♪も〜はや、引け〜ない〜♪ by 村ファントム

私の千秋楽感想レポート

第1幕

プロローグ

いつもはとっても落ち着いて観劇していたこのシーンですが、最後ということで気合いの入っていた私はなんだか今回に限って、すごいドキドキしながら見てしまいました。オークショナーの「落札!」の第一声から気合いが入っていて静かなシーンだけどものすごく力強さを感じました(゚o゚) で、ここで一番印象深かったのが佐野老ラウル…オペラグラスでじっくり見てみたのですが、サルのオルゴールを見つめている目がものすごく切ないんですねえ〜〜〜(;_;) 本編では決してファントムを受け入れることのなかった若人ラウルですが、晩年になって、ファントムの心を理解したのかなあってふと感じてしまいました。それほど佐野さんの表情がよかった…
そして、「昔の亡霊も逃げ出すことでありましょう!!」ってまさに逃げ出すだろう勢いでシャンデリアが光り(゚o゚) ゆっくりと上昇… 今回の火薬は思いのほかいつもよりも迫力あったと感じたのは私だけだったのだろうか。もう、目くらましくらってしまいました(^_^;) オーバーチュアが流れてきた瞬間、なんだか私の中の血が逆流するような感覚に陥ってしまって…この時点で目が涙に(;_;) 私、このシーンがすごい好きだったんですよ〜!次々にセットが昇っていくのが実にドラマチックで!!心なしか今回セットが昇っていく速度が遅く感じてしまいました。名残惜しんでたのかなあ〜(気のせいだとは思うけど(^_^;))。とにかく最高のオーバーチュアでした(^○^)

ハンニバル

なんと言っても一番印象深かったのが益光さんのカルロッタ!初期の頃は「歌のすごいカルロッタ」という印象だけだったのに、最近では演技面でもすごいよくなりましたよねえ。それが、千秋楽とあってかもう、益光カルロッタ絶っ好調!!歌のすごさはもちろんですが、表情がとってもチャーミングで生き生きしていたんです(^○^) アンドレに「歌ってほしい」と頼まれた時なんか「んまぁ〜〜〜(*^。^*)ホホホホ〜〜〜」ってな感じで(笑) もう見ていてすごく分かりやすいんですねえ。逆に道具が落ちてきた後に拗ねて帰ってしまう、そのスネ方も「ツ〜〜〜ン」っていう文字が後ろに出てきそうな感じで(笑)実に楽しかったです!ピアンジはあんなカルロッタに惚れちゃうんだろうなあ〜なんていまさらながら思ってしまいました。
というわけで、あまりに益光さんに注目してしまったため全体としての感想があまり出てこないのですが(爆) 彼女の熱演に引っ張られるような感じでアンサンブルの気合いの入れ方はかなりすごかったです!登場してきた時なんて顔がなんだか気合いで引き攣っているような(^_^;) 皆さん緊張していたんですねえ。そんな中、アンサンブルのなかに「アスペクツ」から飛んできた喜納兼徳さん発見!やっぱり目立つ〜!喜納さんにとっても「オペラ座の怪人」は特別な作品だったのかなあ。とにかく迫力満点でした。
そうそう、忘れてはいけないのが実に久々に登場した青木フィルマン!といっても、私にとっては千秋楽にしてはじめて見る青木フィルマンだったのですが(苦笑) このハンニバルの時点ではなんだか「お堅い厳格なフィルマン」って印象を持ちました。佐川さんのほうがちょっとコミカルチックで楽しかったかな。噂では「青木フィルマンは愉快だ!」と聞いていたので、この時点ではなんだか「?」と思ってしまいました。が、このあとどう変わるのかも楽しみではあったんですけどね(笑)

Think of Me

村田恵理子さんのクリスティーヌ、本当にこの公演中に成長なさいましたねえ。初期の頃はあんなに印象が薄かったのに(ってすごい失礼か(爆))、今ではもうその燐とした美しさのオーラが漂ってます!それになんといってもとてもお美しくなった!Think of Meの歌声もすごくしっかりしているし、聞いていてゾクゾクしました。クライマックスの「あ〜〜〜〜〜い〜〜〜〜」は圧巻でしたぁ(^○^) あれだったらラウルが「ブラバーッ」と叫んでしまうのも分かる。今回は千秋楽とあって、佐野ラウルの興奮の仕方もいつもより気合いが入っていたように見えましたねえ(笑) 「ブラバーッ」と叫んだ後、「ハッ」と一瞬我に返ってしまう表情もとても印象的でした。席に座った後もまさに興奮覚めやらぬって感じで、フィルマン達に語り掛けてる声がこちらにまで聞こえてきてしまったほどでした(笑)

エンジェルオブミュージック 〜 ミラー

舞台が成功に終わったあとの村田クリスティーヌが森岡さん顔負けの「夢見る少女」って表情を見せたのがとても印象的でした。なんだか舞台がはけて心ここにあらずっていうか…途方もない遠くを見つめているんですねえ。だから、今井ファントムの「ブラビィ〜」の声との調和がすごくとれていたように思ってしまいました。あそこでメグに声をかけられなかったらずっとあのままだったんじゃ…と心配してしまうくらい(苦笑)
で、相変わらず可愛らしい〜〜のが石倉メグ!石倉さんのメグって本当に力強くて可愛らしいですよねえ。「クリスティーヌ大好き」っていう気持ちが伝わってきて実によかったです(^。^) ただ、クリスティーヌの今回の着替え…ちょっと手間取っていたように見えたのは私だけか?(苦笑) ラウルがやってくる間際までなんだかガウンを気にしているようでした(^_^;)
リトルロッテのシーンは…あまり覚えていない…というのは次の「ミラー」のシーンがすごく印象強かったので(^_^;) いや、だって、「ここで今井ファントムが…最後の今井ファントムがぁ〜〜」と思うと胸が高まってしまって(^_^;) 千秋楽とあって始めの「♪わ〜〜たし〜の〜たか〜らものに〜♪」からやっぱり気合入ってましたねえ。本当に初期の頃の今井さんとは比べ物にならないです。で、ミラーに今井ファントムの姿が映った瞬間…思わず目が潤んでしまった(T_T) それだけ私の心情もあまり尋常ではなかったのかもしれません。クリスティーヌの誘い入れ方も実に妖艶でよかったと思います〜(ってなんか変な表現だけど(爆))

オペラ座の怪人〜ミュージックオブザナイト

ミラーから出てきた今井ファントムに感涙してしまった私ですが、地下の湖のシーンでまた更に胸が熱くなってしまいました…。今までもその幻想的な舞台美術に感銘を受けていたのですが、今回はまた特別な感情も重なってか…今までにない美しい景色にみえてしまったのです!「こんなに美しいシーンだったっけ!」 もう、スモークから次々と沸き上がる数百本の蝋燭…ブルーのバックの幻想的な美しさ、そしてその奥からボートでやってくるファントムとクリスティーヌ… すべての調和がぴったりとマッチしていたように見えてしまったんです(T_T) また、今井さんのボートのこぎ方も美しくてよかったし。まさに「これぞオペラ座の怪人」って気がしましたねえ。という訳でここでも目が涙になってしまった私でした(^_^;) そうそう、村田クリスティーヌのファントムに歌わされている時の声の張り上げ方もすごかったです!最後の音なんていつもよりも2秒近くは伸びていたんじゃないかなあ…今井ファントムの「♪つれ〜て〜き〜た♪」に重なってたほどだったので(゚o゚)
そしてミュージックオブザナイトですが…特に印象的だったのは村田クリスティーヌ。今井ファントムが歌っている間中、実に気持ち良さそうにしているんです。ファントムに抱えられた時なんて、もう、安心しきったように自分の身をすべてファントムに預けてしまっている感じ(^_^;) あんなに無防備な村田クリスティーヌを見たのは始めてかも… もちろん、今井ファントムのミュージックオブザナイトの熱唱も最高でした!(個人的には25日のほうが感動できた気がするんですけどね(爆))

支配人のオフィス〜プリマ・ドンナ

千秋楽の今回は実に見応えがありました!ここにきて、ようやく青木フィルマンの面白さを実感した私(^。^) 新聞投げている時はまだ『厳格』なんだけど、ラウルがやって来て「手紙を書いたのは君たちじゃないのか」って言われた時からだんだんと崩れていく様が実に楽しかったです(^_^) もう、ラウルに来た手紙を読んだ後「え?なにこれ?」って感じで頭の上にたくさんの「?」が見える(笑) そんな時に怒り心頭でやってきたカルロッタとピアンジに完全に翻弄されちゃうんですねえ。自分を侮辱した手紙を書いたのがラウルだと思いこんだカルロッタと、自分ではないと必死に主張するラウルの間でアタフタと動き回る様は、まるで会社で苦労している中間管理職のおじ様状態(笑) 林アンドレもそれにつられるようにしてあたふたいつも以上に動き回ってて思わず笑いそうになってしまいました(^.^) 特に今回の益光カルロッタは好調で感情表現が豊かだったので、なおさらちょっと前まで厳格そうだった青木フィルマンが慌てふためく姿が印象的でした。プリ・マドンナではカルロッタの目に入らない時は「♪女は厄介だ〜♪」って疲れた表情を見せる林アンドレと青木フィルマンがカルロッタと目があいそうになった瞬間にまた「おべっかモード(笑)」にはいるのも実に分かりやすくて楽しかったですねえ〜(笑) 今回はそれぞれの歌のパートに皆の主張が強く感じられて声にもすごく張りがあったし、もう大拍手もので素晴らしかったと思います!

イル・ムート

なんてったって、いちば〜ん私の心に刻みこまれたのは「喜納兼徳さんの宝石商」(笑) こんな事を言ったら失礼に当たるかもしれませんが(爆) あれは忘れ様にも忘れられないメイクだった(笑) 白塗りでべたべたに化粧しているんだけど、口の周りには隠せないお髭のあとが(笑) 「ほっほっほっ〜」って笑いたいのはこっちだったなあ(笑) というわけで、このシーンで一番注目してしまったのは喜納兼徳さんだったわけでした(爆) でも、舞台上段に登場してくる今井ファントムも実にカッコよかったです!マントの使い方が特にいいんですよねえ〜惚れ惚れします。そう、いつも「カッコいいなあ」とは思っていたのですが、この日の今井ファントムは私の想いいれが深かったせいもあると思うのですが(爆)実にスッキリしていてカッコよかったんです! そうそう忘れてはいけない益光カルロッタ!イル・ムートでもそのチャーミングな魅力を振りまいていました〜(^○^) かえるの鳴き声もより忠実になってるし(笑) とにかくこの日の益光さんは絶好調でしたね!

All I Ask of You

村田クリスティーヌ、なんだかいつもにも増してファントムの影を脅えていたように見えました。もう、常に泣きそう…(実際泣いてたかもしれませんが私の席からはオペラグラスでもちょっと確認できなかった) それを必死に説得する佐野ラウル。今回はあまりにも村田クリスが脅えまくっているので説得する佐野ラウルも大変だったんじゃないのかなあって思ってしまいました(^_^;) それだけに、佐野ラウルの優しさや強さがすごく感じられたんですねえ。クリスティーヌが持ち直してラウルの愛を受け入れるときのあのなんとも言えない嬉しそうな表情が印象的でした。今回のラウルを受け入れた時の村田クリスティーヌ、なんだかとっても積極的自らラウルの唇に飛び込んでいったようにみえてしまいました(笑)それだけ彼女の心情も盛り上がっていたんでしょうねえ。
そんな場面を見てしまった今井ファントム…そりゃ〜辛かろう…(^_^;) 今回はいつもにも増して本当に本当に辛そうにしていたのが胸に迫りました(T_T) もう、出てきた時から顔が哀しみいっぱいに歪んでて…目には涙がいっぱいたまってて… 今井ファントムの悲しそうな表情って本当に泣けるんですよね(;_;) 私もつられて落涙してしまいました(;_;) そして最後のシャンデリア落とす時の迫力もすごかったなあ〜!「♪許しはしないぞ〜〜〜♪」 の「ぞ」がまたスゴイ伸びだったのが印象的でした!そして落ちてくるシャンデリア…最後にバチっと火薬が光るんですが、今回は心なしかすごい迫力があった!完全に目くらましを食らってしまった私は涙をぬぐう余裕すらなかったのでした(^_^;)

休憩時間中、シャンデリアが上段まで上り詰めるのを見届けました…もうあれが落ちてくることがないんだな〜と思うと、無性に寂しかったです・・・・・・(;_;)