
WALKING IN TUNISIA
PART 31(12/31)
バスは海岸に沿って北上する。地図をご覧になっていただくとわかるのだが、きのうまではチュニスから内陸部を南の砂漠地帯に向かって走り続けてきた。ゆうべ泊まったガベスが折り返し点に当たるわけで、きょうからは海沿いの町を見て歩くことになる。「砂漠の景」から「地中海の景」へと場面が展開したわけだ。
スファックスのホテルで昼食をとる。ガラス張りのモダンなレストランで、なんだか東京に戻ったような気がしてしまった。
ABOU NAWAS HOTELでの昼食
食後の運動はメディナの見物。ここのメディナは、モロッコのカスバのように入り組んでいるらしい。ショルパ・・・野菜がたっぷりのスープ 舌びらめのソテー・・・フレンチフライ、かぶ、にんじん、それにすごく大きなししとうがらしがついていた。もしかして辛いのではと恐る恐る食べてみたが、味はふつうのししとうがらしだった パン・・・バターが山羊くさかった オレンジ
「いいですか。ラサドが先頭に立ってゆっくり歩きますから、1列に後ろをついてきてください。決して列からはずれないこと。どなたかが立ち止まって遅れると、その後ろの方たち全員が迷子になってしまいます。迷子になるならおひとりでなってください。どうしても見たいものがあって立ち止まるという場合は、後ろの方を先に行かせて、ご自分だけ立ち止まっていただきましょう」
ところが、ラサドの歩く速度が速い!
彼にとっては面白くもなんともない風景だからだが、朝の大手町で乗り換えのために歩いているサラリーマン並みの速度なのであった。しかし、みんな置いていかれたら大変だ、と思うから必死に脇目もふらずについていく。写真も撮らない。
というわけで、「あまり時間がございませんから、30分くらいしか見物できません」と言われていたのが、なんと5分で出口に出てしまった。