WALKING IN TUNISIA


PART 18(12/29)
ごはんは、ケーキみたいなパンとバゲット、コーヒーだけだった。

バスでガフサに向かう。

車窓から見えるオリーブ畑は、うねうねと迷路のようなサボテンの垣根に囲まれている。季節なのか、ほの赤い、キウイフルーツくらいの大きさの実がついている。あれは食用に植えているのだろうか?

ガフサに着いたが、ここは単にトイレストップのために止まっただけのようで、これといって見るものはない。バイカーたちの集合地らしく、ほこりまみれの皮ジャン&バンダナ男たちが大勢たむろしている。確かに、土漠をバイクで走っていったら気持ちがいいだろうなあ。

ツーリングが趣味だというセンセは、さっそく刺青ぎんぎんのバイカーをつかまえて予備調査に余念がない。どうやら走るのはともかく、バイクを運んでくるのにえらく費用がかかるらしい。こっちで買うのは不安だしね。

バイカー目当てに、体じゅうに地図をぶらさげて売っているおじさんが通りかかる。地図を買い、ついでに切手もぶらさげていたので、それも買う。歩く郵便局。

オアシスの街トズールに着く。

ここの動物園の目玉は、コーラを飲むラクダだ。サソリや蛇もそれなりにキャアキャア言って楽しめたけど、瓶をくわえてゴクゴクゴクとコーラを一気飲みし、最後の一滴まで振りしぼってもまだ瓶を離そうとしないラクダ君の中毒ぶりは、哀れを誘うものがあった。

お次は博物館だ。

ここはいわゆる観光ビル。博物館以外に、土産物店、展示即売ギャラリー、両替屋、カフェ、それにレストランがひとつの建物に同居している。実に効率がいい。ひょっとして日本人がプランナーなのでわ?

土産物屋を出ると、道端に白と黒のスカーフをリングで頭に留めた、アラブ風の装束のモグラ氏が座っている。

「買ったんですか(゚.゚;)?!」
「風邪でず〜っと頭洗えないもんでねえ」

・・・・・・えんがちょ。

トズール


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