WALKING IN TUNISIA


PART 49(1/3)
ディ・ブ・サイドからチュニスまでの電車に乗った。乗客は地元の人ばかりだから、私たちが乗り込んだら、いっせいに視線がとんできた。

電車はけっこうスピードが早いが、駅と駅の感覚は短い。湖を渡るところだけは、さすがにかなりの距離をノンストップで渡りきったが。

チュニスに着き、3人はホテルまで歩いて帰るといったが、2人の男性は路面電車にも乗りたいと言う。私にも異存はない。

行き先もなにもわからないまま乗り込む。市内をぐるぐる回っている環状線と、市外に出て行く線が複雑に入り組んでいるようで、おもしろがって乗っているうちに町外れまで出てしまい、あわてて飛び降りた。反対方向に行く電車にもう1度乗り、見覚えのある場所で降りる。どうやらメディナの裏あたりに当たるらしい。

地図を頼りに歩きだし、途中で焼き立てのナンを立ち食いしたり、カフェでエスプレッソを飲んだりしながら、ぶらぶらとホテルに帰ったのであった。

ああ、やっぱりこういうのが楽しい。

帰りがけ、ひょっとしてと思いながら2人に

「もしかしたら学生時代鉄道研究会とかに入っていませんでした?」

と聞いてみた。

「え〜っ、どうしてわかったんですか!?」

ふつう、わかるって。

電車で


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