第8章 お泊り

監修: QZG06614 APIC


1 旅行へ連れていくのと留守番をさせるのと、どちらがいいの?


 普段から外に慣れているウサギで、旅行の移動時間が短く、行った先でゆっくりで きる時には、連れて行った方がいいでしょう。
 逆に、移動時間が長かったり、ずっと動き回る旅行の時は、ウサギに負担がかかる ので、留守番をさせた方がいいでしょう。


2 旅行にウサギを連れていく場合、どんなことに注意すればいいの?


 幼い頃から慣れさせれば割と平気のようですが、大きくなってからでは、かなり強 いストレスを感じるようです。
 初めて旅行に連れていく場合は、年齢に関係なく急に長距離の移動をせずに、短距 離の移動を繰り返して、徐々に慣らした方がいいでしょう。慣れてからもなるべく休 憩を多く取り、休ませてあげて下さい。

 自動車に乗せる時に注意しなくてはいけないことは、車内温度・飲み水・トイレで す。特に夏は、ウサギだけを残して車を離れるのは、とても危険です。車内温度が上 がり過ぎると、熱射病や脱水症状を起こすことがあるからです。ひどい時はそれが原 因で、死亡してしまうこともあります。それを防ぐには、飲み水をいつでも飲めるよ うに準備しておき、長時間車を離れる時はウサギも一緒に連れていくことです。

 ケージの中で用を足さないウサギなら、トイレも持参した方がいいでしょう。外に 出す場合には、事故を防ぐためにもリードを付けておいた方が安全です。リードを嫌 がるウサギもいますので、前もって慣らしておいて下さい。

 電車やバスの場合も同様な点に注意しましょう。他の乗客の迷惑にならないように オシッコをしたらペットシーツを早めに替えるなどの配慮をします。
 また、電車ではペットにも手回り品切符が必要です。乗車駅で買います。

目的地に着いたら、ゆっくり休ませてあげて下さい。場所が変わると落ち着かない ので、食べ慣れている食事や、整腸剤の類は持って行った方がいいでしょう。


3 ウサギだけで何日か留守番させる場合、どうすればいいの?


 その際には、餌と水を留守にする日数分より、多めにあげて下さい。ただ、餌入れ はひっくり返してしまうことがあるので、ある程度重みや安定感のあるもの、または 固定式のものにした方がいいようです。水入れもひっくり返したり、ボトルがはずれ たりすることがあるので何個か用意し、固定した方がいいでしょう。

 トイレは、放し飼いの場合は普段よりも多めに設置して下さい。ケージ飼いの場合 ペットシーツよりも、トイレ用の砂の方が汚れにくいようです。

 注意しなくていけないのは、普段と違い、ひとりぼっちになったことからくるスト レスです。できれば、1日に1回でも様子を見に来てもらえるよう、誰かに頼んでお いた方がいいでしょう。特に夏などには、室温のあがり過ぎなども考えられるので、 その方が安全です。

 人に頼めず、どうしてもウサギだけで留守番させる時には、2〜3日を限度として それ以上留守にするのは避けた方がいいでしょう。
 帰ったあとは十分過ぎるくらいに遊んであげて下さい。ウサギによっては、留守番 をさせた後しばらくの間、トイレと違う場所に用を足したり、イタズラがひどくなる ことがあります。


4 飼い主が連れていけない時、ペットホテル、知人など、ふだん見慣れない人に世話を頼むことはできるの?


 できます。

 ただし、普段と違う環境は、ウサギにストレスを与えますので、誰かに様子を見に 来てもらえるのら、預けずに来てもらった方がいいでしょう。

 預ける時には、餌入れやお気に入りのおもちゃを一緒に渡すなど、なるべく普段の 環境を変えないようにしてあげて下さい。もしも人見知りをするウサギなら、隠れる ことのできるもの(箱など)を、ケージに入れてあげるといいでしょう。
 世話の手順や餌の量、普段の様子やかかりつけの獣医師の連絡先などを書いて渡す ようにして下さい。

 ウサギによっては、興奮すると噛んだりすることがあるので、あまり刺激しないよ うにお願いしておくといいでしょう。

 ペットホテルなどに預ける時は、前もって衛生面や環境、ウサギに詳しいかなどを 調べておいた方がいいでしょう。特に動物病院の場合は患畜と違う場所になっている かどうかを、きちんと確認して下さい。
 このような場所には、犬や猫もいます。隣あったケージではストレスになるので、 そうならないようにお願いして下さい。


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