白村江創作ノート03

2016年12月

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12/01/木
長い木曜日。2限、2年生のゼミ。浅田次郎を読んでいる。浅田次郎の短篇はあざとく、上手い。わたしは短篇を書かなくなった。昔は少し書いていたが、長篇の方が愉しみが長続きする。自分のモチベーションだけで仕事をしていた、読者のニーズということはあまり考えない。だから本が売れないのだろうが、あまり売れないと本が出せなくなる。題材を選ぶ時に読者のニーズを考えないということで、だから真田も井伊も眼中にない。それでも書いている時は読者のことを考えている。読みやすく、エキサイティングに書いているつもりだ。しかし自分がエキサイティングだと思うことと、読者の感じ方は違っているかもしれない。まあ、仕方がない。やりたいようにやるだけだ。3限、3年ゼミ。プレゼンテーションをやらせているので聞くだけでいい。4限、4年ゼミ。4人来た。卒論提出が迫っている。相談を受けるのだが、この時点で相談されても、がんばれ、としか言いようがない。5限は能楽資料センターの会議。6限は大学院。長い木曜日がやっと終わった。命のローソクが燃え尽きるような感じで、時間を浪費しているように感じることもあるが、帰りの電車の中ですらすらとメモが書ける。1日ひまで自宅で作業していても何も思い浮かばないこともあるので、この1日もむだになっていないと感じる。さて、本日から12月。10月から本格的に書き始めてまだ2ヵ月しか経っていないが、第2章の終わりが見えてきた。まだ終わり方を考えていない。どこからぷつん終わってもいい。全体は4章なのでもう半分だ。ここから先が難しい。すごい密度で出だしから突っ走ってきた。ここからさらにエンディングに向けて、密度を上げていかないといけない。集英社から『春のソナタ』の増刷が届いた。第8版だ。『いちご同盟』には及ばないが、この本もまだ生きている。集英社に感謝。

12/02/金
内閣府に出向いて、障害者フォーラム2016という催しに出席。作文とポスターの選考委員長を務めているので、表彰式で審査講評を述べる。1時間ほどで終わる儀式。その場に体を運んでいくだけの仕事だ。3分しゃべればいいということだったが、5分くらいしゃべったかもしれない。話の中身はあったので迷惑はかけなかったと思う。小学、中学、一般と、三部門の受賞者が作文を朗読するのだが、小学生、中学生とも、朗読が上手だった。一般部門は重度の障害者の方だったので司会者が代読したのだが、この作文も中身があった。文芸誌の作品よりも感動的だ。文学は事実に負ける。ただし、歴史小説は事実に文学が勝とうとする試みだと思う。わたしはそのようなビジョンをもって作品に取り組んでいる。自宅に帰ってひたすら入力作業。突然、第2章が終わった感じがした。則天武后と称される武相が出てきたところで、章が更わるかなという気がした。ここまで金春秋の視点で語ってきて、ここから先はまた中大兄が主人公になる。その変わり目だから、ここで第3章に入るのが適当だろう。

12/03/土
土曜は休み。明日の日曜は休みではないので、本日1日しか休みがない。床屋に行く。1700円。時間が早いのがこの床屋の取り得。あとは白村江。昨日から第3章に突入している。ここからは密度を上げないといけない。主人公中大兄のキャラをより鮮明にして、モチベーションをクリアに見せる必要がある。この人物はやや暗くてニヒル。書いている人間に似ているのかもしれない。聖徳太子もそうだった。空海、日蓮、親鸞はもっと前向きだった。いまの自分の気分が暗くなっているのかもしれない。これが最後の作品かもしれないと思いながら書いているので、書きたいものを書くという思いが強くなっているのか。このあたりから大海人皇子を活躍させたい。大海人は中大兄とは対照的なキャラとして設定している。明るくと前向きで傍若無人。少し抜けたところもある。この人物が作品の暗さを補完するだろう。さて、明日は入試の待機。6時間ほど会議室に詰めているだけの任務なので、仕事の道具をもっていく。ひたすらメモを書く。本を4冊くらいもっていくので鞄が重くなる。朝が早い。しかしFootballを少し見て寝ることにする。木曜(日本時間の金曜朝)の試合でカウボーイズがまた勝った。シードの1位は間違いないだろう。先週までの成績でスーパーボウルを占うと、Aカンファは東のペイトリオッツと西のレイダーズの地区優勝は堅い。北はレイブンスとスティーラーズが並んでいる。南はテキサンズとタイタンズが競り合っている。この2地区は優勝しないとプレーオフに出られない。ワイルドカードはチーフスがほぼ確実、もう1つの枠はドルフィンズとブロンコスが並んでいる。昨シーズンのチャンピオンが当落線上にいる。プレーオフになればシードされるペイトリオッツとレイダーズが有利なのは確かだ。ダークホースとして希望をいえばスティーラーズが地区優勝して、調子に乗ってスーパーボウルに出場、というのが夢だ。ペイトリオッツは嫌いなので、順当でいけばカンファレンス決勝でレイダーズを応援したい。Nカンファはカウボーイズがダントツ。他地区はライオンズ、ファルコンズ、シーホークスが優勝候補。ワイルドカードはジャイアンツとレッドスキンズか。バイキングズとバッカニアーズにもチャンスがある。希望をいえばジャイアンツがワイルドカードから勝ち上がって、カウボーイズを撃破する、という夢を描きたいところだが、順当ならカウボーイズ対シーホークスで、カウボーイズが勝つだろう。スーパーボウルはカウボーイズ対ペイトリオッツで、カウボーイズの勝ち。この予想、かなり当たる確立が高いのではないか。ただし、カウボーイズはQBはRBも新人だ。大丈夫かなと思う。夢だが、ジャイアンツ対スティーラーズもあり。これだとどちらを応援していいかわからなくなる。それにしても昨シーズンのスーパーボウル出場のブロンコスとパンサーズがどちらも苦戦している。今シーズンは新人が大活躍している。大学のレベルが上がっているのだろう。

12/04/日
日曜だが出勤。Mスカラ入試というもの。学力試験のあと面接をして総合判断で合否を決める。上位何人かにはスカラシップが付くのでこういう呼び方をしている。学部長の仕事は待機すること。これからこのような待機が5回か6回ある。時間にして7時間。会議室に学部長がずらっと並んで、ただ待機している。自分の仕事はしていいので、パソコンを持ち込む先生もいるのだが、こちらはノートだけ。バッグに資料はつめているが、年表のコピーがあれば話は進んでいく。筆一本の仕事だ。7時間、メモを書き続けたら、ボールペンが2本ダメになった。ちょうどインクがなくなりそうなものをもってきてしまったのだろうが、3本目ももっていたので問題はない。これで当分、入力作業の材料に事欠かない。

12/05/月
月曜日はFootballの日。起きてすぐにiPadでサイトにつなぎ結果を知る。ジャイアンツが負けている。相手がスティーラーズだから仕方がない。スティーラーズはレイブンズとぴったり並んでいるので1つも負けられない。ジャイアンツはワイルドカード争いで1つ負けてもまだ余裕がある。ただし同地区に絶好調のカウボーイズがいるので、これからの闘いが厳しくなる。このN東地区はカウボーイズがぶっちぎり。北地区はライオンズが1歩脱け出した。南地区はファルコンズが足踏みでついてバッカニアーズが追いついた。西地区はシーホークスがほぼ安全圏。ワイルドカードはまだ8勝のジャイアンツが1位で、次は南地区で7勝で並んだファルコンズとバッカニアーズのどちらか。1差になったのでジャイアンツも危なくなった。来週はカウボーイズ戦だ。たぶん負ける(弱気)。A東地区はペイトリオッツの独創。北地区は7勝でレイブンスとスティーラーズが並んでいる。南地区は6勝でテキサンズとタイタンズが並んだ。西地区はレイダーズ10勝、チーフス9勝、ブロンコス8勝で、どこが優勝しても残り2チームがワイルドカードに出場する。ブロンコスはQBのシーミアンが負傷したが、新人のリンチで勝てたので、今後も問題はない。ここにきてスティーラーズの調子が上がっているので、Aカンファレンスはスティーラーズ、レイダーズ、ペイトリオッツの争いになる。この順番で応援している。Nカンファレンスはジャイアンツがどんならがんばっても、今シーズンはカウボーイズで決まりだ。スーパーボウルのカウボーイズだろう。さて、本日は昼休みに来シーズンの3年ゼミの説明会。少し早めに行って事務課に書類を提出し、講師室で1時間ほどメモを書く。昨日の入試待機の勢いがまだ残っていて、机に向かうといくらでも書ける状態。説明のあと自分の研究室に入ってパソコンを起動させると怪しい画面が出現。デスクトップのアイコンが全滅している。また勝手にWindows10に切り替わったのかと、かなりアセッた。どうにも修復できず、天に祈るような気分で再起動したら元に戻った。いったい何だったのだろう。それでえらい疲れたが、帰りは大学発のバスにぎりぎりで乗れたのでラッキー。文藝家協会へ行かないといけない。時間が少し早かったので三鷹始発の総武線各駅に乗ってノートを出したら、またいくらでも書ける状態になった。四谷まで来たがまだ書けていたので乗り越して市ヶ谷で下りた。ここから徒歩で文藝家協会へ。出版社との定期協議会。昔は文藝家協会VS大手出版社の対決の場だったのだが、いまは出版社の著作権担当の人々の勉強会のようになっているので、出版社協議会と名称変更することになった。本日はユニークな書店の経営者を招いてのレクチャーの会。自宅に帰って入力作業。メモが大量にたまっているので、入力を急がないといけない。

12/06/火
本日は休み。夕方、編集プロダクションの人が来て企画を聞く。白村江の次の仕事については何も考えていない。細かい仕事がいくつかある。梶井論は各論が少し残っているだけだ。プリントしてから少し練る必要があるが、ほぼ出来ていると考えている。まあ、何か手仕事をしていないと腕がなまるので、何かしたいとは考えている。入力は進んでいる。メモも少し先へ行った。雑文も1件。雑文の仕事が年内にいくつか残っている。

12/07/水
本日は学部長会議。それだけのために大学に行く。早めに行って研究室で梶井論を書く。パソコンは漢字の表記に関してユーザーのクセを記憶する。研究室のパソコンは梶井論に特化している。自宅のパソコンは白村江に特化している。そうやって使い分けるしかない。明日は長い木曜日だ。おまけに1限に会議が入った。しかしいま調子が出ているので、深夜も仕事をする。明日は寝不足になりそうだ。12月だからFootballの話題が多くなる。また現時点での総括。Aカンファ。まずは東地区のペイトリオッツが安全圏。注目すべきは西地区のレイダーズ10勝、チーフス9勝、ブロンコス8勝が先を行っていること。ワイルドカード枠がここで埋まってしまっているので、北地区の7勝で並んでいるレイブンス、スティーラーズ、南地区で6勝で並んでいるテキサンズ、コルツ、タイタンズは、優勝するしかない。これはたいへんに厳しい闘いになる。とくにレイブンス対スティーラーズから目が離せない。Nカンファは東のカウボーイズ、北のライオンズ、西のシーホークスは安全圏、東で8勝しているジャイアンツもプレーオフには出られる。西地区で7勝で並んでいるファルコンズとバッカニアーズも、このまま併走すれば2位になってもプレーオフには出られる。ということは無風地帯ということか。いま6勝なのはレッドスキンズ、バイキングス、パッカーズの3チームだが、残りを3勝1敗で行っても9勝にしか届かないので、プレーオフ出場は難しいだろう。こう見てくると、もうNカンファは決着がついている。Aカンファのレイブンス対スティーラーズの動向を見守るしかない。

12/08/木
長い木曜日。さらに本日は1限に会議が入った。5限は修論指導だが院生が来なかったので梶井論を進める。6限の授業が終わると、ぐったりする。朝が早いと疲れる。夜中、入力作業。明日は10時まで寝られる。

12/09/金
金曜日は休み。午前中に近所の医者。午後は講談社。オーファン実証事業の説明をする。それからマッサージ。自分でもわかっていたが首が異様に凝っているといわれた。打ち込みの作業がややオーバーワーク気味だが、毎日ぎっしりスケジュールがあって休むひまがない。夜中、入力作業の途中で少し行き詰まった。動かなくなったので久し振りにウイスキーを一杯飲んだ。少し動き始めた。

12/10/土
この週末は両日とも休み。妻と秋葉原に散歩に行く。クラフト街を散歩したが何も買わず。フルーツパーラーでパフェを食べる。露店で帽子を買う。

12/11/日
本日も休み。部屋から1歩も出ずに入力作業。先週の日曜日の入試待機で書いた大量のメモがある。その後も、電車の中や各種の会議中にもメモを書いている。ウィークデーは雑用が多く、自宅のパソコンに向かう時間が限られる。夜中に入力作業を進めているのだが、鬼が空を飛ぶシーンや、大海人が出てきて漏刻を造れと言うシーンなど、新たに思いついたシーンを直接パソコンに打ち込んだりしたので、メモの入力が追いつかない。とにかく、こつこつと打ち込んで前進したい。

12/12/月
朝起きてFootballの結果を見る。スティーラーズは勝っていた。A北地区で並んでいるレイブンスは明日ペイトリオッツに負けるだろうから、これでこの地区の単独首位になるだろう。Aカンファは西地区の3チームが強く、3位でもワイルドカードに残りそうなので、他地区は1位になるしかない。南地区で並んでいた3チームは、テキサンズとタイタンズが勝ち、コルツは負けた。ここはタイタンズを応援したい。ナイトゲームのカウボーイズ対ジャイアンツはテレビで中継をやっていたが、カウボーイズがタッチダウンを挙げ、ジャイアンツはもたついていた。緒戦にジャイアンツが勝った対戦だが、その後、カウボーイズは11連勝している。とても太刀打ちできないという気がしたのだが、大学に行って、昼休みのプレゼミ説明会のあと研究室に戻ってネットで確認すると、ジャイアンツが逆転していた。まだ第4クォーターだったが、そのまま逃げ切った。これは奇蹟的な勝利だ。これでジャイアンツは9勝目になった。まだ地区優勝には届かないが、プレーオフ出場はまちがいない。ワイルドカードからの出場だと、カンファ準決勝でまたカウボーイズと当たるだろう。2連勝したので、3連勝もありうるかもしれないが、今度は負けそうな気がする。さて、本日はその説明会のために大学に行った。学科会はないので、研究室で梶井論を少し書いただけ。夕方には自宅に戻って打ち込み。まだ今月の前半だが、入力の進行が遅れているので、何とかピッチを上げたい。本日のジャイアンツの勝利をテレビで見たいのだがNHKは2時から5時の放送枠だ。そんな時間に誰が見るというのだ。スカパーの番組表を見ると明日の夜10時からの放送だ。しかしスカパーは再放送でも編集のないリアルタイムの画像をそのまま流すので時間がかかる。ビデオにとって早送りで見るのも臨場感がない。まあ、プレーオフで勝たないと意味がないので、眠くなったら寝てしまおう。もう今年いっぱい、1限、2限の授業はないので、朝は寝ていられるのだが、次の日曜日はまた入試で、朝7時に起きないといけない。

12/13/火
文藝家協会の常務理事会。それだけ。あとは自宅で打ち込みの作業。

12/14/水
大学。4年生の卒論提出の日。研究室で仕事をしようと思ったら、人手不足だと駆り出されて、卒論の受取窓口に2時間座っていた。わがゼミはめでたく全員提出。まずはよかった。

12/15/木
内定の決まった4年生を各ゼミ4人ずつ選抜して、在学生との交流会。今年は1年生にも参加を呼びかけたのでたいへんな賑わいになった。12時から5時までの長丁場でかなりの負担を強いたので、終わってから4人にご馳走する。今年は地方公務員2人と、フィットネスクラブ2人というメンバーになった。公務員の子はとにかくひたすら勉強したようだ。わがゼミは成績のいい子が多い。ある程度の文章力がある学生なのでレベルが高いのだ。フィットネスはこれから伸びる産業だと思う。一人はジャズダンス、もう一人はポールダンスをやっていて、体を動かすのが好きな子だ。それでも4人ともいい小説を書く。これで4年生との交流も終わりだ。

12/16/金
昨日から妻が実家に帰っている。親の介護。たいへんだ。わたしは末っ子なので親ももういない。ラッキーだと思う。長男・長女の人はたいへんだ。親の介護をするころには自分が老人になってしまっている。本日は文藝家協会でオーファン委員会。それだけ。

12/17/土
四日市の次男一家が今日は大阪に行っているはず。妻の両親と昼食をともにしたようだ。こちらはどこにも出かけずひたすら打ち込み。先週日曜の入試待機の時のメモがまだ入力できていない。新たに直接打ち込んだところもあるので進展しなかったのだが、3章も半分は越えている。年末までに白村江の直前まで行って、3章を終えたい。この作品では、皇女にはすべて予知能力が具わっているという設定なので、額田女王が白村江の敗戦を預言する。ストーリーを少しずつ預言で先取りしてストーリーを展開する。戦国と幕末なら、読者のよく知っている世界なので、とくに説明せずに話を展開できるのだが、天智天皇の時代は誰も知らない時代なので、ストーリーが唐突にならないように、伏線を張りながら進んでいく。そのための預言だ。うまくいっていると思う。明日はまた入試で早起きしないといけない。妻がいないので、明日は朝起きるのが仕事みたいなものだ。

12/18/日
大学入試。Mスカラー入試というものの面接。9時集合なので、7時に起きて8時に自宅を出る。妻がまだ実家から帰ってきていないので、一人で起きないといけない。ふだんも自分で起きているのだが、妻の方が早起きなので、もし寝過ごしていても起こしてくれる。妻がいないと、やや緊張する。30分前に目が覚めてしまった。とにかく起きられたので、これが本日の最大の仕事だ。あとは時間どおりに大学へ行き、面接のノルマを果たすだけだ。本日は武蔵野文学賞高校生部門の表彰式というのもスケジュールされている。これは毎年の行事なので慣れている。その後、入試の判定会というものがあって、すべての作業が終わる。自宅に帰って打ち込みをやっていると妻も帰ってくる。住んでいる集合住宅の別棟にあるレストランで食事をする。妻に支えられて生きているので、これで日常が戻った。

12/19/月
まずは武蔵野国文学会の総会と武蔵野文学賞の表彰式。昨日のは高校生部門だったが、本日は在校生と卒業生が対象。小説の最優秀賞と、俳句の佳作の2人が受賞者。2人ともわたしの教え子。一人は卒業生なので近況を尋ねる。ちゃんと働いているようだ。夕方、教授会と学科会。問題山積。終わったら7時を過ぎていた。とにかく帰って打ち込みを続ける。月曜日はFootballの日。出がけにネットで結果を確認。ジャイアンツもスティーラーズも勝っていた。ジャイアンツの地区は首位のカウボーイズが好調でまだ2ゲーム差あるので地区優勝は難しいが、ワイルドカードには出場できる。スティーラーズは地区首位だが、レイブンスと1ゲーム差なので、まだ直接対決で負けると危ない。レギュラーシーズンはあと2試合を残すだけになった。カンファレンスの首位はカウボーイズとペイトリオッツだろう。首位だとトーナメントの試合のすべてを地元で闘える。今年はジャイアンツとスティーラーズにも可能性があるので楽しみだ。とくにジャイアンツが守備の強化で、安定したゲームができるようになっている。スティーラーズはQBのロスリスバーガーにムラがあるようだが(オフェンスラインが弱いのかもしれない)、怪我の多いRBのベルが今年はいまも元気で活躍している。両チームともシーズン後半から調子を上げているので、スーパーボウルに進出する可能性は、あるのではないか。

12/20/火
有間皇子が出てくるところだが、ここが終わるともう三韓に向けて難波を出発するという段取になるので、白村江に向けての伏線が必要だろう。百済、新羅、唐の状勢を、具体的にイメージとして出しておく必要がある。やや手間がかかる。

12/21/水
学部長会議。そのあと学部長会議の忘年会。大学職員との忘年会は毎年あるのだが(こちらは欠席)、学部長会議の忘年会というのは初めて。会場は新宿。テレビ会議で話した有明の人の顔をじかに見る。細長い部屋なので、結局の向かいと隣席の人と話をしただけ。これで今年も終わりかと思うと、飲むピッチが早くなった。自宅に帰ってすぐに寝たので、朝の3時に目が覚めてしまった。で、いよいよあと2週となったFootballについて考える。Aカンファレンスはペイトリオッツとレイダーズは当確。北地区は今週末のスティーラーズとレイブンスの勝者が地区優勝になる。スティーラーズが1差でリードしているのだが、レイブンスが勝って並ぶと、最終週はどちらも勝つだろうから、結局、地区内の勝率の高いレイブンスが優勝になるので、スティーラーズは直接対決でレイダースに勝つしかない。南地区はテキサンズとタイタンズが並んでいる。今週末は両チームとも勝つだろう。最終週は直接対決。勝った方が優勝。負けたらプレーオフには出られない。ワイルドカードは現在10勝のチーフスが最短距離。今週のブロンコスに負けても最終週はチャージャーズなので勝って11勝になる。ブロンコスは現在8勝なので2連勝しても10勝止まり。スティーラーズがレイブンスに負けた場合は10勝止まり、現在9勝のドルフィンズも最終週はペイトリオッツなので負けるから10勝止まり。3チームになると話がややこしくなる。スティーラーズがレイブンスに勝って地区優勝になると、レイブンスは9勝止まりなので脱落する。ドルフィンズとブロンコスだとたぶんドルフィンズになるのではないか。直接対決はなかったはずで、カンファレンス内の勝率でドルフィンズが上回っている。スティーラーズが地区優勝すると、準決勝でレイダースに当たる。勝てるだろう。決勝はペイトリオッツ戦で、これはいい章ぶんになる。Nカンファレンスはカウボーイズとシーホークスは確定。南地区はファルコンスが逃げ切るだろう。微妙なのは北地区で、現在1差で首位のライオンズは、今週はカーボウイズ戦なので負けてパッカーズと並ぶ。最終戦は直接対決になる。ワイルドカードはジャイアンツは当確、もう1つはバッカニアーズが2連勝で10勝に到達する。ライオンズがカーボウイズに勝って直接対決に負けるという、ほぼありえない設定でもつれる可能性はあるが、カウボーイズが怪我で出ていなかったQBロモを出して負ける、といったこれはありえない設定の可能性があるだけで、たぶんバッカニアーズは当確だ。そう考えてみると、Aカンファのタイタンズと、Nカンファのバッカニアーズがプレーオフに出場することになる。昨シーズンのオープン戦がこのチーム同士の対決で、両チームが新人QBを先発させた。その時はタイタンズのマリオタが勝ったが、負けたウィンストンも今シーズンは活躍している。スティーラーズのプレスコットや、パンサーズのシーミアンなど、今年は新しいQBが活躍した。楽しいシーズンだった(ともはや回顧調になっている)。プレーオフになると、結局、ベテランQBが活躍するだろうと思う。スティーラーズのロスリスバーガー、ペイトリオッツのブレイディー、シーホークスのウィルソン、ジャイアンツのイーライ・マニングなど、スーパーボウルで優勝したキャリアをもつQBの戦いになるだろうが、そこにプレスコットが割って入れるか。おそらく全米のファンの多くがカウボーイズを応援するのではないかと思う。わたしはジャイアンツを応援したい。

12/22/木
木曜日は2限から6限まである長い日だが、2限は振り替えで休みとしたので午後から出講。3限の3年生のあと、4限の4年生と現の修論指導は誰も来なかったので、研究室で雑務。6限の院1年生は村上春樹について語る。わたしが村上春樹について語るというのもめったにないことだが、改めて『風の歌を聴け』について語り始めると、語るべきことはたくさんある。何しろ同世代、同学年で関西出身で、早稲田入学も演劇科への進級もすべて同じなので、ほぼ同じ風景を眺めていた。だから、作品の表層にはない部分を語ることができる。それはぼくの作品を同世代の読者が読んでも同じことだろうが、村上春樹の文章はつねに意味ありげで、しかし意味をたどろうとするとやや難しいのだが、ぼくならば意味をくみとれるところがたくさんある。たぶん多くの読者が、そんなふうに村上春樹を読んできたのだろう。ぼくは『ハードボイルドワンダーランド』までは村上春樹の熱心な読者だった。それ以後、読まなくなったのは、読んでいる場合じゃないという気がしたからだ。さて、ぼくの話は、留学生に伝わっただろうか。語り口が似ているということで、カート・ヴォネガットJRの『猫のゆりかご』の話もしたのだが、あやとりの話をすると留学生も乗ってきた。『猫のゆりかご』はインディアンのあやとりの一種のフィギュアで、日本では「梯子」という。中国にも同じものがあるようだ。そして、文学は結局、あやとりなのだという話になる。文章は1本の糸にすぎないのだけれど、編み物のように布を編み上げることもできるのだ。文学って不思議だね、というところで、今年の授業が終わった。明日からは3連休だ。

12/23/金
朝からひたすら入力。ようやくメモがすべて打ち込めた。少し前に戻って鬼の話を伏線として追加。それから大学の仕事1件を片づける。あとはイーブックの連載と、年賀状。これは明日の仕事だ。朝からFootballの中継。ジャイアンツは勝てばワイルドカードでプレーオフ進出が決まる大事な試合だったが、もはや進出の望みのないイーグルスに競り負けてしまった。油断だろう。こういうのを死に馬に蹴られるという。しかしまあ、次の最終戦に勝てばいい。

12/24/土
咳が治まらない。イーブックの連載。それから年賀状の作成。去年のレイアウトそのまま、ただサルのイラストをトリに差し替えただけ。文章はもちろん書き換えたが、去年出した本2冊の書名と、現在執筆中の本2冊の書名。このスタイルは変わらない。年末の時点では、年の前半の計画しか定まっていない。昔は2年先くらいまでスケジュールが立っていたのだが、いまは出たとこ勝負だ。長く付き合った編集者も皆、リタイアしてしまった。若い編集者とつきあうのもたいへんだが、まあ、やりたい仕事だけをやっていこうと思っている。夕方、妻と大手町を散歩。ものすごい人出なので、人のいない道を通って銀座に出て、山形県のアンテナショップで玉こんにゃくを買う。銀座に出かけて玉こんにゃくだけ買うというのもいいか。さて、夜中に年賀状の住所をプリントしようとすると、プリンターが作動しない。ふつうのプリントはできるので、ハガキが無理なのか。今年買ったプリンターなので年賀状は初めて。安くてコンパクトなのを買ったのだが、あまりに小さいのでやや不安だった。ラベルを買って貼り付けるという手もあるが、明日投函したいので、夜中のFootball中継を見ながら手書きで書く。手で書くと、やっぱり大変だが、この人はこんなところに住んでいたのかと、改めて人間の配置について考える。

12/25/日
年賀状の宛名を書いていたので、Football中継を明け方まで見てしまった。どうでもいい試合。少し寝て、またFootballを見る。これもどうでもいい試合。いまの自分の気持を言うと、ジャイアンツ、スティーラーズ、カウボーイズの順で応援したい。あとのチームはどうでもいい。本日の朝、多くの試合が同時進行で実施された。少しだけ応援していたタイタンズとバッカニアーズが負けてしまった。しかしバッカニアーズが負けたために、ジャイアンツのプレーオフが決まった。ジャイアンツはすでに10勝しているのだが、10勝に到達するチームの候補の1つだったバッカニアーズが負けたので、当確となった。ライオンズはカウボーイズ戦なので、負けそうだと思っていた。ライオンズは最終戦がパッカーズだが、9勝のチーム同士なので、負けた方は9勝どまりにジャイアンツには届かない。たぶんジャイアンツは最終戦に負けても、ワイルドカードの1位で通過できるだろう。するとパッカーズ対ライオンズの勝者とプレーオフ初戦で当たることになる。これは突破できるだろうが、次には必ずカウボーイズと当たる。リーグ戦ではジャイアンツが2勝している相手だが、今度は難しいのではないかという気がする。さて、スティーラーズは明日の昼、レイブンズ戦だ。これに勝てば地区優勝が決まる。負ければ自力優勝がなくなりほぼ絶望という大事な試合だ。他のゲームはもうどうでもいい。ということは、最終戦はすべてどうでもいい試合になりそうだ。夜、渋谷に出向く。早稲田大学の教養課程のクラスの同窓会。10人集まった。だいたいこのメンバープラス数名で毎年集まっている。現在入院中1名、退院したばかり1名、当日風邪でダウンが1名。あとは、この会には出てこないが消息のわかっている人が数名。残りは消息不明。亡くなった人がわれわれが知る限り数名いる。とにかく10名が元気に集まったのはめでたい。われわれの時代は1浪がふつうで、現役ストレートの方が少ない。2浪、3浪もいるので、年齢はばらついている。それでもわたしと同年の人が多い。皆、老人になっている。最後に店の人に写真を撮ってもらったが、見たくない。わたしは人の顔をあまり見ないので、その場では、学生時代の思いでの中で会話している。写真を見ると、自分も含めて、全員が老人になっているのを見て、浦島太郎のような気分になる。

12/26/月
ようやく医者に行く。1週間前から咳が出ていた。最初は軽かったが、だんだん重く、寝苦しくなった。妻にも迷惑をかけるので医者に行って、大量の薬をもらってきた。これで治るだろう。いつものことだが、ひどくなってから医者に行くので、だいたい自然治癒するタイミングで薬をもらう。しかし咳というものはすぐには治らないことが多いのだが、風邪の症状は薬なしでも治ってしまう。医者に行くのは、おまじないのようなものだ。自宅に帰って体調を調えてから、ネットでFootballの結果を見る。スティーラーズが残り1分でレイブンズに逆転勝ちしていた。辛勝。勝った方が地区優勝。負ければプレーオフ出場もないという天王山だった。とにかく勝ち残って、次がある。昨日、ジャイアンツのプレーオフ出場も決まったので、これでまだ両チームによるスーパーボウルという夢が続いている。テレビ中継はチーフスがブロンコスに勝った。チーフスのQBスミスは、キャパニックの台頭で49ナーズから追い出された選手。キャパニックが没落したのに、スミスはがんばっている。ブロンコスは敗戦によって、わずかに残っていたプレーオフ出場の可能性が断たれた。昨シーズンのスーパーボウルのあの熱戦が想い起こされる。ブロンコスもパンサーズも、今シーズンはプレーオフに出られなかった。すごいことだ。栄枯盛衰ということ。ブロンコスはQBのペイトン・マニングが引退したのだから仕方がない。パンサーズはどうしたのだろう。チームのピークというのは短い。ところでネットの情報を丹念に見ていたら、バッカニアーズはまだ脱落していないらしい。明日の試合でライオンズが勝つとプレーオフ進出が決まるのだが、地区優勝は最終戦のライオンズ対パッカーズの勝者が優勝ということになる。そこでパッカーズが勝つと地区優勝でプレーオフ出場が決まる。ライオンズは負けても出場できることになる。パッカーズが負けた場合は9勝7敗となり、バッカニアーズが最終戦に勝つと9勝7敗で並ぶことになる。一方、ライオンズが明日負けて、最終戦に負けた場合も、9勝7敗なので、とにかくバッカニアーズは最終戦に勝てば、まだ可能性が残っているということか。レッドスキンズも最終戦に勝てば9勝7敗なのだが、カンファレンス内の勝率が悪いのですでに脱落が決まっている。バッカニアーズは最終戦に勝てば、カンファレンス内の勝率が7勝5敗となり、これはパッカーズが最終戦に負けた場合およびライオンズが2連敗した場合と並ぶことになる。直接対決は今シーズンはなかったので、ここまで並ぶとどのように判断するのか、細則を知らないのでわたしには判断できない。得失点差とかが関わるはずだが、そこまで計算しているひまはない。とにかくバッカニアーズが脱落チームの中に入っていないということは、以上のような可能性をたどると、まだ生き残るチャンスがあるということだろう。ということは、明日、ライオンズが負ける、かなり可能性が高まるのではないか。ライオンズが勝ってしまえば、そこで10勝となるので、バッカニアーズの脱落が決まる。ライオンズの負けを祈りたい。対戦相手が絶好調のカウボーイズなので負ける可能性は高いと思う。しかしカウボーイズはすでに第1シードが決まっているので、最終戦には控えQBのロモを先発させるのではないか。選手の怪我を恐れて主力を温存するかもしれない。そんなことをするとチームががたがたになるおそれもあるので、ベストメンバーで臨む可能性もある。とにかく明日の結果が気にかかる。もう1つ、気にかかるのはレイダーズのQBカーが足を負傷したことだ。スティーラーズがプレーオフ初戦に勝つと、次はレイダーズ戦なので、朗報、と思ったのだが、カーが欠場すると、レイダースは最終戦に負けるかもしれない。そうなると地区優勝はチーフスになる。チーフスは強敵だ。というようなことを気にかけていると仕事にならない。さて、本日は午後に大学に到着。白村江のこれまで書いたところまでをプリントする。年末年始に読み返す機会があるだろう。それから学科会。いろいろな議題があって会議は長びいた。これでついに、今年の大学の仕事がすべて完了した。

12/27/火
仕事場に移動するつもりだったが、天候不順で中止。妻が運転するので妻の意向に従う。それで打ち込み。少し前に遡って修正もした。昨日プリントしたのと異動が生じたので、そのあたりを自宅のプリンターでプリントする。必要なものを鞄につめこむ。資料に欠けたものがないか、気を使う。ふだんの薬の咳の薬も準備しないといけない。

12/28/水
快晴。自宅から富士山が見えている。荷物を積み込んで出発。渋滞もなく浜松の仕事場に到着。荷物を運び込み、家の掃除をして、ようやくパソコンに向かう。ネットの環境も良好。ただ寒い。築35年の木造住宅だから仕方がない。ふだんは堅固な集合住宅にいるので、この寒さには体がすぐに適応しない。とにかく仕事場に着いたのでひたすら仕事をしたい。ところでネットにつないでootballのページを見ると、バッカニアーズのフレーオフ進出の条件が書いてあった。いわく「バッカニアーズ勝利、かつレッドスキンズ引き分け、かつパッカーズ敗戦、かつレギュラーシーズンでバッカニアーズに負けたチーム全体の勝率が、パッカーズに負けたチーム全体の勝率を上回っていること」というのだ。Footballの場合、引き分けというのはありえない(とはいえ今シーズンは2試合も引き分けがあったが)。だから条件の中に「レッドスキンズ引き分け」という条件があるのは、ほとんど絶望ということだ。レッドスキンズが負ければいいのではというと、そうはいかない。レッドスキンズが脱落すると、パッカーズとライオンズの敗者との差しの勝負になるので負けが決定しているのだ。すでに1引き分けのあるレッドスキンズがさらに引き分けた場合、しかもパッカーズが負けた場合、3チームの三つ巴になる。この場合は、それぞれのチームに負けたチーム全体の勝率ということになる。こういう複雑さがわたしは好きで、Footballを愛好する理由はここにある。そして当該チームに負けたチームの勝率ということになると、最終週のほとんどすべての試合の勝敗が関わってくるので、計算がものすごく難しくなる。まあ、そういうパソコンのソフトが出来ているのだろうが。つまらないことを延々と書いてしまった。プレーオフはジャイアンツとスティーラーズだけを応援するとすでに決めているのだが、バッカニアーズのQBウィンストンの好不調の浪が極度に激しいプレーをもう一度みたいという気がチラッとしていたのだ。

12/29/木
浜松の仕事場にいる。メモの入力作業は終わっているので、パソコンに直接打ち込んでいく。これまでの部分にも気になるところがあるので随時書き足していくのだが、せっかくプリントを作ったので、あまりいじらないようにして、プリントに赤で書き込んでいくことにする。最初から少し読み返してみたが、パーフェクトな仕上がりだ。出だしの部分はこれまでもプリントチェックしているので文章の間違いなどはないのだが、3章の終わり近くまで来ても、オープニングの時の世界観と、いまの世界観との間に、大きなズレがないというのはすごいことだ。この仕事場を建ててくれ管理もしてもらっている大工さんがきたので、弁天の魚あらという店で食事。浜名湖を半周するので景色も楽しむ。浜名湖に仕事場をもって35年になるので、このあたりの移り変わりもつぶさに見てきた。コンビニなど見当たらない田舎だった浜名湖周辺が、日系人の労働者が増えた絶頂時を経て、いまはやや衰退している。その感じがなかなかわるくない。まだ咳が完治していない。そろそろ医者に貰った薬が切れる。咳というものがなかなか治らないことを知っている。体質なのかもしれない。

12/30/金
妻が買い物に行っている間もひたすら打ち込み。昼は長いつきあいの気賀のレストラン。あとはまたひたすら打ち込み。夕刻、四日市の次男一家が到着。この仕事場は大学の仕事が忙しくてほとんど使っていないのだが、正月だけは活用している。四日市からは1時間くらいのドライブで来られるので、年始年末は孫たちと過ごすようにしている。わたしの孫は6人だが、4人はスペインにいるのでめったに会えない。四日市の2人はよく会うのだが、少しずつ成長していく。次男がピアノを弾き始めた。父親のわたしの次男はバイオリンをやっていたのだが、ピアノも少し弾ける。しかし音楽とは無縁の技術者になった。それでも絶対音感をもっていて、ピアノのよしあしも判別できる。中古のピアノを買おうとして、スペインの長男にもアドバイスを求めている。家族だけのラインを設定しているので、連日、中古ピアノに関する情報が飛び交っている。わが妻は音楽大学の学生だったので、わたしと同居した直後にピアノを購入した。当時はピアノに高い税金がかけられていたのだが、音楽大学の学生は免税だった。わたしの1DKに運び込まれたピアノには、しばらくの間、「免」というシールが貼ってあった。長男もそのピアノで弾いていたのだが、上達したのでヤマハのグランドピアノを買った。さらに上達したのでもっと高いピアノを買った。その2台はいまは長男のスペインの自宅にある。最初のアップライトのピアノはこの仕事場に運び込んである。で、次男の次男が、そのピアノを弾いてくれた。感慨がある。妻が弾いていたピアノを長男が弾き、いまは孫が弾いている。年月の移り変わりみたいなものと、ピアノというものには人生みたいなものがあるのだなといった思いがある。

12/31/土
大晦日。妻とともに鷲津の八百屋とスーパーに行き、白菜などの野菜と、ビールなどを買う。昨夜、次男の嫁さんと打ち合わせて、不足のものを検討していたらしい。その語はひたすら打ち込み。昨日、次男一家が到着した直後の喧騒の中でメモをとった。中臣鎌子と額田女王の初夜のシーン。なかなかに盛り上がる場面になった。それを入力していく。メモよりも少し格調の高い文章で打ち込めた。そこで3章が終わる。続けて4章のあたまは金春秋の登場となる。いよいよ白村江の戦いに向けてドラマが進行していく。どんどんと打ち込みが続いていく。すごい勢いで先に進んでいる感じがする。そして、年末。紅白歌合戦を孫とともに見る。おわりかけにラインの無料電話で、スペインの長男に電話。長男の嫁さんは本日が誕生日。皆でハッピーバースデーとハッピーニューイヤー。孫たちは除夜の鐘をつきにいった。こちらは妻とテレビを見る。穏やかな年末。自分の仕事も順調なのでハッピーな気分だ。



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