GOING TO BELGIUM


Roots Rock Festival.Nidrum,Belgium,1998 Summer

8月2日の(1)

時差ボケと昨夜の興奮で、疲れきっているにも関わらず9時頃には目が覚めてしまった。ああ、でもMさんは7時に起きて発ったんだ。

目は覚めても体じゅうがぐったりしていて、朝食をとる元気もない。ポンチョはすっかり乾いている。靴はまだちょっと湿っぽい。中に詰めた新聞をとりかえ、もう少しヒーターのそばに置く。ジーンズの汚れは、こすったら案の定かなりきれいになった。

きょうは日曜なのでフェスのオープニングは1時と早い。が、そんな時間から見ていたら、とてもじゃないけどトリの THUNDER までもつわけがない。今はお日様が照って暖かいけれど、きのうだってそれが一転してあんな天気になったんだし・・・。それにしてもきょうの時間割はどうなってるんだろう? 出演バンドも多いし、まともにサウンドチェックしてたら絶対に1時になんて始められないよね。

10時頃にとりあえず様子を見に会場まで行った。途中でよろず屋に寄って新聞をチェックしたが、日曜なのできのうの記事はまだ載っていないようだ。

塀の中を覗くと、ゆうべ完全な泥の海と化した所に干し草をまいている。大人にまじって小学生くらいの子供も働いているのが家族的で微笑ましい。ゲート前の仮設カフェには相変わらず人がたむろしている。この人たち、すぐ先のキャンプ場に泊まってて、やることないからここに来ては暇をつぶしてるんだろうなあ。まだ10時だっていうのに、もうビール飲んでる。さすがに私はコーヒーにした。きのうの英語を話せない男の子がいたのでハイ!と挨拶だけして向かい側に座った。無理して話さなくてすむからかえって気楽だ。

ちょうどエドガーが通りかかったので声をかけ、ねえ、今回のフェスティバルのことって、どんな新聞や雑誌に載るのかなと聞いてみた。う〜ん、俺にもまったく把握できてないなあ。あらゆるところに声だけはかけたからそりゃそうだろう。きのう写真を撮ってたカメラマンは腕章に ROCK JUSTICE ってあったけど、あれは?」「ああ、あれはオランダの雑誌だ」「そう

手紙をくれればわかったことだけでも教えるよ黄色い名刺をくれた。 TWILIGHT CAFE と書いてある。ステージの両横にもこのロゴの看板がかかっていたし、フェスのTシャツのほかに、このロゴ入りのマーチャンも売っていた。ふだん、彼はこういう名前でヘヴィーメタル・ディスコみたいなものをこの村で開催しているらしい。ベルギー版伊藤政則といったところなのかも。

ねえ、エドガー、ところであなたってブルース・ディッキンソンに似てるわ我慢できずに口に出してしまった。そんな男は知らねえなあ苦笑しながら答えた。あ、やっぱり嫌なのね(^^;)。

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