WALKING IN TUNISIA


PART 47(1/3)

ょうは楽しみにしていたバルドー博物館だ。

バスに乗りこむと、ラサドがカセットテープをかける。曲は「PLEASE DON'T GO」だ。そう、きょうはお別れの日なのねえ・・・。しかし、ゲンジは英語が苦手なので当然気がつかない。

いったん空港に寄って、モグラ氏がリコンファームするのをバスの中で待つ。帰ってきたモグラ氏から帰りの荷物について説明を受けた。なにしろトランジットが多いので、預けた荷物が行方不明になる可能性がめちゃくちゃ高い。

「もし、なくなってしまっても、航空会社の保証は最高で400ドルです。今どき400ドルじゃスーツケースも買えません。訴訟にかけても、世界にふたつとないようなものをスーツケースに入れるほうが悪いということで負けます。ですから、親の形見とかお土産、フィルムとかは機内持ち込みになさることをお薦め致します」

ううう、お土産全部なんて持ち込めるかしら。

さて、バルドーです。ここはモザイクの博物館。それもちょこちょこと壁に飾ってあるなんていうんじゃなくて、床も壁もすべてモザイク。ふつうだったらガラスごしに見るようなモザイクを自分の足で踏んでいるのだから贅沢ったらありゃしない。

例のモザイク母娘は、妙に静かだった。あまりに多すぎて声も出なくなってしまったのかも・・・1点ずつ写真を撮るわけにもいかないし、 内心の葛藤はさぞかしつらいものだったのだろう。

描かれているものはさまざまだが、さすが地中海に面した国だけあって、魚介類が多い。それも、ちゃんと種類が特定できるほど克明に描かれている。蛸、スズキ、サザエ、クラゲ、フジツボ、鮭、鯖、鰯・・・不思議なことにイカがほとんど見られなかった。なぜだろう?

アフリカらしい動物が多いのも、不思議な感じ。キリスト教の聖人のまわりにヒョウ、カモシカ、ライオン、ハイエナ、ダチョウが描かれているのって変。

お金持ちの別荘を博物館にしたそうで、建物自体もとてもゴージャス。彩色したアラベスク模様の天井は、サマルカンドを思い出させた。 金(きん)をふんだんに使った天井もある。

時間がたりなかったなあ。最低半日はないと、とてもじゃないが見きれない。こういうところがツアーの悲しさだ。

昼食

  • サラダ・・・トマト、オイルサーディン、紫たまねぎ、オリーブ、ケッパー、ゆで卵の盛り合わせ
  • チキンの煮込み・・・ライス添え
  • オレンジ
  • エスプレッソ
  • ライムジュース・・・絵の具をといたような緑色で、グラスの縁に赤い砂糖が飾ってあるという、とんでもないシロモノ。店側が勝手に出してきたのに有料だというから、誰も手を出さなかった。すると、余ってもしかたがないと思ったのか、急にスペシャルサービスと言って、ただになった

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