WALKING IN RUSSIA


PART 8

すがモスクワで、ホテルの部屋は設備が整っていた。なんとドライヤーまでついてる! ラッキー! これからの旅を思い、「思いっきり髪の毛洗おうね」と誓い合う私たち(ばかね)。

夕食は

  • ロシアンサラダ・・・マヨネーズであえてある
  • トマト&ピーマン
  • にんにくの芽のマリネ・・・中国料理ではおなじみだが、こういう食べ方は初めて。すごくおいしい。アスパラガスという説もあったが、香りから言ってにんにくだと思う。ターニャもガーリックと言っていた
  • スモークサーモン・・・死ぬほどしょっぱい。スモークじゃなくて、塩漬けかもしれない
  • 黒パン&白パン
  • 白身魚のフライ・・・けっこうくさみが強かったから、多分川魚だと思う。私はちょっと食べきれなかった。
  • じゃがいものマヨネーズあえ・・・これはとってもおいしい。じゃがいもがちょっとさつまいもをかけ合わせたような味で、ねっとりした感じなのがマヨネーズに合う。甘みも少しある。
  • ザワークラウト
  • 紅茶
  • ビールは250ルーブル、ワインは1本80ルーブル!

    きょうあたりになると、だんだんみんな打ち解けてくる。メンバーは総勢13名。みんな海外旅行のベテランらしく、世界各国の話題が出る。なかでもにぎやかなのが猫間夫妻。

    「香港で食べた蛇は小骨が多くて、食べるとこが少ないんでまいっちゃった」
    「エジプトで食べた鳩はおいしかったじゃない」
    「ユーゴのワインは安くてうまいよ」
    う〜ん、すごい! おとうふ屋さんって、儲かるのね。
    ゲテモノの話はけっこう盛り上がる。上品な老婦人といった感じの山羊田さんまで「わたくしはワニを食べましたわ」と自慢し始めた。これからが心配になってきたぞ。

    実は夕食前に重大な発表があった。

    今回の旅行は、ハバロフスクータシケント間の空路が運行中止になったため、わざわざモスクワまで来なくてはならなくなり、そのためウルゲンチ(ヒワ)の観光がなくなってしまったのだが、なんとかスケジュールを調整して、ウルゲンチ(ヒワ)にも行けるようにした、というのだ。

    私たちに異論があるはずはない。なんてったって、今回のコースのいちばんの魅力はヒワだったんだから。ただし、「ですから、今後はかなりの強行軍になるとと思います。また、毎日の日程も直前にならないとわかりませんので、その点、よろしくご了承ください」と、狐川さんに念を押されてしまった。

    ついていけるだろうか。不安が胸をよぎる。

    夕食後、希望者だけ狐川さん、ターニャに連れられて地下鉄に乗りに行く。こんなことと知っていれば、昼間は別の所に行けばよかった。

    でも、行くもんね。今回は案内つきだから、ごくスムーズに、きれいな駅ばかり見て歩くことができた。アールデコ風あり、大理石の宮殿風あり、レリーフだらけのところありと、ほんとうに豪華。しかし、どうして、たかが駅をこんなに飾り立てるのかしら? 不思議だ。

    途中通りかかったレーニン博物館の前には、人がたくさん集まっていた。おじいさんがひとり、口角泡を飛ばす勢いでまくしたてている。レーニンの擁護をしているんだそう。それに対して、周りを取り囲む人の中から、反論が出て、大騒ぎになった。こうしてここでは、みんなが集まって、日がな1日議論し合うのだそう。ほんとに議論好きな国民のようだ。ホテルの前の大通りにも、人が30人くらい集まって、夜中までなんだかんだしゃべってたようだもの。

    さあ、早く寝よう。


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