発行日: '99年 5月30日(日)
発行:守山リス研事務局
リス研通信 No.677-3
山梨県大月市 リスの橋の構造(追加)
- 日時
- 1999. 5. 2-3
- 場所
- 山梨県大月市パストラルびゅう桂台
- リスの橋
- 設計は清水建設で「橋の下を自動車やバス、人が通過するためその耐久性は十分評価され、構成の部材が万が一腐食や故障しても十分対応できるようになっている」との事である。
- リス橋の構造
-
- 1本のワイヤーロープで反対側のスギの木まで伸ばしスギの木の幹をぐるっと巻くようにして元の柱までピンと張る
- 木にロープが食い込まないように、塗装した金属板でスギの幹を巻く。
- その上にカマボコ板状の木片を置いて、ロープを巻く。
- そのロープに被せるように金網を取り付け(40cm 幅)
- その金網の上に30cm幅の杉板を連続して置く。
- その杉板をステンレスの帯板で金網にボルトで固定。
- 支柱は、コンクリートの電柱を利用し、その表面に樹脂の網が全面にカバーされている。
構造配慮
- リスの橋の数メートル上部には、多数の電線があり、風による橋の波うち振動で接触・漏電しないように、振動を防ぐ固定ロープを橋の下から設置。
- リスの橋を道路を横断するためだけでなく、森との接続を考慮した補助橋を13m 更に奥に設置し、森からの移動がしやすいように自然木に結び付けた事。
- カラスによる待ち伏せ攻撃、滑空攻撃を防ぐための、ナイロンの釣り糸(テグス)を橋の上に数本張り、リスが橋を安全に走行できるようにした工夫。
橋の開発・設計には、数々の試行錯誤と実験により時間と費用がかかったとの事である。この橋で開発を含め150万円ほどとのことであった。但し、橋は豊かな自然の緑の回廊の一部である事が大事。
リスの橋(電柱で28mと13mの橋の接続状態)
(スギ板固定金網はワイヤロープで柱に固定)
自然木への接続固定状態(5/2/99 U撮影)
金網の上のスギ板の状態(5/2/99 U撮影 )
(スギ板はステンレス板で金網にボルト締め)
リスの橋の金網の状態
(5/2/99 U撮影)
リスの橋の風による振動固定ロープ
(上部の電線との接触防止)
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