
WALKING IN TUNISIA
PART 5(12/27)
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ホテルでの朝食はビュフェ式
ホテルのバスで空港まで行き、ジェット・バスでアンバリッドへ。地下鉄に乗るという母娘&60代と別れ、私と30代は川沿いに歩く。
多分まっすぐ行けばオルセー美術館に着くだろう。
寒い。めちゃくちゃ寒い。
帰ってから日本の新聞を読んだら、この冬のヨーロッパは厳寒だったそうで、ローマの噴水が凍ったり、パリで凍死者が出たりしたそうだから、当然といえば当然だけど、言葉で読むのと実際に体感するのとでは大違い。タイツ履いてコール天のパンツはいて、シャツ1枚セーター2枚着て、ウールのコート着てストール巻いてるのに、凍えそうなんだもん。
あとから聞いた話だが、3人娘はルーブルに行って、まわりの人の注目を一身に浴びてきた。
「ミニのキュロットスカートに薄いストッキング1枚だったせいかしら。みんな“信じられな〜い”って顔してましたわん」
これで、「モンゴロイドは皮膚が厚い」という確信を、一部の人に植え付けてしまったんだろうな。
オルセー美術館の前で、60代、母娘と別のバスで来た4人家族に会う。しばらく並んでいたけど、全然開く気配がない。寒くて死にそうになったので、私と30代は列からはずれ、歩き始める。これまたあとから聞いたところによると、この日オルセー美術館は臨時休館だったらしく、「貼り紙がしてあるのに、なんで並ぶんだ!」とガードマンが注意しにきたらしい。
あまりの寒さに我慢の限界を感じて、開けたばかりでまだ椅子が積み上げてあるカフェに入った。おじいさんふたりと猫1匹で経営してるひなびた店。地下のトイレに行ったら、途中で電気が消えてしまい、真っ暗な中、手探りで用をすませながら「ああ、パリにいるんだわあ」と実感してしまった私。
オルセーが見られないとなると、特に予定もないから(ルーブルなんて下手に行くとチュニジアに行けなくなるかもしれない)、ぶらぶらとポン・ヌフまで歩く。映画「ポン・ヌフの恋人」を見たばかりだったので、実物をよく見たいと思っていたのだけれど、やっぱりあれは映画だった。当たり前だけど、こんなとこでとてもじゃないけど暮らせないわ。
30代はビデオカメラを持ってきていて、しきりに回してる。彼女は小学校の先生で、帰ってから生徒たちにビデオを見せる約束をしている
らしい。私は、今回一眼レフカメラを持ってきてるので、しきりにシャッターを切っている。日本人だなあ。
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パ リ
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