12月のある晴れた日、筑波サーキットでトランス・オブ・フリーランスが行われた。
WithMeレーシングから、N−NKで参戦するライダーがいる。
通称マスターと呼ばれている森澤博選手である。
今シーズン、2度目のレースとなる彼は、予選通過を目指して走る。
充分な練習時間がとれなかったが、やる気は誰にも負けない。
前回は予選落ち。リベンジャーで同チームの杉本選手とランデブー走行をしていた。
しかし彼は燃え始めていた。何か手応えを掴んだのであろうか?
彼は12月の冷たい雨が降る中、レースに向け練習に励んだ。
レース当日は雨という予報を覆し、早朝は寒かったものの天気には恵まれた。
ZERO−2クラス予選1組目には同チームの中村選手がいる。森澤選手は予選2組目だ。
刻一刻と時間が過ぎていく。時間配分を謝ったか、マシン整備に時間が掛かり過ぎたか
マシンを暖機している時間が無くなった!
しかし森澤選手は焦ることなくピットロードに並んだ。自分に余裕が見える。
予選は10分間。短くて長い戦いが始まった。
予選1組では中村選手が3番手のグリッドを獲得した。
しかし、森澤選手は予選通過タイムに1秒及ばず予選落ちとなったが、自己ベストを更新した!
リベンジャーでは、10番グリッドからのスタートだ。
いよいよスタート。緊張が高まる。シグナルがレッドからブルーに。
森澤選手がが飛び出した!いきなり5番手!!森澤夫人葉子さんが初めてのサインボードを
緊張しながら出している。
わずか6周の短くも辛いレースが始まった。
周回数を重ねる度に自己レコードが更新されていく。
狭い筑波サーキットでは森澤選手の4サイクルのマシンに2サイクルマシンが徐々に迫ってくる。
惜しくも7位でゴールイン。初の表彰台を逃してしまった。
次回には充分期待がもてる結果となった。
きっと次回には予選通過の朗報を届けられる事だろう。
そこには暖かく見守り支え続けてきた愛妻、葉子夫人の姿もあるに違いない。
来シーズンは、N−NK筑波戦の全戦にエントリーを予定している。
成長著しい森澤選手の筑波サーキットへの挑戦は、今始まったばかりだ。
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