監修:PXS01640 ももっち
ウサギ目は現在2科12属59種に分類されていて、南極を除く世界中に広く分布 しています。
                                                    +---ノウサギ類(hare)    
                                                    |                         
                   +----*ウサギ科(11属42種)-- |                         
                   |                                +---アナウサギ類(rabbit)
  ウサギ目 ------- |                                                          
                   |                                                          
                   |                                                          
                   +---- ナキウサギ科 -------ナキウサギ属(17種)           
                   +------ブッシュマンウサギ属                                
                   |------アラゲウサギ属                                      
                   |------ノウサギ属(ニホンノウサギ・ジャックウサギなど21種)
                   |------スマトラウサギ属                                    
  *ウサギ科------- |------アナウサギ属                                        
                   |------アマミノクロウサギ属                                
                   |------ウガンダクサウサギ属                                
                   |------アカウサギ属(3種)                                
                   |------メキシコウサギ属                                    
                   |------ワタオウサギ属(サバクワタオウサギなど12種)      
                   +------ピグミーウサギ属                                    
                                              注:特記の無いものは1属1種    
                                              参考:『うさぎクラブ』          
- 絶 滅 種
- *オミルテメワタオウサギ
- 絶滅危惧種
- *ブッシュマンウサギ、アラゲウサギ、アマミノクロウサギ、メキ シコウサギ、テワンテペクジャックウサギ、トレスマリアワタオ ウサギ、ヒメヌマチウサギ 以上7種
参考:『レッド・データ・ブック1990年』IUCN
【飼いウサギの歴史】【ノウサギとアナウサギの比較】現在私たちが目にすることの多い飼いウサギはアナウサギを家畜化したものです。
初めてアナウサギが飼われたのは2000年程前のことです。最初は地中海付近で 飼われていたのですが、ウサギの繁殖力をもってすれば世界各地に広まるのにそう時 間はかからなかったようです。
オーストラリアやニュージーランドでは、野生化したアナウサギが農地を荒らした りするので害獣扱いされていることも事実です。アナウサギの捕獲に賞金が支払われ る所もあるほどです。日本には16世紀頃オランダから渡ってきました。
明治以降、日本の軍事主義が拡大し、日清・日露戦争が激しくなるにつれ、毛皮は 衣料用に肉は食料用とあますことなく利用でき、安価で簡単に繁殖が出来るウサギの 飼育が国から奨励されました。その際に日本では常識的な「白い毛皮に赤い目」とい う日本白色種が各地で飼育されました。
昭和14年には、なんと660万頭が飼育されていたそうです。
第二次世界大戦後は、家畜として飼われることは激減し、医学の実験用やペットと しての飼いウサギが多く飼われています。現在では、ショップなどでも色々な種類のウサギが出回っていたり、各種メディア で“ウサギブーム”と取り上げられたりしていることなどからも、今後ますますペッ トとしてのウサギは増えていくでしょう。
ブームにもてはやされ、不幸なウサギが出てこないことを祈るばかりです。
| ノウサギ | アナウサギ | |
|---|---|---|
| 学術名 | LEPUS EUROPAEUS | ORYCTOLAGUS CUNICULUS | 
| 外見 | 身体が大きく、すらっとしていて前足が長い。 | 身体は小さくより筋肉質でずんぐりしている。伏せた態勢が多い。前足が短い。 | 
| 行動範囲 | 運動能力がかなりあり、アナウサ ギに比べると、はるかに広い行動範囲を持っている。 | 低い木の茂みに守られたやわらかい土壌の地域を好むすばしっこい 短距離走者であり、掘ることの専門家でもある。行動範囲は狭い。 | 
| 耳 | 頭の大きさより長い。 | 頭の大きさよりも短い。 | 
| 暮らし方 | 普段は単独で暮らしている。交尾期のみ相手を探す。(独居性) | 地下に複雑に入り組んだワレン(トンネル)を作り他のウサギと一緒に暮らす。(群居性) | 
| 巣 | 広く開けた平野に巣を作る。 | ワレンの中に作る。 | 
| 子ウサギ | 生まれた子は既に毛が生えていて目は開き耳も聞こえ、走ることもできる。(早成性) | 生まれた子は毛も生えてなく、目も見えず耳も聞こえず体温調節が自力でできない無力な状態。(晩成性) | 
| 出産数 | 1〜4羽 | 4〜6羽 | 
| 染色体 | 46 | 44 | 
| 懐胎期間 | 約42日 | 約31日 | 
| 肉の色 | ダークレッド | ライトピンク(薄いピンク) | 
| 体重 | 約2〜6kg 平均4kg | 約1〜2kg | 
| 毛 | 冬季に体毛が白く変化する種もある。 | 季節の変化にも体毛の色は変化しない。 | 
ノウサギはアナウサギに比べて、行動範囲が広く、運動量もかなり必要です。
狭いケージ飼いなどですと、ぶつかってケガをすることもあるそうですし、室内飼 いは難しいと考えた方が良いでしょう。
アナウサギを先祖に持っていることなどから、種類によって飼い方を変える必要は ありません。むしろ個体別に餌の量などを調整してあげる方がよいでしょう。
そのためにもちょっとした変化を見逃さないことが決め手となるようです。
ドイツのテウトファーム社やイギリス産のネザーランド・ドワーフ(通称ピーター ラビット)などの純血種のいわば血統書とでもいうものです。
テウト社には比較的小さな(1.5kgくらい)テウト・ドワーフ、たてがみのあ るテウト・ライオン、耳のたれたテウト・ラムがあります。
最近では日本国内でも繁殖されています。
ドワーフ種のうさぎは、ドワーフという意味のとおり耳も体も小さいのですが、一 般にミニウサギと言われている雑種のウサギには当てはまりません。
耳が小さいから大きくならない、は俗説でしょう。
「ウサギは白い体に赤い目」と思われていますが、実はそうではありません。グレ ー、ブラウン、ブルーなどがあります。
また、白い毛以外でも、まれに目の赤いウサギがいます。