♪今見せてあげ〜る〜私のこ〜こ〜ろ〜♪ by 村田クリス(一部歌詞変更(笑))

第2幕

マスカレード

千秋楽とはこんなにすごいものか!と思わせるような大迫力のマスカレードでした!もうキャストの皆さん(特にアンサンブル)の気合いの入り方がすごい!いつも「壮観だなあ〜」と思わせてくれていたこのシーンですが、今回はそれ以上の何かを感じてしまいました。動きもすごいきびきびしてたし、なんてったって声の張りがいつもと全然違う!いかにも「もう千秋楽なんだ〜」っていう皆さんの気迫が客席までびんびん伝わってきて圧倒されてしまいました。こういう光景も千秋楽ならではですかねえ。芝居としてみればよくないんでしょうけど、「最後の雰囲気」っていうこういう独特の光景も見応えがあったんじゃないかなあ〜って思いました。そうそう、この時の青木フィルマンも面白かった!一番始めに登場してくるところで、いかにも何かに脅えるようにもうきょろきょろ動きまくって出て来るんですよ〜(^_^;)そのせいで照明がその予測不可能な青木さんの動きに着いて行けない状態で(笑)ようやく林アンドレとぶつかったところではっきりライティングが当たってました(^_^;)
で、いよいよ今井ファントムが再登場。なんだか舞台全体が緊張感でピーンと張り詰めたようになっていたのがとても印象的でした。そうそう、今回の今井ファントムの退場(?)はスマートに決まってましたよ(笑)←前回はマント踏んじゃって消えるのが一歩遅くなりましたからね(^_^;)

支配人のオフィス〜墓場

この時の青木フィルマンはもう完全にコミカルモード(笑) カルロッタ&ピアンジとクリスティーヌ&ラウル、そしてマダムジリーとの間に立ってオタオタとあっちいったりこっちいったり動き回る様は完全に「苦労の多い中間管理職のおじ様状態」(笑) どっちの主張も聞かなきゃいけないって感じでバタバタ動きまくっているのですが、あれは相当の運動量だろうなあ(^_^;) で、結局ラウルの意見に乗って落ちつくんですけど、心はまだどこか焦ってるって感じが実に見ていて楽しかったです(^_^) さて、このときの村田クリスティーヌ、いつもの倍は苦悩していたようでした。「やめてちょうだい!」と楽譜を投げつける時なんて、楽譜が折れてしまいそうな勢いだったのにはビックリしました(゚o゚)またここで脅えモードが激しくて…あまりの恐ろしさのあまりに泣いていたんじゃないかなあ、本当に(私の席からはちょっと未確認) ここでの佐野ラウルの大きな優しさがまた印象的でした。
ドン・ファンの勝利の練習風景で印象的だったのが井関さんのレイエ!前回観た時は「やさしそう」な雰囲気が強かったのですが、今回はそれにかなりの威厳が入っていたように見えました。今回はピアノもスムーズにいってましたしね(笑)
墓場のシーンの村田クリスティーヌはまたいつもにも増して悲壮感こもってました…きっと、村田さんの心の中でも「最後なんだ」という気持ちがあってそれが哀しみとして強く出てしまったのではないかなあ。なのでなおさら今井ファントムの声に導かれるように着いて行ってしまうシーンに臨場感が出ていました。しかも、この時の今井ファントムの「♪こ〜こへお〜いで〜♪」がすっっごく優しい囁きだったんですよ〜(;_;) もう心の中で「クリスティーヌそのまま進んでってあげて〜」と願ってしまったくらい…。もうラウルの登場が憎らしかったくらいでしたねえ、今回特に(笑) 今井ファントムもそう思ったのか、火の玉を投げつけるのがいつもに増してヤケになってたかも(^_^;) そのせいで、一発だけラウルに飛んで行かない不発弾があり(^_^;)ヒヤっとさせるシーンがありました(苦笑) その後は勢いよく火の玉が飛び出していたのでほっとしましたが、あれはちょっと危なかったぞ〜〜(^_^;) ドン・浅利先生も一瞬焦ったのでは…(苦笑)

ドン・ファンの勝利〜ポイントオブノーリターン

千秋楽ということもあって、半場ピアンジのドンファンメイクをオペラグラスでまじまじと見てしまいましたが、けっこう可愛いですねえ(*^.^*) ファントムに殺されてしまうのが可哀想なくらい(苦笑) あと注目したのがパッサリーノがドンファンの声を怪しむところ。今まで「パッサリーのは気がついていたのか?」と不思議に思っていたのですが、中からピアンジ以外の声が聞こえてきた時、「え?ピアンジの声と違うぞ??」という表情をちゃんとみせていたことを今ごろになって発見してしまいました(爆) 退場する時も「え?ちがうんじゃ?でも退場しなきゃいけない・・・でも?」っていう心の動揺がすごいよく表現されていてとても興味深かったです。
さて、今回のポイントオブノーリターン・・・うまく言葉では言い表せないんですけど、全体的にはあまり心に来るものがなかったのが残念でした。が、そのあとの今井ファントムの「クリスティーヌ命」という感情を抑えられなくなっていく最後の場面がなぜかものすごく印象に残ってしまって…気がついたら私涙してました(T_T) 今井ファントムの熱い想いが私の胸に直に迫ってきた感じがしたんですよね… 黒マントを剥がしたあとの村田クリスティーヌ、ここでもすごい悲壮感漂っていて… なんだか彼ら個人の心情みたいなものが直に私に迫ってきた感じがしてきっと私は涙してしまったのかもしれませんね(;_;)

怪人の隠れ家(ラスト)

この時点で私の感情がもう尋常でなくなってきたため(爆)舞台で感涙して泣いていたのか、もうすぐ終わってしまうといった意味で泣いてしまっていたのか…今となってはよく分からないのですが、とにかく泣きまくってしまいました(T_T) 三重奏の時のキレてる今井ファントムの迫力はすごかった…「こいつを選ぶか!」と迫る時のキレ方がものすごかったのですが、その心の内では『どうにもならなくなってしまっている』というのがすごい分かる…キレながらも体全体で泣いている今井ファントム…彼の辛さがものすごく分かるだけに私はやっぱり涙してしまうのです。特に今回も最後にやっとの思いで言葉にする「選べ」が切なかったですねえ(;_;) キスをされた後、頭の中が真っ白になって呆然とする表情が今回かなりよかったように見えました。一番切ないのはラウルの縄を切る瞬間、クリスティーヌの表情を見るとき。この時、私はファントムのクリスティーヌに対する愛情の深さを一番感じてしまうんです。だから、彼らを逃がす時の今井ファントムの「いけ、いってくれ、お願いだ〜〜」が何とも言えなく悲しい(T_T) 特に今回の叫びは今までの中で最高級に悲痛な叫びだったではないでしょうか…もう、バタ〜ッて皮が擦り剥けそうになって倒れこんで「グオ〜っ」て感じで泣いてたのにはもうビックリ・・・そして涙涙…(T_T)(T_T)(T_T) そのあとの「♪仮面に隠れて生きてきたこの人生」の寂しい響き… 指輪を返しに来たクリスティーヌに向けた一瞬の「驚きの期待」の表情と「やはり無理なんだ」という哀しみ… そのファントムの悲しさを骨の髄まで感じたのかなかなかその場を立ち去ろうとしない村田クリスティーヌ… 私にとってはすべてが泣けたシーンの連続で(T_T)
ラスト、今井ファントムがクリスティーヌの置いていった指輪にキスをした時の何とも言えない刹那さ、クリスティーヌが置いていった花嫁のベールをいつもにも増して大切そうにゆっくりと自分の胸に持ってくる悲しさ… そして、「♪我が愛は終わりぬ〜夜の調べと共に〜〜〜〜〜〜〜♪」の声の伸びのものすごさ… もう目から涙が止まらない状態でした、私(T_T) いつもだったら、ファントムが消えてしまうあたりで涙をぬぐって平常心に戻れるのですが、今回は本当にどうにも止まらない…

そして、今井ファントムが椅子からマスクのみを残して姿を消した時… 「ああ〜本当に終わってしまったんだ」という虚しさ、悲しさが無性に込み上げてきてしまって… ボロボロと大泣きをしてしまったのでした。最後のシーンでこんなに泣いてしまったのって観劇至上初めてかも(T_T) とにかく涙涙の千秋楽でした。