WALKING IN SICILY


PART 3(12/27)

たちが泊まったホテルは、レプブリカ広場の近くにある。翌朝、近くのインフォメーションでローマの地図をもらった。さらに、帰りに備えて空港への行き方を教えてもらう。

地下鉄の駅でWと別れ、地下鉄A線でオッタビアーノへ。

閑話休題

Wはイタリア3回目か4回目。今回の旅行話が持ち上がったとき、私は当然フィレンツェ、ミラノ、ボローニャなどに行くものと思って、図書館でウフィツィ美術館などの資料を借り、楽しい計画を練っていた。ところが、よ〜く話を聞いてみたら
「え? 北イタリアなんてもうあきちゃった。今度は南だけにするのよ」
「え〜〜〜〜〜?!」
美しい古都で、見きれないほどの美術に浸ることを夢見ていた私のショック。

めそめそしている私を、さすがにかわいそうと思ったのか。Wは「じゃあ、着いた次の日と帰る前日はローマ見物に当ててもいいわ」 と言ってくれた。

イタリア旅行で気をつけなければいけないのは、美術館、博物館などの閉館時間。なにしろ午後1時や2時がふつうなのだ。冬場は特にそう。だからスケジュールを立てるときは、まず朝いちばんに美術館関係に行き、昼からを街の散策にあてるようにしなければならない。

ヴァチカン博物館も1時まで。サン・ピエトロ寺院で、観光客必見・ミケランジェロのピエタを見てから、ドームの上に行くエレベーターに乗った。ガイドブックには祭壇横からと書いてあったが、実際はいったん外に出て、横の小道を行った所にチケット売場がある。これが、覚悟のいるシロモノで、エレベーターだけだと屋根の上までしかいけない。もちろん、そこからでも広場が一望にのぞめるが、もっと上があると聞くと登らずにはいられないのが、受験戦争をくぐりぬけてきた人間の悲しいサガ。(単に**と煙は高いところに登りたがる・・・という説もある)

が、上に登る階段というのが330段。書いてしまえばなんということのない数字だが、これを実際に登ってごらんって!

しかも、ヒト1人がかろうじて通れるくらいの狭さの螺旋階段なので、1人が疲れて立ち止まると、後続の人がみ〜んな立ち往生してしまうという、プレッシャー付きの恐怖階段なのだ。だから、たまに少し広くなっている踊り場に出ると、休憩している人たちでぎゅうぎゅう詰め。私は見栄と意地で登りきった。膝はガクガク、息はゼイゼイ。でもでも、やっぱり外に出たときの感激は最高。なにしろ、ローマの街が360度の角度で見渡せるんだから。もちろん、ヴァチカンの内部も全部見渡せる。鉄道の駅まであるのにはびっくり。汗みどろで登った体に風が心地好いし(ただし、いいかげんにしないと冷えこんで風邪をひく)。


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