6/9(月)
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セルビスの運転手

6時に起きて、セルビスに乗ってワヘダット・バスステーションに行く。10ピアストルだった。前日ワディムーサ(ペトラ遺跡のある町)に行くバスは、7時にワヘダットから出ていると調べておいたのだが、25人ぐらい乗れるバスは7時の時点で3人しか乗客がいない。しばらく外で、おじさん(結局バスには乗らなかったので、乗客ではなかったのだが、何をやっている人なんだろう?)とチャイ売りの少年と、言葉が通じないながらもなんとかコミュニケートを試みて時間をつぶす。
9時ごろやっと2/3ほど席が埋まったが、最終的には9時半に全席埋まってから出発。どうやら9時半が定刻か。(そんなわけないだろうけど。。。)

バスは荒涼とした土地を通るハイウェイを進んでいく。全く変化のない(と言ったら言い過ぎ?)景色が続いている。バスは猛スピードで進み、ガンガン追い越しをかけて行く。アンマンからワディムーサへはルートが2通りあるが、どうやらショバック経由のルートらしい。ワディムーサに近づくにつれ、岩山が多くなり、何度となく羊飼いを見かけた。
細い道を抜けると。。。

12時半頃(だと思う)ワディムーサに着く。(観光地のはずなのに)宿の客引きが全然いない。とりあえず周辺をうろつく。坂を数十mほど下ったら、早速声をかけられた。良いホテルがあるというのでついていく。
バス停からペトラ方面の坂を下って50mのところにある、Guraden Hotelというところに連れて行かれた。バス・トイレ別で朝食付き10ディナール、夕食をつけると14ディナールでいい、と言われた。前日クリフホテルで出会った日本人夫妻によればペトラの物価は高くて、彼らも夕食込み18ディナールかかったと言っていたので、ここに泊まることにした。昼食はその客引きのおじさんにサンドイッチのお店に連れていってもらい、サンドイッチとジュースを2ディナールで食べる。

ワディムーサからペトラまでは急坂を下って約10分の距離、でも帰りは上りになるので大変だ。
ペトラの入場料はとても高く、20ディナールもする。2日券だと25ディナールで、翌日の朝も来るか(朝日をペトラで見たかった)迷ったが、結局1日券を購入。入口の門をくぐると馬子に声をかけられた。馬に乗って行かないか、とのこと。2ディナールもするので断りながら歩き出すと、しつこくついてくる。ボールペンを持っていないか、それをくれたら1ディナールでいいと言うので、ボールペンあげるからただで乗せろ、と応え、そうこう言っているうちに結局1ディナールになったので、乗ってみることに。が、乗ったはいいが景色を楽しむどころでなく、馬子が更にしつこくボールペンくれだの、バッグについていたポケットライトをくれだの煩くてしょうがない。

馬に揺られて(馬子につきまとわれて?)5分ほど行くと、岩山が目前に。手前で馬を下りて、係員にチケットを見せる。ここから先は岩山の間を縫う細い道になる。20分ほど歩くと、狭い道から急に視野が広がって広間に出て、正面にはあの「インディ・ジョーンズ 最後の聖戦」のラストの舞台になった、エル・ハズネが姿を現す。
エル・ハズネ


映画や写真で見てはいたが、やはり実物は凄い。視界全体に遺跡が飛び込んでくる巨大さと、さらに詳細に見ると彫刻の素晴らしさが目に入り、感動ものである。
しかし、まあ、観光地はどこも一緒で、横にはお土産屋があったり、ごみが落ちていたり、落書きがあったりします。

■エル・ハズネ内部情報
映画を見た人は、内部がどうなっているのか、本当に騎士団の生き残りがいて、聖杯を今でも守っているのかどうか気になっていると思いますが(そんな人いるか!)、中は20畳ほどの広間が左右合わせて3つあるだけで、天井には鳥の巣があったりするだけです。

エル・ハズネの建物入口には警備兵が座っている(立っていないところが、「らしい」です)のだが、この人がとてもかっこよかった。
エル・ハズネの警備兵
ローマ劇場

エル・ハズネを後に、さらに遺跡群の奥へと進む。左手に墓なのか、住居なのか不明だが、岩壁に多数の横穴がある。岩がとてもきれいな色で、何層も重なっている。さらに進むとローマ風劇場が見え、その先、右手には大きな墓(これも一般的には「墓」になっているが、実際のところなんだか分からないらしい)が3つ並んでいる。一番手前の「アーンの墓」に上ってみる。
上からの眺めも素晴らしく、ペトラ遺跡の巨大さに圧倒される。

一番奥にある(と言っても本当はもっと奥もあるのだが、一般的なツーリストはここまでしか行かないでしょう)エド・ディルを目指して進む。途中、冷たいコーラを飲みながら、入場から3時間かけてやっとエド・ディルに着いた。エド・ディルはエル・ハズネより大きいとのことだが、まわりがひらけているので、あまり大きさを感じない。どちらかと言えばやっぱりエル・ハズネの方が感動する。
20分程休み、4時過ぎに来た道を戻る。さすがに3時間近くも歩いてきて、さらにまた同じ距離を歩いて戻るかと思うと気が重い。閉門が7時なので、それまでに戻れるかどうか。
エド・ディル
エド・ディル前、暑さで横になるロバ


戻りはじめて1時間ほどで、これからエド・ディルに向かう女性とすれ違う。ずいぶん元気だなと思い、自分も頑張って歩こうと思い直し、歩くペースを上げた。それにしてもここは結構年配の人たちも観光で来ているようだ。英語以外分からないので、どこの国の人かどうかはっきりしないけど、ギリシャ語と思われる会話をよく耳にした。
結局、6時前にエル・ハズネに戻って来た。時間に余裕が出来た(ここから受付まで30分ぐらい)のと、疲労とで、エル・ハズネを見上げながらしばらくボーッと眺めていた。
6時を過ぎても見に来る人がいるのは驚いた。オーストラリアから来た男性は、今朝来て、朝日に照らされるペトラを見て、今度は陽の沈むペトラを見に来たとのこと。

別れを惜しむように、何度も振り返りながら、エル・ハズネをあとにする。結局、門を出たのは7時10分過ぎだった。(さっきのオーストラリア人はさらに奥に行っているので、門を出るのは8時近くになるのでは。。。)

ホテルに戻り、休憩。今日はとても疲れた。約5時間歩いた訳だ。
屋上に上がり、夕焼けを眺める。日没は約8時ごろ。日中は気温も高く35、6度に、場所によっては40度近くになるが、夕方は涼しく、半袖では肌寒く感じる。それでも実際は23、4度ぐらいなのだが。
夕食は近くのお店で買ってきたものらしく、ライスとチキン、それにサラダだったが量が多くて残す。あまり美味しくなかった。
シャワーを浴びたが、お湯が出ない。よく見たらヒーターのスイッチが入っていなかった。
この日も横になったらすぐに寝てしまった。

■本日の宿情報
Garden Hotel ・・・Wadi Mousa - P.O.Box 53 Petra 71810 - Jordan Tel.962-3-2157313



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