なぜ11はelevenなのでしょう?
英語は日本語に比べて理論的な言語であるような気がします。その理由を言葉にしようとしても、日本語よりも曖昧さが少ない(気がする)とか
日本語でプログラムを記述するのが想像できないとか
感覚的な理由になってしまうのですが。
そんな英語にも不規則変化は多く存在します。昔はもっとたくさんの不規則変化があって
だんだん規則変化が使われるようになったと聞いたこともあります。
そういった不規則性が見られる単語の一つが
eleven です。当然 eleven そのものが変化するということではありませんが
11という数字に eleven、また 12という数字に twelve という単語が使われていることを不思議に思ったことはないでしょうか?
日本語で11は「じゅういち」です。12は「じゅうに」。単純に10を表現する単語と1(または2)を表現する単語が連なっているだけです。他の言語でも、例えば中国語でも11は日本語と同じように10と1を続けて言うだけの表現が使われます。イタリア語では11は
undici 12は dodici で、不規則な変化はあるものの イタリア語の10(dieci) 1(uno) 2(due) を合わせた単語といってさしつかえないと思います。
それなのになぜ英語では eleven なのでしょう? one や ten のかけらも見えません。私の周りの英語に強い人や少数のネイティブに聞いてもその理由はわかりませんでした。誰かご存知の方いませんでしょうか?
私なりに考えた仮説なのですが、これは元々が10進法ではなく
12進法 がよく使われていたからではないかと思うのです。1フィートが12インチであるなど
英語の中には12進法が生きています。もっとも、1ヤードは3フィート、重さでは1ポンドが16オンス
など10進法でも12進法でない数え方も見受けられると言われるかもしれません。他には古い貨幣単位などでも10進法以外の数の数え方が見られます。
10進法は人間の両手の指が10本だから、その数え方が自然に使われてきたのでしょうが
12という数は2や3や4で割り切れる 非常に論理的・実用的な数字です。そういえば12という単位の単語ダース(dozen)が英語にあるのに対して、日本語にはありません(よね?)。
こういった数え方が言語の基礎的な部分にあるのだとすれば、やはり英語は理論的な言語であると改めて感じてしまいますね。
※追記:私の友人よりこの語源について情報をもらいました。
PROGRESSIVE English-Japanese Dictionary (小学館)より抜粋
eleven 古英語 endleofanより.「残った一つ」の意.10数えた後, 残った一つ目は11である.手の指は10本しかないため
10本以上は残りとなる
twelve 古英語 twelfeより.(twe 2 + -lfed 残された = 10数えて残り2)
以下はその友人のコメントです。
ちなみに、マレーシアはWWIIにおいてイギリスの植民地だったため、マレー語の文法は,英語の
それとほぼ同じです。しかし、数の数え方にはアジア的なものを感じました。下記のとおりです。
1 satu (se-) |
11 sebelas (se-belas) |
21 dua puluh satu |
2 dua |
12 dua belas |
22 dua puluh dua |
3 tiga |
13 tiga belas |
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4 empat |
14 empat belas |
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5 lima |
15 lima belas |
100 seratus (se-ratus) |
6 enam |
16 enam belas |
200 dua ratus |
7 tujuh |
17 tujuh belas |
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8 lapan |
18 lapan belas |
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9 sembilan |
19 sembilan belas |
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10 sepuluh (se-puluh) |
20 dua puluh |
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うーん、やはり eleven twelve もその基礎には10進法があったようです。でも、12進法がよく使われていたのでは?という考えを否定するものではないように感じます。
全然関係ありませんが、 teenageer には11歳と12歳は含まれないようです。私は最近まで誤解していました。「10代の少年少女」という訳ではなく字面そのままで受け止めればよかったのですね。
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