ひととおりチェックがすんだので友人たちの部屋に行ってみる。廊下の踊り場には給水器が置かれていて、冷水が出るようになっている。これを使えば冷蔵庫の有料のミネラルウォーターを買う必要はない。 | |
ぶらぶらと表に出て歩き出す。電話ボックスがバスルームと同じブルーで印象的だ。こっちの人の好きな色なのかな。日本のより広々している。 |
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さて、どうやって注文しようかと考えているうちに給仕のおばさんが皿を運んできた。「え?」 と思っている間に、数え切れないほどの皿や丼がテーブルに並ぶ。ここはサンバプの専門店なので、黙って坐ればサンバプが出てくる約束になっているらしい。あわててビールを頼む。「メクチュ、ジュセヨ」 通じた。が、友人は焼酎が飲みたいと言う。ガイドブックや会話集で 「焼酎」 を探した。「法酒」 はあるけど 「焼酎」 がなかなかみつからない。思いついて 「マッコリありますか?」 と聞いたら 「ない」。やっとのことでみつけた 「ソジュ」 を頼んで一息。すでにテーブルの上は立錐の余地もないほどの混み具合。大きな丼におばさんが白っぽい液体をついでくれ、飲む真似をする。飲んでみると何かのゆで汁みたいな感じ。特に味はついていない。蕎麦湯みたいなものかな。その他に小鉢に入った味噌汁も出てきた。 サンバプというのは野菜でおかずと甘辛いタレを包んで食べるもので、慶州の名物料理としてガイドブックに紹介されていた。 | |
初めはそうでもないのだが、食べているうちにだんだんと口の中が辛さで一杯になってきて、これはビールを飲んでも治らない。そういうときのためにさっきの蕎麦湯があるのかも。辛さに弱い私はヒイヒイ言いながらもこの湯の助けを借りて、ひととおり全部の味見をしたのだった。 |
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「トイレってなんて言うんだっけかな?」 会話集をチェックしてから土間に降り、誰かに聞こうと思っていたら、誰にでもわかる絵が書いてあった。中に入ると手を洗うところに大きな平べったいザルがあり、その中に炭がたくさん入っている。これがオンドルの燃料になるのかしらん? |