
バールでトマトソースとチーズをはさんだパンと、アランチーニ(ミートソ ースが入ったライスコロッケ)、カンノーリ(リコッタチーズを使ったお菓子)を買い、石段に腰を降ろして昼食。
コロッケは洋梨形をしていて、おいしい。イタリア人はやっぱり食べることが好きなんだなあ、と思うのは、こういうおそうざいのようなものでも、ちゃんと温めてくれるところ。日本のおそうざい屋さんでコロッケ買ったって、そんなことしてくれないでしょ?
そういえば、オランダにはコロッケの自動販売機があったっけ。けっこう温かくて、「向こう側に人がいて、お金を入れると温めて投げ込ん でるんじゃないの」なんて言ってたんだけど。
ドゥオーモの前の広場で、絵ハガキを選んでいたら、エトナ山が真っ赤に燃えてる絵柄のものがあった。「やだ、見て、これ。まったくイタリア人たら、おおげさなんだから。これって、写真に色つけてるのよね」と、なにも知らずに言っていた私たち。この時点ではまだ、噴火のこと知らなかったのだ。
ギリシャ劇場には昼寝してる人がたくさんいた。ここでも犬がのさばっていて怖かった・・・。みんなが気楽なかっこうでくつろいでいるのに、ひとりだけカチッとしたコートを着てビデオカメラを構え、ぶつぶつとひとりごとを言いながら(ビデオの説明を入れているんだと思うけど)撮影しているおじさんがいた。近寄って聞いてみるとドイツ語。う〜ん、やっぱり几帳面なのだろうか。
ところで、どうしてイタリアなのにギリシャ劇場なの?と思われるだろうが、シチリアというのはめまぐるしい変遷を経てきた島なのだ。先住民のシクリ族が住んでいたところに、紀元前8世紀頃に古代ギリシャ人が移住。各地にギリシャ人の都市国家が出現した。次にカルタゴ人が来て、紀元前3世紀頃にカルタゴがローマに滅ぼされてからは、ローマの支配下に入る。その後、6世紀にはビザンチン、9世紀にはアラブ、さらに11世紀にはノルマン人、13世紀にはドイツ、フランス、14世紀にはスペインと次々に支配者が変わり、そのたびにそれぞれの文化の痕跡を残していったわけなのね(このへんは政府観光局パンフの受け売り)。だから、キリスト教の寺院にアラブ風の装飾が見られたり、ギリシャ様式の遺跡があったりする。
で、この劇場は紀元前3世紀頃、ギリシャ人によって建てられた、世界で3番目に大きな劇場なんだそう。もっとも、ローマ時代に改造されたので、ギリシャ様式が残っているのはごく一部のようだけど。