第7章 心理

監修:QZG06614 APIC


1 他の動物と仲良くなれるの? 肉食動物とも一緒の部屋で大丈夫?


 ウサギの性格にもよりますが、子供の頃から一緒にすれば、大丈夫だと思います。 ただ、肉食動物とは基本的に一緒に放さない方がいいでしょう。犬や猫でもおとなし い性質のものなら大丈夫なようですが、フェレットやアライグマは無理と思った方が いいでしょう。小動物(モルモット、ハムスターなど)とは仲良くなりやすいようで す。
 しかしどんなに仲良くしていても、急に攻撃を始めることがあるので、目を離さな いようにして下さい。


2 後から別のウサギが来ても仲良くできるの?


 ウサギは縄張り意識が強いので、いきなり対面をさせると先住のウサギが、後から 来たウサギに攻撃する場合があります。ケージは必ず別にして、徐々に馴らすように 初めは臭いだけで会わせ、徐々にケージ越しでの対面へとした方がいいでしょう。
 それでもケージ越しにかみつこうとする場合もありますので注意してください。

 オスとメスならその繁殖本能からしても、多少なりとも仲良くなってくれますが、 同性同士は、なかなか難しいようです。
 特にオス同士は激しいケンカをするので気を付けた方がいいでしょう。一旦仲が良 くなったように見えても、発情してくると、ケンカをし始めることもあります。オス 同士に比べて、メス同士の方がまだ仲良くなってくれる可能性があるようです。


3 どんなふうに遊んであげると喜ぶの? おもちゃなどはあるの?


 広い所で放してあげると、飛び跳ねたり、走り回って遊んでいます。その時に一緒 に追いかけっこや隠れんぼなどをしてあげると、喜ぶようです。その時、子供だけで ウサギと遊ばせるのは危険です。遊んでいるうちに誤って踏んだり落としたりして、 背骨を折り、死亡させたり寝たきり状態にさせてしまう事故が多発しています。遊ぶ 時には大人が目を離さないように注意しましょう。

 ものをかじることが好きなので、木やトイレットペーパーの芯、段ボールなどをあ げておくと、一生懸命かじっています。紐や糸をあげた場合、かじっている時に誤っ て飲み込んでしまうことがあるので、注意して下さい。他にもティッシュペーパーや 服、コードなどなんでもかじってしまうので、かじれたくないものはウサギの届かな い所に移動しておくといいでしょう。コードは感電する可能性もあるので注意が必要 です。
 なお、ウレタンマット、発砲スチロールなどの消化されないものは、ウサギの目に 触れない場所への保管、移動が必要です。


4 安全な抱っこのしかたは?


 不安定だと嫌がるようなので、お尻をしっかり支えてあげるといいようです。また ウサギの耳には毛細血管がたくさん集まっているので、絶対に耳を掴んで持ち上げな いようにして下さい。抱っこをする時は素早く行わないと、抵抗されて噛まれたり、 蹴られてケガをすることがあるので、注意して下さい。

 片手でウサギの前足の脇の下を支え、もう一方の手でお尻から腿にかけてを支える ように抱き上げます。抱き上げたら自分の体にウサギのお腹側を密着させて下さい。
 この方法だとウサギも体がぴったり固定されるので、抱かれやすいようです。
 抱き上げる時にお尻を支えておかないと、驚いて暴れた時に背骨を傷つける可能性 があります。実際に、これが原因で死亡してしまったウサギもいました。
 抱っこの嫌いなウサギもいますので、嫌がるようなら無理に抱こうとしない方がい いでしょう。

 小さいうちから抱き癖をつけると、抱っこを嫌がらないウサギになりやすいようで すが、個体差があるようです。抱っこに慣れるまでは、万が一ウサギが急に飛び降り ても大丈夫なように床や椅子に座った状態で抱いて下さい。


5 飼い主とそうでない人を見分けることってできるの?


 できます。知らない人が来たりすると、かなり警戒します。
 特に、自分の世話を誰がしているのかということは、よくわかっているようです。  また、家族の中で自分の順位をつけるウサギもいます。
 おそらく、顔というよりも匂いで嗅ぎ分けているのだと思います。ウサギの中には 声だけで人間を判別できるものもいるようです。


6 ウサギにも個性があって、性格が違うの?


 人間と同じように、個性があり、性格も違うようです。
 きれい好き、人見知り、甘えん坊、攻撃的とウサギによって、いろいろな個性が見 られます。縄張り意識や、発情行動も個体差が大きいようです。

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