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ハロン湾
Ha Long Bay

 様々な表情を見せる岩というか島というか。ずっと見ていて飽きませんでした。

 ニュージーランドのマルボロサウンズの所で溺れ谷について触れたことがあります。基本的に溺れ谷の出来るプロセスは最後の海水面の上昇という所は同じなのですが、削られ方と地質によって景観は全く違います。マルボロサウンズは氷河の浸食と海水面の変化によって形成され、穏やかな風景が広がっていましたが、こちらは石灰岩の山における降雨による浸食と海水面の変化のため、竜が舞い降りたと名付けられたように、実に切り立った岩岩を見ることが出来ます。またその規模たるや、どこまでも続く広大なものです。確かに1泊すべき場所でした。

 で、誰が考案したか知りませんが、ハロン湾クルーズも実によく練られた観光システムです。1泊のツアーの内容は次のようなものでした。
朝7時半頃ホテル出発、専用バスでバイチャイへ向かう。途中土産物屋のドライブインで休憩。バイチャイにお昼過ぎ着。
ボートで沖に泊まっている船に向かう。乗船し、ソフトドリンクサービスを受けながら全体行程の説明。続いてランチ。
午後は水上家屋、真珠養殖場などを見学した後(カヌーもあった)、入り江の奥に停泊し、ディナー。
翌日は朝の太極拳など(当然希望者のみ)の後、7時頃軽めの朝食。その後ティエンクン洞窟見学。戻ってから部屋を引き払い10時前にブランチ。
バイチャイ着11時半。再びハノイへ。またまたお土産屋で休憩の後、3時半頃ハノイ着。
そんな行程でした。何をする訳でなく、ゆったりと揺れない船に揺られ?行き過ぎる奇岩を眺めているだけでいい。そんな気分の2日間でした。

 このようにすれば効率的にお客さんを運ぶことが出来、船が2隻あれば毎日運行することが出来るのです。そのための2日目の朝は先ずはライトミール、早め部屋チェックアウト、そしてブランチということにして、部屋の準備をしているのか。運行している主体は様々で、それぞれ少しずつ特色を出そうとしています。船の形も様々、きっといろんな資本が入っているのでしょうね。

 お客さんは中国系、ヨーロッパ系が入り交じっています。中国系が大勢で参加している所にもってきて声が大きいときている。おまけに最初からガンガンお酒飲んでいるものだから、結構目立っていましたが、ヨーロッパ系(アメリカ系はいなかったような)はカップルや友人二人と、大人しいものでした。

 昨日の雨が午前中まで続き、船に乗る所でまた降られ,先行きが不安でしたが、乗ってからは徐々に天気が快方に向かい、翌朝なぞは雲ひとつない天気になってしまいました。またまた4時頃起き、デッキに上がるとそこは天の川をはじめとする満天の星。その星が徐々に減っていって朝日を迎えるというゆるやかな移ろいを、静寂の中で満喫出来たのです。

岩が近づいてきました。午後は大体の船は南に向かって舳先を進めます。 これがゴリラ岩なんでしょうか。あたりには船が一杯
何処までも岩が続いて、水平線を見ることが出来ません。また気がつくと、所々に人家がありました。
近づくとその急峻なのがよくわかります。単なる浸食でこうなるのかと思ってしまう。 水上家屋に行くと、当然ですが色々寄ってきます。でも全然しつこくなかった。
ゆっくりと朝を迎えています。ここは停泊適地らしく、何艘かの船が近くに停泊していました。
朝の太陽が西の空を染めているという現象に出会いました。海に映り込んでいるのが実によかった。 今日も天気は大丈夫。そしてここでも水平線は見えません。
ティエンクン洞窟からの風景。1泊しただけなのに、何か久しぶりに俯瞰した風景を見た気がしました。 どんどん岩群から離れ、港に向かっています。段々日常に戻っていくような感覚。