
WALKING IN TUNISIA
PART 9(12/27)
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夕食前のひととき、さっそくカメラをさげて街に飛び出す。しかし、ホテルを1歩出たとたん、異様な気配を感じて足がすくんでしまった。なんだろう、この圧迫感は・・・。
!!! 女性がいないのだ!
1日の仕事が終わった時間帯。チュニス1の繁華街であるブルギバ大通り。東京で言ったら、6時過ぎの銀座通りか、渋谷のハチ公前交差点か、といったところに、男しかいない情景を想像してほしい。しかも、その男たちが、通りを歩いて行く私をじ〜っと見るのだ。
ぅぅう、もっと地味なかっこをしてくればよかった(真っ赤なコートなんか着てくるんじゃなかった)。男性に注目されるのは気持ちよくないこともないこともないけど、ここまでくるとちょっと・・・。
それでもなんとか歩き出した。
夕暮れの街には、不思議な匂いが漂っている。いろいろなスパイスが混ざり合った匂いだろうか。花の匂いも混じっているかもしれない。
道路の中央は大きな樹が並んだ遊歩道になっていて、そこにたくさんの花屋と雑誌やテープを売っている店が並んでいる。花屋がこんなにたくさんあるのはどうしてなんだろう? 裸電球に照らされた花々は、ビニールのひさしに書かれたアラビア文字のせいか、とてもエキゾチックに見える。実際にはカーネーションやバラなど、日本でもよく見る種類ばかりなんだけど。
通りの端まで歩いて行くと市電の軌道敷があった。どうやら環状線があるらしい。
市電の音、車の音、人のわめき声など、夕刻の喧騒に満ちてはいるのだが、それが地上にとどまらずに、高い空に吸い込まれていくような感じで、ぼや〜っとしている。←単に時差ボケで私の頭がぼ〜っとしてるだけかも
市電の折り返し点の近くにはフランス大使館があって、銃を持った兵士が警備していた。治安の悪さは感じられない。それだけ締めつけが厳しいのかな。
ホテルの近くの店でポストカードを買って帰った。
ホテルの夕食
一流ホテルということで、期待していたアラブ風の食べ物はまったくなし。ごくふつうのフランス料理だった。まあ、初日だからこんなものか。
食事のあとで、明日の予定についてモグラ氏から簡単な説明がある。
「それからチップですが、原則的にこの国では、よほど特別のことを頼んだのでない限り、必要ございません。いわゆる枕銭もいりませんが、生きざまとして、そうしないと気持ち悪いという方は、もちろんご自由に置いてくださってかまいません」
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チュニス
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