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作品名 | アーティスト/演奏者 | 一言 |
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エラアンドルイ
1956 |
エラフィッツジェラルド&
ルイアームストロング |
エラのしなやかな歌声とサッチモのガラガラ声で、二人の声がきれいにハモルということはないのだが、二人それぞれが
実に味わいのある歌声を披露しており、「地方で漁業を営む熟年の夫婦」に通ずるコンビネーションを我々に示してくれるので
ある。
どの曲も味わい深いのが「パリの4月」でのエラの艶っぽいボーカルにはきっと聴くものは、シビレテしまうことであろう(「シビレル」とは死語同然の古い言い回しらしい) |
フィッツジェラルド&パス
・・・アゲイン 1976 |
エラフィッツジェラルド
&ジョーパス |
エラの歌とジョーパスのギターだけが織り成す世界。
1973年の「テイクラブイージー」以来の2度めの顔合わせ。 こちらの方が 曲数が多い分御徳用。 (そういえばエラもあの世の方になってしまいました。もう・・・アゲインはできなくなってしまったと思うと、ちと さびしい気がいたします)。 ギターとボーカルがそれこそ一字一句のずれもなく美しい調和を聞かせる、まさに一期一会の芸術 というべきであろう。本当「オジサンはシビレて、マイッチャウよ!」てな感じー。 |
ソロコンサート
1973 |
キース・ジャレット | 私などのようにクラシックのピアノ曲が好きなものには、このようなキースジャレットのピアノソロサウンドは、すぐにジャストフィットする。
初対面でもすぐ打ち解ける仲間、ッてな具合。
これを聴いていると、昔のバッハもベートーベンもショパンも皆、今の世ならジャズミュージシャンだったんだろうな、という気がする。 |
John Coltrane &
Johnny Hartman 1963 |
コルトレーン&
ハートマン |
全体を包む暖かい雰囲気、そしてサウンド。
恋をしている時などに聴くのがよいかと。 私にとっては、私をジャズに開眼させてくれた歴史的な1枚。 |
枯葉
1982
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サラ・ヴォーン | パティオースティン等も歌った「The Island(原題「夜明け」作イヴァンリンス)」が、パティ版のロマンティックな感じとはまた違う、ワイルドな中の
エロティシズムみたいなものが感じられとても素晴らしい仕上がりになっている。
あと原曲の面影の全くない「枯葉」もあり ジャズファン以外の人でも聴くに値する名作。 |
Nothing but
the blues 1983 |
ジョー・ウイリアムズ | まずタイトルがかっこいいのが、もう一つジャックマクダフのオルガンがたまらなくいい味を出している。
もちろんジョーウイリアムズの渋いボーカルも良し、「たかがブルース」だけど。 |
Virtuoso
1973 |
ジョー・パス | 題名のとおりソロギターの名人芸が楽しめる。
ギター好きなロック野郎にもお薦め。 シリーズが1〜4 まであり自分で聞きたいと思ったものから聞けばよいだろう。 |
1961 |
ジョン・コルトレーン | アルバムのタイトル曲は、「サウンドオブミュージック」の劇中歌のカヴァーで、コルトレーンのソプラノサックスが炸裂するかっこいいサウンド。「あれが、こうなっちゃうんだ、へえ」的展開をかましてくれる。
このアルバムは、スローなコールポーターの「Everytime We Say Goodbye」、ガーシュウィンの「サマータイム」「But Not For Me」といった有名なスタンダードが入っていて、コルトレーンの中では比較的聞き易く、入門にはいいかもしれない。 |
1961 |
バディ・デ・フランコ
カルテット |
ジャズの楽器といえば、今やサックスやトランペットに主役の座を奪われた感があるが、クラリネットだって頑張っていたのである。今はおよびがかからなくなったが、昔は女盛りだった芸者さんに似ている(ちと、違うか)。
クラリネットの音色は、どこか悲しげで切ないものがある。 このアルバムだって、軽快なジャズが沢山収められているが、やはりどこか哀愁がある。 それが主役を奪われた原因かもしれない。 いくら美人のホステスでも、いつも悲しげではモテナイ。ん?ナンの話だっけ? そうそう、クラリネットね。 かのモーツアルトも愛したというクラリネット。
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ゲッツ&ジルベルト
1963 |
スタンゲッツ
&ジョアンジルベルト |
ボサノバファンには御馴染みの定番。時代を越えて一家に一枚置いておきたいレコードという気もする。 |
パラダイスカフェ
2:00A.M. 1984 |
バリー・マニロウ | バリーマニロウといえば「アメリカの布施明」的なポピュラーシンガーで、純粋なジャズシンガーと呼ぶのはちょっと抵抗があるが、本人もこのアルバムはジャズアルバムではないとコメントしているそうである。
なのにあえてジャズアルバムで紹介するのは、アルバムのジャジーなフィーリングはもちろんのこと、参加しているミュージシャンが、ジェリーマリガン、シェリーマン、メルトーメ、そして今は亡きあのサラヴォーン等々、第1線級のジャズミュージシャンである点にもある。 曲はバリーの全曲オリジナルで、アルバムの題名どおり「午前2時のカフェバーで流れている曲」がコンセプトのほとんどがスローなボーカルナンバー。
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アンダーカレント
1962 |
ビル・エバンス&
ジム・ホール |
私はクラシックにおいては室内楽を好むのであるが、そのようなものにとっては、このような音楽も、まさにバイオリンソナタならず、ギターソナタみたいな感じで、すぐにジャストフィットするサウンド。
実際本当に室内楽の好きな方であれば、ジャズファンならずとも聴いて損はない作品。 |
1961 |
ビル・エバンス | このアルバムの2曲目に「魅せられし心(Haunted Heart)」という曲が収録されている。
私はまさにこの曲でビル・エヴァンスに「魅せられ」(Haunted)てしまった。 それにしても、ビル・エヴァンスのピアノプレイを聴いて、「魅せられ」ない人はいるのか?とさえ思う。まさに広末涼子をカワイクナイと思う人がいるのか?ってなくらいである(えっ?そういう問題じゃないって?)。 それほど人間のロマンティシズムの核心を衝くようなサウンドで、我々を魅了する。私もずっとHauntedされ続けている・・・。 |
1956 |
セロニアス・モンク | セロニアスモンクの音楽を聴いていると、なにか魔術にかけられたようになる。
あれ?ミスタッチ?と思ってしまうような、不協和音のピアノや、なんとなくダサいフレーズ。 しかしなぜかこれがいつしかカッコ良く聞こえてきてしまう。 これはボブディランのブロンドオンブロンドに収められている「雨の日の女」という曲があるが、それを聴いた時の印象に類するものがある。こちらは、ディランの決して美しくないダミ声に、ロックンロールからはちょっとはずれた悠長なマーチのリズムと、ちょっとふざけたようなブラスのフレーズ、タイトルと無関係な歌詞。 しかしながらディランもモンクも「ダサカッコイイ」のである。 こういう音楽を聴いていると、音楽は時として美しくなくてもイイノダナ、とも思える。
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Kind ob blue
1959 |
マイルス・デイビス | ジャズは作品数も多く私なぞはまだまだ全然勉強不足であるが、そんな私にもジャズの奥深さ、素晴らしさを教えてくれたのが
このアルバムであった。
特にやはり3曲目「Bule in green」には強く心打たれた。
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イヴニング ウィズ
メルトーメ ・ジョージシアリング 1982 |
メル・トーメ
&ジョージシアリング |
ソフィスティケートという言葉があるが、このアルバムはまさに、そのソフィスティケートの権化の如き作品。
ライブ録音であるが、ピアノのジョージシアリング、ベースのブライアントーフ、そしてメルトーメの3人のコンビネーションも
絶妙で、まさに素晴らしい「夕べ」を楽しむことができる。
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1990 |
カーメン・マクレエ
&ジョージシアリング |
エラフィッツジェラルド、サラヴォーンと並んで3大女性ヴォーカルと言われたカーメンマクレエと、ジョージシアリングの息のあったアルバム。
静かできらめくように美しいジョージシアリングのピアノと、カーメンの落ち着いたボーカルが心地よいサウンドで、夜寝る時、明日は休みだなんていう時に聴くのもいいかも。 |