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NECO Survey
以下は村瀬が10回ほど韓国に来た後、住んでみたり文献を読んだりした結果の印象です。 実際には韓国人といってもいろいろな人がいることに注意。 アジアの中でも多文化社会ではなく、日本と同様に比較的均質。中国や台湾などアジアの多くは、さまざまな言語や価値観が存在する多文化社会である。 ただし急激な産業化と都市化を経験し、都市部と農村部の格差は大きい。これも日本と同様。 ・人間関係 親戚や同窓生や友人などつながりがある人同士は結束が固い。深くつきあう。 しかし見知らぬ人と広く浅くつきあうことは好まず閉鎖的である。 6親等以内の親戚ならば就職時など世話することが当然である。これを六寸(ユックチュン)という。 日本よりも親戚づきあいははるかに深い。長くあっていない親戚同士でも何かあれば助け合うことは当然。 8親等以内の結婚は法律で禁止されている。いとこ同士の結婚はもちろんできない。 日本より上下関係を重視する。儒教的考え方が、若者の間でもかなりつよく残っている。 道で先生や目上の人とあった時は直立不動で挨拶したりする。目上の人の前でタバコを吸うこともない。 ただしえらそうにする人は嫌われる。先生の陰口を学生が言うことは多い。 教授や先生として出世した人は、軍事政権とコネがあったから成功した人が多いのであり、保守的な人が多いので 学生に嫌われるがちということもあるらしい。若者の多くは現在の社会に批判的で進歩的。 大阪人によく似ており、本音をはっきり話し冗談を好むと言われる。話す量は大阪人並みに多い。 日本人ほど遠慮を好まず、明確な主張を好む。といっても、自分勝手な態度や、表面的にずうずうしいことは日本人と同様避けるが、意見をはっきり言うことは多い。 他人への思いやりは重要とされる。しかし、他人に干渉することが重要であり、他人を放置することは冷たいことであり歓迎されない。 日本人のように他人への配慮を重視することはあまりない。 英語には遠慮という言葉は厳密にはないが、韓国語にはあるらしい。 お互いに要求をはっきり言い、助け合い迷惑をかけあうことこそが重要。 客や外国人にはとても親切にする。いらない親切はないという主義で、よけいなおせっかいもたくさんする。 陽気で明るく、歌や踊りを好み、アジアにおけるラテンとも言われる。酔うことを好む点は日本人と同じ。 酒はかなり強い。 不満があれば大声ではっきり文句を言うことを好む。 もちろん大人しい韓国人もいるので人それぞれだが、おおむね大阪人的である。 感情が重要。その場の気分を大切にする。先のことは考えない。「宵越しの金は持たない」と言った江戸っ子の気質と同様、その場の感情が重要。 日本人から見ると合理化されていないと言える。 割り勘という行為はあまりない。目上のものや気分がよいものが全て支払うことが普通である。 オバタリアン的なパワーは日本と同じ。韓国でもアジュンマはこわいものなしと言われる。 男性はラテン系ののりで、日本人よりも情熱的に女性を口説くことが多い。ただし浮気も多い。 浮気について若い女性が激しく男性を説教している場面を喫茶店などでしばしば見かける。 売春は数年前に法律で禁止されたが、今でも風俗店は繁華街の裏通りなどにある。暴力団と関係があるため利用しない方がよい。 軍の基地近くには必ず風俗店があり休暇を得た若者が利用すると言われる。風俗産業への抵抗感が少ない。 ・価値観 若者と老人の価値観はかなり違う。伝統的価値観は日本よりも残っており、権威主義的価値観は強いが、日本人よりも経済的な平等を好む。 金持ちは軍事政権とコネがあった高級公務員や大邱・慶尚北道(TK)地域出身の人であることが多く、不公正と見なされることも多い。 日本と同様、社会の格差が拡大し、社会の2極化という言葉が定着し問題になっている。 貧富の差が大きすぎるため、大学進学に失敗した場合は絶望感を持つことが多い。金持ちへの反感もかなり強い。 日本の女優はスポーツ選手と結婚するが、韓国の女優は財閥の御曹司と結婚する。 時間にルーズ。事前に細かい約束をすることを好まない。人に会う時は当日に電話して柔軟に対応することこそが重要。 事前の予定は無視して当日に予定を変更してしまう。そのような柔軟性が重要。 1時間くらい遅刻してもまったく気にしない。細かいことで怒る人は度量が狭いとされて歓迎されない。 日本人にとっては非常にルーズに感じる。 職業差別や人種差別は今でも多い。肉体労働や食堂など人と接する仕事はけがれているとして見下す傾向がある。 このため食堂などが繁昌すると売却して他の商売を始める。自営で長く続く老舗は少ない。 しかも、自分はだめな大学を出たのだからいい仕事はないし人生はもうおしまいだ、などとはっきり言うことがしばしばある。 最近は女性の社会進出も進んでいるが男尊女卑の感覚もまだ残っている。 少子高齢化は日本よりも深刻。若者の就職困難で結婚もできないという背景もある。 日本の植民地支配やパク大統領による軍事政権時代に、反政府運動の拠点となる可能性のある組織は破壊されたため、 日本のような町内会や自治会、青年会、婦人会などの地域の組織は規模が小さいかほとんどない。 パク大統領の軍の同期や、同じテグ周辺出身というコネや、彼によるセマウル会などが強力。 そのため、社会運動やNPO、町内会活動は低調。日本のように、自営業や農民が強い政治力を持つことも少ない。 既存の組織が弱いためキリスト教などの布教は比較的容易である。外資系のチェーンも日本と比べ対抗する組織が少ないため成功しやすい。 例えば化粧品チェーンのボディショップの店はかなり多い。日本では資生堂やカネボウと競争して勝つのが難しい。 新興宗教はキリスト教のようなもので教祖がいることも多い。 高度成長期に都市部に流れ込んだ労働者が、友人もなく孤独で不安感を持ちがちで、新興宗教に入ったという社会現象は日本と同じ。 統一教会は2008年の国政選挙で全選挙区において候補者を出したが当選は0。 ・マナー 皿や器を手で持ち上げることはしない。味噌汁はスプーンですくって飲む。 年寄りや目上の人を十分に尊重しなくてはならない。 正座はかなりきらい。 駐車違反や速度違反は多い。交通マナーはとても悪い。タクシーは町中で100キロ以上出す。歩道をバイクが走るし駐車も多い。 観光客は韓国内で運転しない方がよいと多くのガイドブックに書いてある。 ・軍隊 男は基本的に全員が軍隊へ行くため、酔っておしゃべりを楽しんだり集団行動するなど巨大体育会系的な文化を全ての男が持っている。 これは日本のおじさん文化と同じ。米国人や中国人には野蛮な風習として嫌われる傾向がある。 男は酔うと必ず軍の話しを始める。厳しい訓練の話しや軍でサッカーをした話し、 上官に召し使い扱いされた屈辱や、軍の米や燃料を自宅に持ち帰る上官の話なども多い。 北朝鮮への対抗上、軍は重要であり、今でも民間防衛訓練が義務だが、軍への反感を持つ者も多い。 軍の腐敗もあり、光州事件などで民間人を殺した歴史もあるため。 徴兵は男の義務。最近2年間になった。上級公務員や軍の幹部とコネがあるものは兵役を逃れたり、短縮勤務や、都市部での警察隊配属となることがある。 俳優やスポーツ選手で、健康上の理由という名目で徴兵を逃れているものも多い。不正な徴兵逃れが発覚し社会問題になることもある。 ・政治 民主政治の歴史はまだ短い。大統領制。国会は一院制。 地方選挙が始まってまだ10年ほど。それまでは知事は政府が任命する。戦前の日本と同じ。 日本と違い世襲議員が少ないと言われる。 博士号を持っている国会議員が多い。日本の自民党議員は田舎のおっさん的雰囲気の人が多いが、韓国の議員はエリート的な人が多い。 ・言論の自由 本格的な言論の自由は1998年の金大中政権以降。 現在でもテレビ局の人事を政府が左右するため、テレビはNHK以上に政府寄り。 大新聞の多くは右翼的。旧軍事政権の人脈がまだ強いため。 日本のマスコミと比べて人材が豊富とは言えず層が薄い。いい加減な報道もまだ多い。 ・経済 アジア金融危機以降、韓国経済は危機に陥り、IT景気で一時的に盛り返したものの、2003年以降はかなりの不景気が続いている。 若者は大学卒業後、数年間就職できないことも普通。就職浪人となる。 政府の方針でクレジットカードを普及させた結果、2003年頃に自己破産が増え金融恐慌状態になった影響が続いている。 現在も金融不安と消費不況が続く。2007年は、中国や米国向けの輸出が好調なことの影響で少し景気が良かったがそれでもかなり不景気。 景気がいいのは一部の輸出関連大企業のみ。 現在もカード社会。 ソウルの江南地区など、一部の土地の値段がバブル的に急騰したが、これもごく一部であり、 この数年継続的に国内消費は不振であり、国民の不況感は強い。 韓国政府の統計だと毎年5%成長が続いており失業率も低いが、この統計はあてにならない。 一部の大企業が輸出が好調で利益をあげているが、日本企業と競争しなくてはならない。 金融危機後にIMFが企業合併を進めた影響もあり、中小企業の層が薄く、零細企業は中国の安い人件費に勝てない。 日本と中国の近くにあるという構造を変えることはできない。大半の国民は生活が厳しい。 IT化を進めている。ドラマや映画産業も成功している。服のデザインもおしゃれと言われる。 デザインや偽ブランド、ソフトの違法コピーは多い。 ・教育 日本により韓国は占領されて日本の一部になり、韓国という国が一時期消滅した歴史がある。朝鮮王朝の 宮殿を日本軍が破壊したことも事実。 そのため愛国心や国の誇りを重視する歴史教育が行われている。中学や高校の歴史教科書は国定1つしかない。 日本人が国のプライドについて普段考えない状況とは異なる。 檀君神話を事実としたり、高句麗を非常に強い国とみなすなど、韓国人の視点から見た 偏よりのある歴史教育があることも否定はできない。 日本人と違い、歴史や過去に強くこだわる傾向がある。これは中国など欧米に占領され植民地となった国と同様。 日本よりも受験競争が激しい。年配の多くが大学へ行っていないことは日本と同様。しかし現在の大学進学率は8割を超える。 なお大学校が4年制で大学は2年制。専門大学という2年制の職業専門学校のようなものもある。 金持ちの子は米国への留学を望む。それが無理な場合は安くすむ日本となることもある。 高校は一部地域を除き入試がなく、住んでいる学区によってどこの高校へ行くかが決まる。金持ちの多い地域は高校も優秀とされ、 そのようなところに住んでいる子供は進学校へ行くことができる。 つまり子供の入試の点数でなく、親の経済力によって進学校へ行くかどうかが決まる傾向が非常に強い。 村瀬の考えでは、これが韓国社会の根本的問題であり、親は子供のことを思と金儲けを重視しなくてはならない。 子供の進学のためには、家賃の高い場所に家を買うことが重要。 しかし、実際には零細企業が多く、一部の大企業勤務者を除き、多くの韓国人の生活は厳しい。 一人あたりGDPは日本の約半分。つまり日本のサラリーマンの平均的給与が400万円ならば、韓国人はその半分である。 ・地域対立 首都への一極集中は日本より多い。人口の半分はソウルとその周辺の京畿道に住む。 地域対立の感情は大きい。 パク大統領の軍事政権時代、大統領の出身地である慶尚北道の大邱市周辺に多額の予算が投入される一方、 光州市など全羅道は予算配分でも就職など社会においても差別があった。 大邱と慶尚道の出身者はTKとよばれ社会のあるゆる面で優遇された。ソウルの高級住宅地カンナムはTK出身者が今でも多い。 嶺南圏(ヨンナムコン)といわれる慶尚道と、湖南圏(ホナムコン)といわれる全羅道の、東西での対立感情は今でも強い。 各地で方言は多い。なまりが強い。 北朝鮮に親戚や兄弟が住んでいる人も多いため、北朝鮮への同情心は強い。その反面、核実験には非常に怒っている。 首都から北朝鮮まで最短で40キロ程度である。戦争になればソウルへのある程度の被害は避けられないため、当然だが戦争発生を嫌がっている。 ・天候や物理的なこと 冬は強風で寒い。そのため暖房設備は重要。 丘の上は寒いためスラムや低級住宅地となる。 プサンなど南部を除き、大都市は海から離れた場所にある。 九州から伝わるごく一部を除き地震がない。そのため高層アパートが多い。 活火山はない(ユーラシア大陸にはイタリア半島を除き活火山はない)。 食べ物のにおいがきつい。とうがらしやにんにくを好むため日本人はお腹をこわすことが多い。 緑茶はもともと少ないが最近は健康ブームのため普及しつつある。 もともとお茶とは、トウモロコシ茶や、ゆず茶、ナツメ茶、韓国韓方茶が多い。 文献 深川由紀子. 2002. 『図解韓国のしくみ〈Version2〉構造改革を成功させた国のことがわかる!』中経出版. 小此木政夫. 2005. 『韓国における市民意識の動態 (叢書21COE-CCC多文化世界における市民意識の動態 12)』慶応義塾大学出版会. 羅一慶. 2008. 『日本の市民社会におけるNPOと市民参加 (叢書21COE-CCC多文化世界における市民意識の動態 34)』慶応義塾大学出版会.
韓国で生活するので、役に立ちそうなリンクを集めてみたのです 韓国の習慣、文化、生活、社会の特徴 韓国の文化・生活 http://www.k-plaza.com/main/life.html
韓国簡単基礎知識 http://www.wattakatta.com/knowledge/life.html
韓国経済の現状 深川由紀子教授 http://w3.bs-i.co.jp/globalnavi/bigname/050507.html
朝日新聞 アジアネットワーク http://www.asahi.com/international/aan/hatsu/hatsu041224b.html
外務省 韓国 http://www.mofa.go.jp/mofaj/area/korea/index.html
http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/shiryo/jisseki/kuni/j_99/g1-03.htm
韓国観光公社 http://japanese.visitkorea.or.kr/jpn/index.kto
コネスト http://www.konest.com/
http://plaza.rakuten.co.jp/shiho238/7000
http://www.modern-korea.net/column/kankoku/19990526.html
http://www.nira.go.jp/pubj/output/dat/6565.html
韓国朝鮮の歴史 http://www.dce.osaka-sandai.ac.jp/~funtak/kougi/kindai_note/Budan.htm
植民地支配下の朝鮮 http://ilc2.doshisha.ac.jp/tmitsui/lecture/chiiki2007/chiiki02_04.htm
韓国情報ブログ http://overseas.blogmura.com/korea/
韓国で考える ブログ http://plaza.rakuten.co.jp/yanghsk/
日本人主婦の韓国奮闘記 ブログ http://kankokufuntou.seesaa.net/category/1800784-1.html
韓国生活 ブログ http://koreanlife.blog18.fc2.com/
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http://www.bekkoame.ne.jp/~itaewon/index3.html
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