ニールセダカ in 川口 その2


 いよいよ当日。
 開演は17:00。僕は30分前に会場入りすることにした。
 天気はまずまず。
 リリアメインホールは、最近できたらしいが、こじんまりして綺麗なところである。
ま、平たく言ってしまうと、市民会館のようなものらしい。
JR川口駅西口からすぐのところにある。

 ここで私事で恐縮ではあるが、会場前で誰かに呼び止められたと思ったら、なんと私の弟が、フィアンセと一緒にここリリアメインホールに来ていた。
どうやら彼等もこのニールのコンサートのために来たとのこと。
普段は別々な場所に暮らしていて、もちろん私も彼等もお互いが来ることは知らなかったので、追加でしかも川口という場所なのに、やはり血縁のなせるわざなのか、偶然の一致に驚く。

 彼等は僕より早い時期にチケットを購入したようであるが、あえて3階のC席にしたらしい。
僕はS席なので、チケットを受取、とりあえず彼等とコンサート後に夕食をする約束をして、1階席へ向かう。


 さてこの僕の席が、遅く買い求めたにもかかわらず、これまた良い席で、なんと前から6番目の列にあって、中央のブロックの左の通路側であった。もしかして一番良い環境かも。

 僕の左側が通路で右隣は上品そうな中年の夫婦らしきカップル。すぐ隣が奥方、そして旦那と思われる男性と続く。
 全体的にどうも、この公演の客はかなり平均年令が高いようである。
まるでクラシックのコンサートか、古典芸能の舞台でも見に来たような錯覚に陥いる。
僕などは社会的にはオジサンの範疇に属するのであるが、ことこのコンサートに限っていうと、かなり若い部類に入りそうである。周りを見回しても、ほとんどが、見た目もいわゆるオジサンオバサンばかり。
おそらくニールセダカの若い頃からの熱狂的な、それこそ筋金入りのオールドファンの方々なのであろう。

 ニールセダカと同じくらい昔から活躍している、ビーチボーイズのリーダー、ブライアン・ウイルソンも昨年(1999)来日したのであるが、その時はそれこそオジサンやオバサンばっかり来るかと思ったら、結構若い人が多くてビックリした。それならニールセダカも結構若いのが来るかな、と思ったのであるが、こちらはある意味期待通りの客層である。
 そのかわり、今時の若いミュージシャンのコンサートにありがちな切迫した雰囲気はなく、なにかしら落ち着いた雰囲気があって、これはこれで結構いいかもしれない。

 客の入りは、追加公演ということと場所の関係もあって、満員ではないが、まずまずの入りといったところ。

 まだ開演には少しばかり時間があるので、会場入り口で配布していたチラシや購入したプログラムなどを見る。
このコンサートは「American Greatest Hits Series Vol.2」ということであるが、Vol.3がパット・ブーンで、やはり同じ時期(1999)の12月に日本で公演を行うというのが、チラシでわかる。

 私の右隣の婦人が、しきりに「パット・ブーンの方へ行きたかった、パット・ブーンのほうが、いい」などと、間接的な愚痴のようなものを、旦那と思われる男性に対して、のたまわっている。片や男性の方はというと、こちらは恰幅のいい男性で、一見業界のお偉いさんか、どこかの社長さんかのような堂々とした感じの方に見えるのであるが、女性の一方的なしゃべりを聞くともなく聞いていて、特に反論するということもない。話の流れから推測すると、男性がニールのファンか、はたまた業界のコネかで、とにかく男性主導でこのコンサート行きが決定されたような感じである。
 さらに婦人は別のチラシのラプターズ(オンリーユーで有名な)に言及しだし、そっちに行きたい、などと言い出す始末。婦人の口からはニールセダカのニの字も出てこない。片や男性の方は、相変わらず何も言わない。あきれているのか、反論できないでいるのかわからないが、とにかく婦人が一方的に喋っている。私には男性が「せっかく連れて来てやったのによ・・・」などと思っているように見え、思わず苦笑してしまったが、お二人に悟られないようとりあえずはしばらく静観モードをキープ。

 そうこうしている内に、バックミュージシャンが登場し、演奏を開始。
いよいよである。

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