Calsat32 → DDE → Excel

● (No.822) Calsat32 → DDE → Excel (2014年3月9日)
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Calsat32 の DDEインターフェースを使い、各データを Excelシート に貼り付け
てみた。 衛星名･MJD(日付時刻)･衛星方位仰角･距離･距離変化･MA･周回番号･G系
地心直交座標衛星XYZ座標の各値を取得することができる。Excelの各セルに記述
する数式は次の通り。太陽･月･惑星の方位仰角についても同様。各データは同期
して時々刻々と変化していく。

    =Calsat32|Export!txtSatellite
    =Calsat32|Export!txtMJd
    =Calsat32|Export!txtAzimuth
    =Calsat32|Export!txtElevation
    =Calsat32|Export!txtRange
    =Calsat32|Export!txtRangeRate
    =Calsat32|Export!txtMeanAnomaly
    =Calsat32|Export!txtRevolution
    =Calsat32|Export!txtXg
    =Calsat32|Export!txtYg
    =Calsat32|Export!txtZg




Calsat32 で衛星を指定した時に、それと同期して ドップラーシフトを考慮した
Uplink と Downlink周波数を表示する「satfreq1.xls」を、さらに作ってみた。
SATFREQ_UVJ.xls をさらに簡易化したファイル。その特徴は次の通り。
http://www.ne.jp/asahi/hamradio/je9pel/satfreq1.xls

  1. 最初に Calsat32 を起動。
  2. 次に satfreq1.xls を起動。
  3. 衛星名は両者一致させておく。
  4. ポップアップウィンドーには、OK
  5. Uplink, Downlink周波数が赤字で表示される。
  6. ドップラーシフトに同期して時々刻々と変化する。




最初に画面右側に衛星中心周波数を記入しておけば、あとは Calsat32 と同期し
て、VLOOKUP関数で自動的に飛ぶようにした。 Up周波数のない衛星には空欄でも
ダミー値でも大丈夫である。この Excelファイル V2.0 では一切手を加えずに、
ドップラーシフトに同期して、時々刻々と変化する Uplink, Downlink 周波数が
赤字で表示される。

この Excelファイルに使われている各数式について解説する。上図の画面左上の
MJD･Azimuth･Elevation･Range･RangeRate･MeanAnomaly･Revolution･Xg･Yg･Zg に
記載する数式は上記で述べた通りである。画面左下の Center Frequency(Up,Dw)
は、今述べたように、VLOOKUP関数で飛んでくる。 次に、Doppler Frequency に
ついて解説する。

Calsat32 から得られる RangeRate(距離変化) は人工衛星から見た観測点の相対
速度である。ドップラーシフト周波数(Dw)を fs,  衛星中心周波数(Dw)を Fd, 
相対速度を v, 電波速度を c とすると、ドップラーシフト周波数(Dw) の fs は
次の式で計算することができる。

　fs＝−fd×(v／c) ･･･ セルC21に入力する数式は、=(-1)*C19*(C10/(3*10^8))

そしてダウンリンク周波数 Downlink Frequency は、次の式で計算できる。

　Center Frequency(Dw) ＋ Doppler Frequency(Dw)

つまり セルC23に入力する数式は =C19+C21　とし、結果が赤字で表示される。

同様にして、ドップラーシフト周波数(Up)を fs, 衛星中心周波数(Up) を fu,
相対速度を v, 電波速度を c とすると、ドップラーシフト周波数(Up)の fs は
次の式で計算することができる。

　fs＝＋fu×(v／c) ･･･ セルC20に入力する数式は、=C18*(C10/(3*10^8))

そしてアップリンク周波数 Uplink Frequency は、次の式で計算できる。

　Center Frequency(Up) ＋ Doppler Frequency(Up)

つまり セルC22に入力する数式は =C18+C20　とし、結果が赤字で表示される。




ドップラー周波数を考慮した satfreq1.xls におけるダウンリンク周波数の算出
結果を、DK3WN局の satcontrol_fcd.exe の周波数表示と比較し確認してみた。
上図のように完全に一致した。今後の satfreq1.xls の構想は、下記に紹介する
参考資料： ｢FITSAT-1 研究･開発･観測活動報告書｣ に記述されているように、
Excel VBA から RS232C へアクセスして、無線機の送信受信周波数の自動制御を
実現することにある。今後 さらに考察を続けていきたいと思う。


[参考資料]
FITSAT-1 研究･開発･観測活動報告書(P.80-81)
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