WALKING IN TUNISIA


PART 23(12/30)

時起床。

朝ごはんを食べる食堂は薄暗い。ボーイもほとんどいない。パンとコーヒー、紅茶だけは用意されていたので、それだけですます。最初に紅茶を飲んだら、塩味がした。「あれ?」と思ってコーヒーに替えたが、こちらも塩からい。どうやら、水に塩分が含まれているようだ。

6時半出発。あたりはまだ真っ暗だ。ランドローバー3台に分乗する。後ろの席はほとんどトラックの荷台状態で、揺れる揺れる。どこかにつかまっていないと、天井に頭をゴンしてしまうので、必死で手すりにしがみつく。

15分ほどで街を抜け出し、あとはほぼ一直線に地平線に向かって走る。途中、塩湖を横切るのだが、さすがランドローバーの威力で、水を撥ね散らしながら突進して行く。

おお、なんてかっこいいんだろう!

ゆうべの不満もすっかり忘れ、有頂点になる私たち。

やがて、空がうっすらと赤みを帯びてくる。そして、砂漠の果てまで来たかと思うころ、突き当たりにはアルジェリア国境の険しい山並みがそびえるあたりで車は止まり、降りて振り返ると、今まさに地平線から太陽が登ってくるところだった・・・。

さすがにみんなしばらくは固まったように動かず、自然の大きさに茫然としていた。


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