Yukun's VICS Report 3-2

VICSセンターの役割

VICSセンターの設立経緯
VICSの出発点は1990年にさかのぼります。
すなわちこの年の3月、警察庁、郵政省、建設省の3省庁は、
道路交通情報通信システム連絡協議会(VICS連絡協議会)
を発足させ、移動体を対象とする新たなあらたな道路交通情報
システムの導入に際しては「交通の安全・円滑化に資する」こと
を基本に、電波資源の有効活用と、関係方面で研究開発されて
いる各システムの調和を図るべきという共通認識に立ち、
各方面で開発されているシステムを「VICS」として体系化
することを決めたのです。

VICS関係年表
◆1990年3月
警察庁、郵政省、建設省の3省庁による「VICS
連絡協議会」発足。

◆1990年12月
VICS連絡協議会中間報告。
VICSの実現に向けて3省庁は共同して努力
すること、VICSの運営体の準備組織として
民間による道路交通情報通信システム推進協
議会(VICS推進協議会)を設立することな
どを報告。

◆1991年9月
「VICS推進協議会設立発起人会」開催。
発起人代表/豊田章一郎・トヨタ自動車(株)

◆1991年10月
AMTICS実用化推進協議会、RACS実用化
推進協議会をVICSへの統合を前提に解散。

◆1991年10月
「VICS推進協議会」設立。
VICSの早期実用化、事業化の推進を図るこ
とを目的。会長/猪瀬博・学術情報センター
所長。会員/201法人・団体。

◆1991年12月
VICS検討体制確立。技術、事業化方法など
必要事項はすべて委員会形式で総意で決定す
るよう、3部8分科会の検討体制を確立。

◆1993年5月
VICSグランドセミナー開催。
情報内容、伝送形式等の技術と事業化の方向
などを体系的に公開セミナー形式で発表。

◆1993年9月
第1次事業化検討結果報告。
情報提供設備までVICSの運営団体で負担する
のは不可能であること、一挙に全国サービス
するのは困難であること等を報告。より現実
性の高い方策を検討することになる。

◆1993年11月
IVHSアメリカ(現ITSアメリカ)、ERTICO
からも代表を迎え、VICS公開デモンストレ
ーション実験を実施。試乗者の評判もよく、成功。

◆1994年2月
第2次事業化検討結果報告。
諸前提付きながら「事業化検討に値する」と結論。

◆1994年8月
VICS対応車載機普及見通し調査を実施。
需要見通しが確かであることを確認。

◆1994年9月
道路交通情報通信システムセンター(VICS
センター:仮称)設立準備室をVICS推進協
議会内に設置。

◆1995年3月
VICSセンター(仮称)設立説明会を開催。
20億円を目標に出捐を募る。

◆1995年6月
「VICSセンター(仮称)」設立発起人会。

◆1995年7月
財団法人道路交通情報通信システムセンター設立。

以後、VICSセンターは95年11月に「第2回
ITS世界会議’95横浜」でデモンストレーション
を実施、そして96年4月、情報提供を開始しま
した。
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●AMTICS
Advinced Mobile Traffic Information and
Communication System.
警視庁が主導していたシステム。車載ディスプ
レイに道路地図と現在地を表示、さらに
テレターミナルを使って交通管制センター
からの情報を広域に提供していこうというもの。
●RACS
Road / Automobile Communication System.
建設省が主導していたシステム。
ビーコンを使っての経路誘導システムを中心課題
とし、路上ビーコンと車の路車間通信の実用化を
めざした。
●ITS世界会議’95横浜
VICSセンターはプレナリーセッションで
キーノートスピーチを行うとともに、4つの
テクニカルセッションにエントリーし、
VICSのスタートをアピールしました。




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