
GOING TO BELGIUM
8月2日の(3)
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もう昼どきだ。お昼をすませて、早めにここに戻ってこよう。そう思ってホテルへの道を歩き出した。道が2つに分かれる角まで来たところで、ちょうど小型車が止まり(なんでこんなとこに駐めるんだ!)、クリスと THUNDER のツアーマネージャーのスティーブが降りてきた。 ふたりとも急いでるふうではなかったので、ちょっと話をする。クリスによると、連中はバスでドーバー海峡をフェリーで渡ってきたそうだ。10時半頃こちらに着いたと言っていた。やぱり地続きのヨーロッパは移動がらくよね。強行軍の GREAT WHITE と比べてゆとりのスケジュール。 クリスに「サウンドチェックは何時からなの?」と聞いたが、「さあ、なにも聞いてないなあ。知ってるのは出番が10時半だってことだけなんだ」「遅れるかもよ。きのうの GREAT WHITE も始まったの11時だったからねえ」「雨だったんだって?」「そりゃもうひどい雨。でも知ってる? 天気予報だときょうは雷雨なんですって」なんか私ってすごいヤな奴だなあ(^^;)。 きょうはレストランで食べる気分じゃないなあ、と思いながら歩いていると、向こうからピザを食べながら歩いてくる女の子が。彼女が来た方向を見ると PIZZERIA の看板が見えた。おお、カフェ以外にもう1軒、食べ物屋があったんだ! すっかり気分はピザになり、そっちの方向に歩いていく。 着いて中に入ると、し〜んとした店内でおじいさんがひとり、カウンターでビールを飲んでいる。PIZZERIA という雰囲気とはほど遠い。が、出てきた若い女の子の「持ち帰りで」と言って、きのこのピザを注文した。おじいさんはずーとこっちを見ている。にっこり笑って「ボンジュール」と言ってみたが、にこりともしない。偏屈そ〜。 おじいさんの凝視に約15分耐え、ようやく出てきたピザを持ってホテルに戻った。晴れているから会場の外のベンチで食べてもいいんだけど、人通りがけっこうあるから、きっとまた「ほらほら日本人がピザ食べてるぞ!」攻撃にあうに違いないと思ったのだ。少しは休息しないと神経がまいってしまう。 ほかほかと温かいピザを抱いてホテルまで戻ってきたら、奥の駐車場から赤い車が出てきた。運転席を見るとエドガーなので手を振ると、後ろの席でも手を振っている。そばを通ったときに見たら、ダニーとハリーだった。ダニーは赤と白のチェックの半袖シャツを着て、相変わらず休日のお父さんルック。そうか、この村にレストランは1軒しかないから、連中はここで食事をしたんだ。でも、さっき、ちょっと荷物を置きにきたとき食堂も通ったけど、見かけなかったなあ。奥の朝食をとる食堂に隔離していたのかも。
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