
GOING TO BELGIUM
8月2日の(2)
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ノートを出して、きのうのことなどメモする。何を書いても読まれる心配がないので気がらくだ。が、日本語を書いているのが回りからはとても珍しいらしく、あっちでもこっちでも私の事を話しているらしいのがわかる。そのうち、うしろに座っていた集団のひとり、サングラスをして革ジャンを着た、いかにもバイカーという感じの男が背中をつんつんと突ついた。「え?」と振り返ると何やら話しかけるのだが、何を言ってるのかわからない。どうやら本人は英語を話しているつもりらしいのだが、ひとっこともわからない(^^;)。
当惑しきっていると、そばの女の子が「How do you ....」とだけ言った。そうか、私が着ている THUNDER のTシャツの背中がエアメールみたいになっているので、それをネタに受けてたようだ。「こんなに大きな郵便をどうやって送るんだ」とかなんとか言ってるんだろう。「そうなの。ポストに入れてね」とか適当に答えると、またドッと笑った。ビール飲んでるし、フェスでお祭り気分になってるし、珍しい外人はいるしで、みんな気分がハイになってるみたい。 その後もバイカー氏はなんとかコミュニケーションをとろうとするが「君の英語はうまいね」くらいしかわからない。私がうまいんじゃなくて、あなた達が話さなすぎるんだって。しかし、ベルギー人がこんなに英語を話さないとは・・・きのう会ったジェローンといい、オランダ人はみんなものすごく流暢に英語を話すので、隣りのベルギーも同様かと思ってた。でも、考えてみたら、ここの人はみんなフラマン語とフランス語とひょっとしたらドイツ語も話すわけで、それ以上覚えろっていうほうが無茶なのかも。 そうこうしているうちに、会場への車の出入りが激しくなってきた。埃で真っ白になった赤い小型車に乗ったエドガーが忙しそうに出たり入ったりしている。彼、前夜祭あたりからほとんど寝てないんじゃ・・・。 入っていくエドガーの車の中を見たら、毛のない頭が見えた。あ、ハリーだ! と手を振ると、向こうからも振り返した。ついこの間日本で会ったばかりの女がいるので驚いているかも。車はすぐに戻ってきて、前の道路に出る。思わず立ち上がって車の中を覗き込むと車が止まり、こっち側の窓をするすると開けて、ベンが顔を出してくれた。「Hi ベン! あとでね!」と挨拶した。 |
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