
バスターミナルを探しているうちに、あたりは暗くなってきた。道もわからず、人気はないしで、またもやドキドキしながら安全そうな道を選び、家族連れの後をついていくなどしながら、ようやく繁華街まで出た。
繁華街と言ったって、例によって新年の静寂が支配している。街の人たちはどこに行っちゃったんだろう?
次に心配しなければならないのは今夜の食事だ。ホテルの食堂もしまってるみたいだし、ありつけなければ飢えてしまう。
ホテルの近所を歩き回って、ピッツェリアを1軒見つけた。8時からだと言うのでいったんホテルに戻り、8時きっかりに行く。必死だ。でも、同じホテルに泊まっている老夫婦が、私たちより早く来ていたのだから、考えることはみな同じ。
新年と言うことでメニューはブッフェスタイルのアンティパストとピッツアしかない。
でも、アンティパストが
とあったから、充分だ。ピッツアは4種類のチーズをのせたピッツアに生ハムをプラス。ここで飲んだ赤ワインはシチリア産だったが、抜群においしかった。アーティチョーク ピクルス スモークサーモン 魚のマリネ ロシアンサラダ オリーブ にんじんのマリネ ソフトサラミ 9時を過ぎた頃から、若者のグループが次々にやってきた。小さな街のこと、みんなが知り合いらしく、男同士がほっぺをくっつけあって挨拶している。若者とひと口にいっても、それぞれグループがあって、ジーンズにセーターで芸術家っぽく議論を闘わせる連中、タキシードにドレスと決めている遊び人風マフィア予備軍のような連中、おぼっちゃん、お嬢さんぽい服装で品よく食事をする連中と分かれている。東京だったら、それぞれに向いた店に行くのだろうが、ここではこの店しかないから、みんな一緒というのがおかしかった。
さらに、ティーンエイジャーは店で食事をする身分ではないらしく、うらやましそうに年上の連中を見ながら、テイクアウトのピッツアを買って帰るのだ。いやあ、まるで青春映画を見ているようで、ワインを飲みながらあきずに眺めてしまう。