
GOING TO BELGIUM
7月31日の(4)
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5時ちょっとすぎだったが、外はまだ充分明るい。とにかく会場をチェックしてチケットを買わなくては。 顔だけ洗うと下に降りていった。レストランへ通じるドアを開けると、カウンターのところに男性客がひとり座っていて、ビールを飲みながらさっきのおばさんと話している。おばさんに「フェスティバル会場へはどう行けばいいですか?」と聞く。「************」何を言ってるのかわからない。客のほうに「英語話します?」と聞くが首を振る。こりゃ、なんとかおばさんの言ってることを解読しなくちゃ。こっちが聞いてることはわかっているので、あとはどっちの方向かさえわかればいい。「まっすぐ?」「で、ぐるっと回って?」「とにかく行ってみればいいのね」最後のほうは完全に日本語になっていた(^^;)。 レストランの出口から出ようとすると、おばさんが私を別の方向に案内する。裏口らしいところがあり、横にプッシュホンのようなものがついている。それを指差し、夜7時をすぎるとその出入り口は閉まってしまうので、暗証番号を押して入るようにと言ってるらしい。が、「暗証番号は?」と聞いても「わからない」と言う。それじゃあどうしようもないじゃないか、と思ったが、とりあえず今日はそんなに遅く帰るつもりはないのでいいやと思い、出かける。
ホテルを出て少し歩くと、向かい側の家の前に止まった車から若い夫婦が降りてきた。妻のほうは鼻ピアスをしている。これならきっとフェスティバル会場を知っているだろうし英語も話すだろうと思い、「すみませ〜ん。フェスティバル会場にはどう行けばいいですか?」と話しかける、案の定すぐに「ああ、ROOTS ROCK FESTIVAL ね」と反応してくれ、夫のほうが片言ながら英語で説明してくれた。どうやらまっすぐ行くと島のようになった家があるので、そこを右に行けばいいらしい。 お礼を言ってまた歩き始める。途中にパン屋が1軒、よろず屋が1軒あった。で、店はそれだけ。あとは全部民家。買物はどうしてるんだろう? 街まで行ってまとめ買いするのか? 人通りは少ない。が、もうしばらく行くとロック、しかもヘヴィーメタルががんがん聞こえてきた。近づくとカフェがあり、その中から聞こえてくる。覗いてみると地元のアマチュアらしいバンドが生演奏していた。AC/DC に PANTERA を足したような感じの音。外のテーブルには、長髪あるいはスキンヘッド、黒いTシャツ、革ジャン、ジーンズといった、それ風の若者がビールを飲みながらおしゃべりしている。おお、フェスらしくなってきたぞ。 もう少し歩いたところにもう1軒カフェがあったが、そっちは半分閉まっているようだった。しかし、これだけ小さな村にもカフェだけは2軒あるところがベルギーらしい。ちなみにベルギーではカフェといっても喫茶店ではなく、ビールを出す BEER CAFE であることがほとんどだ。 さらに歩くとさっきの人が教えてくれた島になった家というのがあった。確かに道路の真ん中に中央分離帯みたいになった所があり、そこに花いっぱいに囲まれた童話に出てきそうな家が建っていた。でも、車はけっこう通るので、住むにはうるさいんじゃないだろうか?
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