第54話 パソコンと編み物

J&P mascot 田の老舗パソコンショップJ&Pが、街の真ん中に4階建ての新店舗をオープンしました。写真はママがポイントカードの勧誘に応じて、3人の息子の為に貰ったマスコット人形です。一般オープンに先駆けた内覧会セールのチラシによると7割から3割引きで、出かけてみようかと思っていましたが結局行けずじまいでした。ママが買ったプリンターは目玉商品として税込み5,000円と、最新型でなくてもいい人にはお買い得品が多いようでした。でも、ゲットするには早くから並ばなければだめだったのでしょうね。

J&Pの隣にあるディスカウントショップ「キムラヤ」は1階がワープロや携帯電話売場だったのに、J&Pとの競合を避ける為か、輸入ブランド品の売場に変わりました。以前の雰囲気と違いちょっと高級品を扱う店にリニューアルしたようです。また、東急の1階にはママの好きなLLビーンがオープンしました。町田もどんどん変わっていきます。「キムラヤ」の向かい側には「ルミネ」、丸井の裏側には「ヨドバシカメラ」も建設中です。

最近はメディアバレーもすっかり閑散としています。空いているので書籍やソフト(品揃えは完璧)をじっくり見たりウィンドウズ98を試めしたりするのにはピッタリの店ですが、価格はそんなに安くないと思ってました。そうしたら、なんとママの幼稚園仲間のお母さんが子供向けのソフトを試しに見に行って、店員のセールストークを聞いている内に本体が欲しくなって富士通のデスクパワーSV IIをフルセットで買ったと聞いてビックリ。ウィンドウズ98搭載でバンドルソフトも山盛りです。インターネットの接続も簡単にできたそうです。主婦仲間のメール友達が増えていきます。

近、編み物に凝っています。そのために奮闘記がなかなか書けなかった(それだけが理由ではないけど)次第です。ここ数年、慌ただしい子育てとパソコンに時間を取られて離れていたのですが、編み物は昔からの趣味です。基本のメリアス編みを覚えてから20年以上になりますが、100枚位セーターを編みました(この特技で何人ボーイフレンドをゲットできたか)。いろんな失敗を繰り返して応用を覚えて複雑なデザインのセータを作れるようになりましたが、2本の針で編むという基礎は変わっていません。

パソコンのマニュアルと同じで知らない人が見たら理解できない編み物記号ですが、これがあれば複雑な柄も再現できます。編み物の本に製図が無くてもゲージ(専門用語だ)を計算して好きな柄でピッタリのサイズで作れるのがママの特技です。パソコンもこれぐらい使いこなせれば良いのにと思います。

パソコンはハードの技術の進歩に従ってソフトの機能が追加されて、習熟する頃には新しいシステムになっていて、永久に使いこなせるレベルには到達できないと悲観してます。

編み物には自分の手で形のある物を作り上げる楽しみがあります。パソコンは形ある物が直接作れないのが残念です。パソコンは何か作るのを助ける機器としては大変役立ちますが、それ単体ではそんなに楽しめる物じゃないです。中にはパソコンを組立たり、ソフトをインストールするだけで楽しい人もいるようですが、普通の人は目的がないとつきあえないものです。

そういえば同居人も一時期、編み物に凝っていたことがありました。一応フィッシャーマンズ・セーター位は編めていたようです。自分のセーターを編みながら、いつか子供のために編んでやるんだと夢を語っていましたが、現実は子供と遊ぶのに忙しくてまだ実現してないです。たしか、自分のための編みかけのセーターも押入に入ったままだったような、、、

以前フリーソフトでセータのゲージがら袖ぐりの減らし目や、編み込みのデザインを製図してくれるソフトを使ったことがあります。でも、痒いところに手が届かないというか、細かいニュアンスが表現できない。これはどのソフトにも言えることです。ママは今でも電卓でしこしこ計算して製図して作っています。いつかはママのノウハウを盛り込んだ「編み物支援ソフト」を作ってフリーソフトとして発表してみたいです。

秋の夜長、虫の声を聞きながら子供が寝静まった後でパソコンを使たり、編み物をしながらホームページの中身を夢想する時間がママにはとても幸せな時間、小確幸です。

使いみちのない風景 しぶりに「村上朝日堂」を覗いたら、村上春樹さんと読者のメール交換フォーラムが再開されていて嬉しくなりました。来年にでる新作長編が一段落したようです。でも10月始めにはまた休止ということで残念。最近(と言ってもちょっと前ですが)は「使いみちのない風景」(中公文庫)という稲越功一さんの写真と村上春樹さんの文によるエッセイを読みました。写真がいいです。文庫ではなく写真集で見てみたい。

村上朝日堂のフォーラムをCD-ROM化した「夢のサーフシティ」という本がでていて、ママのメールへの村上さんの返信も載っているはずなのですがまだ買っていません。最近のフォーラムを読むと、買った読者からCD-ROMに収録されている村上さんの声(村上春樹さんと安西水丸さんの対談が載っている)が想像していたものと違うというメールが多くて、ちょっと買うのをためらっています。フォーラムの記事は殆どホームページで読んでしまったので、買うのはこの対談が目当てだったのです。でも、ちょっと聞いてみたい気もしているので、そのうち買うかも知れません。

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M.Nakamura Oct.11,'98