ソリッドステート(&ファンレス)化 CF-A1


外見は改造前と変わりません。(^^;


※注意 このページに書かれている内容について,私は責任を持ちません。改造は自己責任でお願いします。

更新履歴

2006/07/30
 コンパクトフラッシュをより高速なZ-Proシリーズ(1GB)に入れ替えたので、起動時間等を測定してみました。比較のため、別ページのLEDバックライト&ソリッドステート化 FIVA10xの結果も入れています。
2005/12/04
 バッテリーの一つがついに半分以下しかもたなくなりました。残念ですが、一応、2年間使えたので、まあまあでしょうか。その他は、"fdisk /fprmt"について追加したのみです。

改造に至る経緯

 今から4年ほど前の2000年に,PanasonicのLet's note CF-A1R(仕様)というB5ノートパソコンを購入しました。シリアルポートをワイヤレスで接続できたり,パネルに高級感ある素材を使ったりと,当時なかなか面白い機種だったと思います。私はもっぱら据え置きで使用し,ごくたまに持ち歩く使い方をしていましたが,バッテリーの持続時間(2時間は到底持たず)とハードディスクの容量(6GB)以外は特に不満もなく,それなりに満足して使っていました。Celeron 366MHzというのも,特にCPU Powerを必要としない私の使い方では十分でした。しかし,最近では持ち歩き用はFIVA103,据え置き用はDynabook G6Cを使うようになって,すっかり出番を失っていました。

 というわけで,すっかり休眠状態となっていたのですが,ふと取り出して使ってみたところ,キーボードの打ちやすさやXGA画面の広さ(FIVA103はSVGA),それなりの軽さ(1.18kg)など,バランスの良さを再評価するに至りました。このまま眠らせておくのはもったいないと思い,購入から約4年後の2003年10月,興味のあったソリッドステート化(フラッシュ化,シリコン化,ゼロスピンドル化などとも呼ぶらしい)にチャレンジしてみることにした次第です。なにしろ眠っていたマシンなので,万一壊れてしまっても諦めがつきます。(^^; さらに,ファンレス化と軽量化にも手を出して,現在に至ります。

(2006/07/30 追加) その後、FIVAもソリッドステート化してしまいました(LEDバックライト&ソリッドステート化 FIVA10x)。

使用したパーツ

 その筋では有名な,アイアールキューブICF-02Sを使いました。これは,コンパクトフラッシュを2.5インチハードディスクのコネクタ(IDE)に変換してくれるアダプタで,ソリッドステート化の定番製品です。コンパクトフラッシュはHAGIWARAVシリーズの1GBを使いました。実は,1GBのCFが安くなったというのも,ソリッドステート化に踏み切った理由の一つでした。さらに,ソリッドステート化がうまくいったことを確認した後で,バッテリも新たに購入したので,本体購入価格(当時168,000円)や増設メモリ(64MBで当時10,000円くらい)も合わせるとCF-A1にはけっこう投資していますね。(^^;

今回購入した物品
品名購入価格説明
HPC-CF1GV19,800円HAGIWARA Vシリーズ 1GBコンパクトフラッシュ
ICF-02S2,980円CF→2.5インチHDD変換アダプタ,旧製品タイプ
CF-VZSU12J11,800円CF-A1シリーズ 標準バッテリ

ソリッドステート化の手順

 先人の皆様が各種各様のマシンをソリッドステート化した様子をWebで報告されています。以下に大体の流れを書いておきますが,実際に改造するのであれば,Googleなどの検索エンジンで十分に情報を集めるのがいいでしょう。

1. OSの軽量化

 最終的にはCFに入れるわけですが,OSのインストールと軽量化は適当なHDDに入れて作業するのがいいようです。私の場合,A1Rは6GBのHDDにWin98SEが入っていましたので,この状態からダイエットしました。使用する環境は,ソリッドステート化の前と同じWin98SE + IE5.5SP2です。普通はクリーンインストールをするのでしょうが,パッチ等を集めるのが面倒だったので,as isの状態からどんどん不要なファイルを削除する方式をとりました。

 OSの軽量化およびソリッドステート化全般については,haltzさんのページは非常に参考になりますので,ぜひ一度お読みになることをおすすめします。

 また,参考になるかどうかわかりませんが,下記に私がOSの軽量化をするのに役に立ったソフトを書いておきます。URLは省略しますので,必要に応じて名前で検索してみてください。

OSの軽量化に役に立ったソフト
ソフト名機能
98liteシェル交換等
Litestepシェル交換
Clean System Directory不要DLL削除
DLL Archive不要DLL削除
Dependency Walker必要DLL確認
Resource HackerDLL改造
SRCpyDLL差し替え
RegCleaner不要レジストリ削除
OleClean不要レジストリ削除
EasyClean不要レジストリ削除
RegConレジストリ圧縮
CCleaner(2005/03/12追加) 不要レジストリ削除等
OcxDll(2005/03/12追加) 必要DLL確認


 私の場合,ダイエットしてから一通り使うソフトを再度インストールした状態で,Windowsディレクトリが200MB,その他に100MB使用して,Cドライブ全体で300MBくらいになりました。

 また、OSの軽量化に関連して、アイコン表示の負担を減らして動作を軽く!という自分なりの工夫を紹介するページも作ってみましたので、興味ある方はご覧ください。

2. HDDをCFに換装

 CFに入る容量になったら,HDDの内容をCFにコピーして,実際にCFと入れ替えます。CF-A1シリーズの分解手順等については,sryoさんのページが詳しいですので,参照してみてください。換装の難易度的には中程度でしょうか。

 私の環境では,CFに換装後,特に問題なくBIOSに1GBのHDDとして認識されました。FDでブートし,"FDISK /MBR"をすると,無事にCFからブートするようになりました。実際には,CFによって相性があるようなので,ここまでやって泣かないように,環境を構築する前に,まずCFでブート可能なことを確認するのがいいかもしれません。

3. ファンレス化

 CF-A1Rはもともと1.18kgと軽量ですが,せっかくHDDをCFに換装したことですし,ファンを取り外し,さらなる軽量化とバッテリの持続時間向上にトライしてみました。

 CF-A1Rでは,冷却用のファンは本体の左下にあります。CPUを直接冷却するのではなく,CPUの熱を金属棒で伝熱し,左下でファンで風をあてて冷却する仕組みになっています。今回は,伝熱用の金属パーツは残して,ファンのみを取り外すことにしました。ファンを取り外した状態でsuper_PIで計算させると,CPUクロックが25,50,75%の時に,平衡状態での温度はそれぞれ49,61,71℃くらいになりました。Celeron 366は85℃が動作温度の上限らしいので,とりあえず,クロック75%までは動作するようです(寿命は縮むかもしれませんが)。

 さらに試行錯誤した結果,取り外したファンのところにちょっとした改造を施すことにしました。…その改造はここには詳しく書けませんが,私はHRZ改造と呼んでいます。(^^) HRZ改造後は,上と同条件で,平衡状態での温度が46, 56, 65℃になったので,約5℃の温度低減効果になるようです。この状態だと,クロック100%動作で78℃まで上昇しますが,とりあえず暴走することなく動いています。とはいえ,HRZ改造によって少しだけ重くなりますし,多少なりともリスクがありますので,はっきりいって他人にはおすすめしません。(これが詳しく書かない理由です。この件に関するお問い合わせもご遠慮ください。)

(2005/08/16追加) HRZ改造の代わりに、サンワサプライ製のTK-H1というヒートシンクを取り付けてみました。

4. (物理的)軽量化

 さらなる軽量化を目指して,不要と思われるパーツを取り外します。私の取り外したパーツは以下の通りです。
ワイヤレスユニット
私のマシンはCF-A1Rなので,モデムではなくワイヤレスユニットが付いています。普段使っていないので,はずしてしまいました。ただし,ワイヤレスユニット部分は星形ねじになっているので,取り外しにはトルクスドライバーが必要です。私はプラスの精密ドライバーで,無理矢理はずしました。

PCMCIAの保護カバー
キーボード右側の下にあります。USBのフレキシブルケーブルをPCMCIAのカード挿入から守るためと思われますが,ケーブルを固定することにして,外しました。

本体背面のシール
なんとなく

拡張コネクタの抑え金具
本体左側にある拡張コネクタの抑え金具+ねじ二つです。はっきりいって,重さに対する影響としては,誤差範囲でしょう。(^^;

 ここまでやって,どの程度軽量化されたのか?ということですが,0.1kg単位の体重計で質量を測ってみたら,1.1kgでした。うーん,1.0kgの道は果てしなく遠いといえましょう。こうして見ると,A1シリーズの正当な後継機種とも言えるレッツノートRシリーズの軽さはあらためてすごいと思います。

5. ソリッドステート化後の起動時間等

(2006/07/30 追加) コンパクトフラッシュを高速なものに代えたので、改めて起動時間等を測定してみました。それなりに効果はあるようです。

起動時間等の比較
PC (メモリ容量)CF-IDE変換カードコンパクトフラッシュ起動ハイバネ復帰備考
CF-A1 (128MB)IDE25_CF (ARTMIX)HPC-CF1GZP (HAGIWARA)39秒18秒22秒起動時間はアクセスランプ消灯まで(以下同じ)
CF-A1 (128MB)ICF-02S (アイアールキューブ)HPC-CF1GV (HAGIWARA)60秒62秒37秒
FIVA10x改 (160MB)ICF-02S (アイアールキューブ)QCF10-1G (PQI)97秒19秒42秒起動時間が長いのはBIOSメモリチェックが遅いため


ちなみに、上のFIVAで使っている100倍速のQCF10-1Gは、いわゆる「相性」のせいか、私のCF-A1では認識されませんでした。

今回の改造で気付いた点のメモ

 忘れないようにメモしておきます。読みにくくてすみません。

ソリッドステート化一般に関して

CF-A1固有の問題に関して

感想

 無音化したPCは最初はとても違和感がありますが,先人の方々が指摘しているように,慣れてしまうと非常に快適といえます。大きさは全然違いますが,HP200LXやDOS版モバイルギアを思い出させてくれます。ただ,フラッシュへの書き込み速度がHDDに比べて遅いのと,空き容量が約500MBしか残らないので,使用にはある程度の割り切りが必要ともいえそうです。サイズの大きいファイル用には、USB接続の外付けHDDを使っています。


更新履歴

2006/07/30
 コンパクトフラッシュをより高速なZ-Proシリーズ(1GB)に入れ替えたので、起動時間等を測定してみました。比較のため、別ページのLEDバックライト&ソリッドステート化 FIVA10xの結果も入れています。
2005/12/04
 バッテリーの一つがついに半分以下しかもたなくなりました。残念ですが、一応、2年間使えたので、まあまあでしょうか。その他は、"fdisk /fprmt"について追加したのみです。
2005/09/18
 ファンレス改造とバッテリーですが、その後も特に問題なく動作しています。また、一時的にコンパクトフラッシュをハギワラの旧Zシリーズ(512MB)から、別目的で手に入れたZ-Proシリーズ(1GB)に入れ替えてみました。起動時間が速くなって、非常に快適になりました。ハイバネーションも問題なく動作するので、もう1枚買って本格的に入れ替えたくなります。
2005/08/16
 従来、取り外したファンの部分には独自の改造を施していたのですが、今回、サンワサプライ製のTK-H1というヒートシンクを取り付けてみました。しばらくこれで試してみるつもりです。
2005/03/12
 いくつか情報を書き加えました。改造したA1はその後も元気に動いていますが、残念なことに液晶に黒シミが出てしまいました。寿命が近いかもしれません。(^^;
2004/10/18
 その後,特に問題なく使っています。ただし,HRZ改造は1回手を入れました。また,バッテリーに関しては,数回だけ充電に失敗したのと,少し持ちが悪くなったような気はしますが,幸いまだ使えなくなったセルはないようです。

2004/07/12
 512MBのCF(Hagiwara 旧Zシリーズ)を安く手に入れたので、1GBのCFと交換しました。容量は半分になってしまいましたが、ハイバネーションを諦めたので180MBくらい空いています。また、CF-IDEアダプタもstratos製に変更、特に問題なく使用中です。今まで使っていた1GBのCFとICF-02Sは、現在、別マシンで利用中です。

2004/06/16
 現在,仕事関係はCF-R3を使っています。CF-A1改が勝っているのは,キーボードとIEEE1394だけかな。(^^;

2004/06/09
 関連ページとして、アイコン表示の負担を減らして動作を軽く!のページを作ってみました。

2004/06/06
 特に問題なく使用中です。

2004/04/11
 ファンレス化と軽量化について整理しました。

2004/02/09
 新規作成


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Last modified 2006/07/30