WALKING IN SEOUL

釜山 − 慶州 (2001年3月5日)

(写真の上にカーソルを置くと説明が読めます)

ビュンビュン飛ばしたおかげで1時間で慶州に着いた。高速バスターミナルとは言っても、バスが3台並んで停まれる程度の場所で、土産物屋兼待合室のような建物があるだけ。タクシーの客引きが何人かたむろしていて、バスから降りた私たちを 「カモだ!」 とばかりに取り囲む。普門団地に行く客ならここからタクシーだからね。でも、私たちが予約したホテルはこのすぐそばのはずなので、運ちゃんたちには取り合わずに表に出て歩き出した。が、友人Aが口にしたホテル名を聞いた運転手が後ろから引き止めた。「え、なに? あ、こっち?」 待合室の反対側の出口を出ろと教えてくれた。こういうところ、チュニジアの商人と似てる。しつこいようでいて商売にならないとわかると急に純粋な親切心を見せてくれる。

待合室の反対側の出口を出たら、ほんとだ、そこはホテルの正面にある駐車場だった。けっこう立派な建物じゃないか。3級というからどれほどボロいかと想像していたのだが、ちょっと安心。日本のビジネスホテル並みのフロントには制服を着たきれいな女性が立っていた。「アンニョンハセヨ!」 挨拶だけは元気な韓国語だったのだが、すぐそのあとに 「日本語話します?」 と弱気。女性は困ったように首を振る。

一応予約は入っていたようだが、その52000ウォンのダブルではなくて、もっと安いシングルがないのか確かめたい。旅行直前に図書館で借りてきた 「ひとり旅もこれで安心 韓国語会話集」 というのを出して、その中にある 「シングルの部屋はありますか?」 や 「もっと安い部屋はありませんか?」 を指し示してみたが、相手は困ったように52000と紙に書いてくれるだけ。やはりこちらにはシングルというのはないのかもしれない。私の分はそれでいいことにした。友人たちはツインを希望したのだが、向こうが書いてくれた値段はダブルのほぼ倍。こちらでは確か1部屋の料金は泊まる人数がひとりでもふたりでも同じだったのでは? でもまあ、最初の夜だし、他のホテルを探すのもめんどうなので決めてしまった。

鍵をもらってそれぞれの部屋に行く。友人たちは2階、私は3階だ。エレベーターはない。薄暗い廊下を歩いて自分の部屋に入る。ドアを開けると目の前にビニールのサンダルが2足置いてある。ドアを入ってすぐの右側がバスルームで、正面が寝室なのだが、ほんの少し段になっており、寝室に入る前に靴を脱ぐようになっているらしい。でも、この絨毯、あまりきれいじゃないから、裸足で歩くのはちょっとやだなあ。とりあえずサンダルに履き替えてみた。

バスルームはかなり広い。バスタブも便器も同じブルーで統一されていて、なかなかお洒落。が、バスタブにはシャワーカーテンがなく、排水孔もない。ということはシャワーを浴びたり、お湯をあふれさせたりするとトイレのほうまで水びたしになってしまうわけ。床はタイルだし、バスタブのすぐ外側に排水孔があるのでかまわないのだろう。

慶州パーク観光ホテルの外観。今回、垂れ幕には「歓迎:佐賀女子短大研修旅行」と書いてあった。建物の左側が高速バスターミナル





なぜか地中海風の椅子とテーブルのセット。こういうセットはどこのホテルにも必ずある





ベッドの上にかかっているのはベッドカヴァーではなくて布団。とり外しのきく (ということは客ごとに洗濯ができる) 布団カヴァーというものはかかっていない





かなり立派に見える家具なのだが、引き出しには蝶番がなく、開かない





韓国の宿泊施設にはタオル、歯磨きチューブ(使いかけ)、櫛(袋などに封入されておらず客から客へと使い回す)、石鹸(使いかけ)が必ず常備されている

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