他の症例を調べて頂きましたが、特にないそうです。
しかし、個人の調査にも限界はあるでしょうし、いろいろ参考意見を聞きたく、 メール相談させていただきます。
「今のところ原因が分からず、3回偶然が重なった。また妊娠しても構わない」 という診断ですが、
■なにか原因があるのでしょうか?
■また妊娠しても大丈夫でしょうか?(母子ともに)
■先生から見て、気になる点・疑問点はありますか?
ちなみに、00/00生まれの娘がいますが、正常出産し現在も健康です。
(しかし3回00病になり入院しましたが)
ご回答お待ちしています。よろしくお願い申し上げます。
( 97/10/26 12:38 佐賀県 Tさん)
(97/10/26)
既にお嬢ちゃんがお一人いらっしゃると最後に書いてありましたので少しは胸をなで下ろしましたが、 ご心痛お察し申し上げます。
遺伝性の疾患を持った胎児が何度かできることは経験しますが ご質問者の場合はそうではないようですし、 このような例は申し訳有りませんが私も存じておりません。
「首の後ろに腫れ物」は実際はどういうものだったのでしょうか。
1986年のアメリカのJournal of Reproductive Medicine という雑誌に Zimmer という医師たちが 「胎児水腫」という皮下の水腫(みずぶくれ)や胸水、腹水などができる状態が 2度の妊娠でできた報告をしているようです。(J Reprod Med, 1986 Mar, 31:3,193-4)
論文そのものは未だ読んでいませんので何とも言えませんが もしもこういうものが首の後ろにできているのでしたら前例になるわけで そういった文献を取り寄せたりして詳しく調べることにより 今後の予想の手段に少しはなりうるかもしれません。 とは言いましても全く症状などが違った例かもしれませんし何とも申し上げられません。
折角のご質問ですがあまりお役に立てず申し訳ありませんでした。
メールの内容だけからの判断で最終的なものではありませんが 私も次回妊娠をされることについては構わないのではと考えます。
000の000で質問します。妹の子供(2才)が赤芽球労と診断されました。 この病気に対する専門の病院や医師についてご存じでしたらお教えください。 また、現在は00大にて治療中ですが原因が不明とのことで有効な治療法が見つからないため 副作用のつよいステロイド系の薬剤治療を試みるとのことです。 副作用の程度についてわかりましたらお教えください。
( 97/10/25 18:14 北海道 Sさん)
(97/10/25)
既に規模の大きい病院に行かれていますのでそれほど問題は無いと思いますが、 小児の血液疾患の専門病院としては全国的には信州大学小児科が定評があります。
私は自分の担当の患者さんで小児血液疾患で専門的な対応が必要な場合は ちゃんとした手続きを経た上で信州大学小児科の小池健一助教授に相談するようにしています。
お母さんたちにもとても評判の良い先生ですし小児血液専門家として医学的にもとても立派な方です。
「赤芽球癆」の治療は程度にもよりますが胸の前の方にある胸腺(きょうせん)という臓器の関与を検討したり 家族内その他の骨髄移植の可能性も考慮した上でどうしてもという場合にはステロイドやシクロスポリンなどの 免疫抑制療法を考えなくてはなりません。
ステロイド治療は体が太ったり皮膚に線状のものが出来たりする副作用がありますが 最も注意しなくてはいけないのが感染症です。
細菌が入りにくい環境を設定した上で治療を開始して下さるので心配は無いはずですがそれなりの注意が必要です。
なお、小児の「赤芽球癆」は厚生省の特定疾患に入っていると思いますのでいろいろと治療費用などで 特典が認められているはずですのでケースワーカーとも相談をなさって下さい。
お医者様に聴くといつも横柄な怖い態度をされるのでなかなか質問しにくいから どうかよろしくお願いします
かゆみ止めとして、もらっている薬を飲むとぐっすり眠れますが、 この薬に、ステロイドが、入っているのですか?それとも、睡眠薬ですか?おききしたいのです。
とにかく掻かない方が、皮膚のために良いのですが。アトピ−がひどいのです。
クスリのなまえは、HD−266という5ミリくらいので、オレンジ色の、セロハンに、並んで 2列ずつはいっています。飲んでいるのは、高校3年生の息子です。受験のストレスか、 ひどく痒くなってきたのです。病院は、0000病院です。よろしくお願いします 朝日新聞で見ました
( 97/10/14 02:36 京都府 Mさん)
(97/10/15)
HD−266という識別番号を持つ薬として菱山製薬の「ホモクリシン」という
抗ヒスタミン剤があります。抗ヒスタミン剤は主にかゆみ止めや鼻かぜのときに
鼻汁を少なくするためなどに使われます。いずれも多少なりとも眠くなります。
「ホモクリシン」自体にステロイドは含まれていません。
(97/10/16 02:09 京都府 Mさん)
足立先生
早速お返事を頂きありがとうございました。ステロイドが入ってないようなので
安心しました。皮膚がかさかさで、とてもかゆがるのですが、毎日このクスリを、
飲むというのも体に良くないですね?まただんだんきかなくなってきますよね。
またご指導いただきたいことが出てきましたら、メ−ルを送らせていただきます
本当にありがとうございました。
こんにちは。以前にもこのページを利用させていただいたものです。 その節は大変参考になり、とても感謝しています。有り難うございました。
このたびまたメールを送ったのは、私の祖母のことで気がかりなことがあったので書きました。
現在70歳になった祖母は、お医者様にかかって、「橋本病」という診断が下されたそうです。 実際に私が聞いたわけではないのであまり詳しくは分かりませんが、 お医者様の話では症状として、体がだるくなるとか 疲れやすいとかいわれたようです。 最近では祖母はちょっと無理をするとすぐに疲れて体調が悪くなり、横になって休んでしまいます。 母の話では、甲状腺が腫れて喉のしたが大きくなってくるらしいのですが、 今の所目立って膨らんでいるわけではありません。 この「橋本病」といわれる病気に関して、何かご存知のことがあれば教えていただきたい と考えております。
これはインターネットを使えない母からの質問なんですが、 この病気はどういう特徴があって、どんな病気で、 どの程度危険な病気なのでしょうか。命に関わるものなんですか? 普段気をつけることなどはありますか? なにせ、家族も本人も含めて初めて聞く病気なので、 戸惑っています。何とぞよろしくお願いします。
初めてのときは雑誌「あちゃら」で見つけ、このページで以前、「遺伝性球状赤 血球症」についてお伺いしました。このページが有名になればなるほど忙しくなるとは思いますが、 是非がんばってください。
(97/10/ 5 01:02 埼玉県 Uさん)
(97/10/5)
甲状腺というのは「のど」の両脇にある平べったい内分泌器官です。 皮膚のすぐ下にあるので腫れてくると手で触るとわかることが多いです。 ここから出る甲状腺ホルモンというホルモンは体中の新陳代謝を活発にする作用があります。 たくさん出過ぎる病気の代表が「バセドー病」で、ホルモンが少なすぎる病気の代表が"乢BV&B66K¥IB!W$G$9!# 前者を「甲状腺機能亢進症」、後者を「甲状腺機能低下症」と呼んでも 普通は大体同じことになります(病気の時期などにより違うことがあります)。 「バセドー病」では甲状腺ホルモンが出過ぎるために元気は出ますが、心臓は早く打ち動悸がして 血圧は高く、手が震えたりやせてきたりします。ひどくなると眼がぎらぎら光り少し前へ出てくることもあります。
「橋本病」では逆に甲状腺ホルモンが少なくなるので元気がなくなり手足がむくみっぽくなったりします。 脈は遅くなり、血圧も低くひどくなると心臓に水がたまったりすることもあります。 血液検査ではコレステロールが高くなってしまいます。
原因は自己免疫といって自分の甲状腺を外敵とみなして自分のリンパ球が攻撃をするためと考えられています。
日本人の橋本先生が見つけた病気ですので米英でも Hashimoto diseaseと呼んでいます。
中年以降の女性に多い病気です。甲状腺ホルモンを毎日のむことでほとんど普通の人と同じ生活ができる 良性の病気です。
診断は血液検査で自己免疫の抗体やホルモンの量それからこのホルモンを 調節しているTSHという下垂体からのホルモン調節ホルモンなどを計ることで比較的簡単に診断できます。
甲状腺ホルモンを飲まなくても海藻類を食べるのを止めるだけで治ってしまう人もいますので 試されると良いかもしれません。
恐いのは甲状腺ホルモンの薬をのむときの心筋梗塞です。 医師の指示どおりに徐々にふやしていかないと 早く治ろうとして勝手に出された以上のホルモンを 急に飲んで心筋梗塞を起こすことがあります。薬を自己判断で止めたり増やしたりせず 何かあれば次の診察予定の日まで待つのではなくすぐに相談をして、医師の指示をしっかりと守るよう特に注意して下さい。
それ以外はそれほど悪性の病気ではありませんので ときおりホルモンの状態の検査をしてもらい診察を受けている限り長生きできます。
なお、医師が病気について説明をするときには本人だけではなくご家族の方も一緒にお話を 伺うようにしましょう。お忙しいのであれば別に時間を取ってもらっても良いでしょう。
それを嫌がるような医師の場合には別の先生に診てもらった方が良いかもしれません。
「6月下旬から10月中旬までのすべての質問回答集」を ご覧下さい。