
5時半起床。6時半が日の出のはずなので、朝焼けの中の神殿を見るために、ベッドの中で待機した。 6時頃からジュノーネ神殿が朝焼けの中にシルエットを浮かび上がらせ、細い三日月がその上にかかっている光景は夢のよう。完全に太陽が登る少し前、サーッとさしこむ光が神殿の柱を白く輝かせた。
目は窓の外に向けたまま着替えをし、レストランへ。
ごまの付いたおいしいパンとパウンドケーキ ちゃんとしぼったオレンジジュース チーズ ハム コーヒー 食事の後、すぐに神殿に向かう。ふつうだったらバス通りに出てバスに乗り、終点の神殿の谷まで行ってから、コースの道をたどるのだが、ここからだとホテルの庭から歩いて行けてしまう。足下に白い花が咲き乱れるオリーブの林を抜け、土手を登る。草むらをよく見ると、クロッカスに似た小さな紫色の花、桜草のようなピンクの小花、白いこでまりのような花、それにたんぽぽがいっぱい。
早朝なので観光客はひとりもいなくて、鳥の声だけが聞こえてくる。ギリシャ神殿の柱の間に見える空はペンキを塗ったような青一色。眼下には青い海。こ〜んなにぜいたくな気分ってひさしぶり。
神殿と神殿をつなぐ道は参道のようなもので、ところどころに店?の跡のような遺跡が残っているが、使われている石をよく見ると貝の化石がいっぱい埋っている。海の底だったところから切り出してきたのか?
それにしても、紀元前5世紀の建物が、ここまで完全な形で残っているということが奇跡のようだ。雨が少なく、乾燥しているからなのだろう。ブーゲンビリアの花が咲き乱れ、アーモンドの木が並ぶ南国風の自然の中の遺跡というのは、日本でのように諸行無常とかを感じることはない。あくまでも明るく、の〜んびりしていて気持ちがいい。季節にはアーモンドに白い花がたくさん咲いて、それはそれは美しいらしい。
土手のように少し高くなった道をのんびり歩いていると、下のほうからおじさんが手招きした。なんだろうと降りていくとカタコンベがある。入口の鍵を開けてくれるので入ってみると、あるわあるわ、数えきれないくらいのお墓が迷路のように地下に並んでいる。ちゃんと板を渡して通路が作ってあり、暗いところにはライトもついていて、完全に観光アイテムとなっていた。