
GOING TO BELGIUM
8月1日の(6)
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さて、いよいよお待ちかねの GREAT WHITE だ。うしろで雨宿りしていたジェローンたちも前に出てきた。人が入れ替わったので難なく最前に来られる。私たちって一体なんだったの(^^;)? でもまあ VENGEANCE がよかったからまあいいか。さすがにこの頃になるとみんな原っぱに出てきて、雨をものともせずに GREAT WHITEを待ち受けている。とはいえ、ぎゅうぎゅう前に押したりするようなことはなく、隣りや後ろの人との間には体がふれ合わないくらいの空間があった。ステージ上のバンドからしても、前のほうに固まっちゃって後ろのほうがスカスカなんていうのより、まんべんなく人がいたほうが気持ち いいと思うな。 「これ、僕のバンドで作ったCDなんだ。あげるよ」ジェローンが3曲入りのCDをくれた。車に置いてあったのをとってきてくれたらしい。「わあ、どうもありがとう。じゃあ、ここにあなたのサインしてくれる?」これには異常にウケて、大笑いしながらサインしてくれた。 ジェローンの友達が感心したように「君ってものすごく用意がいいね」と私に言った。「うん。友達がいろいろアドバイスしてくれたからね。それにしても寒そうねえ。着るもの、それっきゃ持ってないの?」彼は半袖Tシャツの下は半ズボン。素足にスニーカーだ。「うん」車で来てるんだから、いくらだって荷物持てるだろうに・・・。「だって今は夏だよ。まさかこんなに寒くなるなんてさあ」ジェローンが言い訳がましく言う。オランダ人にとってもこの寒さと雨は異常気候なのかしら。 腕章を付けたカメラマンが、さっきまではひとりだけだったのに、今は3人くらいに増えている。さすがだ。しかし、一体なにに載るのかなあ。手に入れたいなあ。ひとり、ずっと撮っていた年配のカメラマンの腕章には ROCK JUSTICE と書いてあった。雑誌の名前かもしれない。あとで調べてみよう。
さすがにサウンドチェックをきっちりしていただけあって、セット替えはすぐにすみ、11時半くらいにメンバーが登場した。 選曲はひさしぶりのヨーロッパということを意識してか、ノリのいい曲が多かった。アメリカのショウでは定番の HOUSE OF BROKEN LOVE や SAVE YOUR LOVE はやらない。ちょっとがっかり。まあ、こんなに雨が降ってたんじゃ、ライターの火も消えちゃうけどね。 新曲を3曲もやったのはけっこう驚きだった。ソニーというメジャーレーベルと契約が出来、今度のアルバムに賭ける気持ちが大きいんだろうな。いちはやくプロモーションをしたくなった気持ちがよくわかる。どの曲も、ミドルテンポでジャックの低〜中音域を使った大人の雰囲気の曲で、メロディがキャッチーで覚えやすいから、初めて聴く客たちにもしっかり受けていた。 |
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