Journey to the Ring Road



4. Farewell to Lorien

9月1日 サンルームバスルームのブラインドを全開にして太陽の光を入れ、シャワーを浴びた。朝食は8時にお願いしていたが、身支度して1階のサンルームにいると、ビルがつなぎを着た男性と前庭に入ってくるところだった。

「おはようございます。ちょうどよかった。紹介しますよ。こちらが庭師のマイクです」「はじめまして。どうぞよろしく。撮影の話をいろいろ伺いたかったんです」いきなり話し始めた私にビルは笑って、「じゃあ、お客さまはマイクに預けていくことにしましょう。ごゆっくり」と言って家の中に入っていった。

「橋は見た?」「ええ、きのうさっそく見にいったの。映画と同じで感動した。あなたは全部の撮影を見たの?」「残念ながらロスロリエンのシーンを撮ったときにはまだここで働いていなかったんだ。だからスミアゴルとディアゴルのシーンだけ」

そうなのかあ、残念! でも、ここに来てから情報収集に励んだらしく、マイクは前の撮影のときの話も実によく知っていた。気になっていたことを聞く。「PJは泊まってたそうだけど、他の俳優さんたちはどうだったのかしら?」「彼らは毎日車でここまで通ってたんだ」「撮影はどのくらいかかったの?」「3週間くらいかな。本当はもっと早くすませる予定だったんだけど、雨が続いて撮影できなかったんだ。PJはあなたが今泊まっている部屋を司令部にして、ずっと指揮をとってたんだよ」

だったら、泊まりはしていなくても俳優やクルーはあの家で打ち合わせをしたりお茶を飲んだりはしたんだろうな。


話しながら池のほうへと歩いていく。歩きながら庭に咲くさまざまな花の名前も教えてもらった。青い小さな花は Blue Bells と Forget Me Not。白とピンクで花びらと葉っぱが溶け合っているような可憐な花は Christmas Rose。きのう見かけた濃いピンクのカーペットになっていた花の名前は発音が難しくて覚えられなかった。カーペットの両側に1本ずつ植えてあるのだが、よく見ると右と左で色味が違うのだそうだ。濃いピンクと赤。芸が細かいなあ。

「水仙には感動したけど、あれって本当は春先の花よね」「うん。暦の上では今日から春なんだ。水仙はいっせいには咲かず、2か月くらいの間に少しずつ咲いていくんだよ。ここの花はつい先週咲き始めたばかりだ」

「そういえば先週あたりにドミニク、ほらホビット役の、彼の恋人が泊まりにきたんだよ。彼女も映画のロスロリエンを見て、どうしても来たくなったんだって。ふたりは結婚するらしいよ。12月のプレミアには多分一緒に来るから、そのときふたりしてここに泊まりにくるかもしれない」「ハネムーンには最高の場所だものね」

向こうの牛がいるあたりに撮影用のトレーラー等を駐めておいたらしい話しているうちに池まで来て、きのう気になっていたことを聞いた。「3週間も撮影している間、キャストやクルーの数は大変なものだったでしょう? 大勢の人が出入りして庭がいたまなかった?」「ああ、撮影用のトレーラーはここじゃなくて、あっちの牧場の向こうに置いてあったんだ。必要な機材だけ運びこんでね」なるほど〜。そういえばきのう見せてもらった橋を作っている写真などにも、周囲によけいな車などは駐めてなかったっけ。
Blue Bells

Forget Me Not

Christmas Rose

Snow Drops


霧のような雨が降ってきたが傘をさすほどではない。mist という感じだ。霧の中に浮かぶ白い橋はよりミステリアスで、いかにもロスロリエンという雰囲気。

「写真を見たと思うけど、先々週プロモーションでジャーナリストがここに招待されてね、衣装や小道具もたくさん運びこまれたんだよ。実際に見るともう実に細工が細かくてすばらしいものばかりだった。ガラドリエルやセオデン、それに蛇の舌の衣装だったかな。エルフのボートも中を見るととても精緻に出来てるんだ。びっくりしたよ」

「ここでスミアゴルとディアゴルのシーンを撮影したんだ。ちょうど仕事のある日だったんで来ていたんだが、あの橋の上で見ていてもいいって言われたので、ずっと見ていたよ。面白かった。スミアゴルは例のアラン・サーキスが演じてたんだが、とても演技が上手くて真に迫ってた。ここでこう襲い掛かってディアゴルがこうやって倒れて・・・」マイクはすっかりなりきって演技までしてみせてくれた(^.^;)。

それにしてもマイクの英語はとってもわかりやすい。シボンヌはこちらが恐縮するくらいゆっくりと話してくれるのだが、それでも聞き取れないことが多かったし、ビルの英語もときどきわからないことがあった。タウディは仕事の性質からか、かなりわかりやすかったが。ひさしぶりに相手の言うことがすべて理解できて、ちょっとほっとしてしまう。マイクに「不思議なんですけど、あなたの英語はすごくわかりやすいわ。ニュージーランドの人の英語って、時々よくわからないことが多いんだけど」と言うと、「僕はイギリスから来たからね」と言われて納得する。そう言えばきのうタウディが庭の手入れの苦労話をしているときに、ここの屋敷も庭もすべて純英国式に作られているので、メンテナンスできる人を探すのが難しいと言ってたっけ。

マイクの案内でさらに庭を歩く。庭師の人と一緒だとガーデニングに疎い私でもいろいろ教えてもらえて楽しい。「これはプラム? 最初は桜かと思ったのだけれど」「そうなんだ。すごくきれいだろう? ここには果樹が多く植えてあって、ほら、これはスモール・オレンジでこっちはレモン」「葉の形は似ていて見分けがつかないけど、確かに実の形が違うわね」「オレンジは色が変わっているのがあるだろう。これはもう食べられるんだよ」「え、うそ?! だってこんなに小さいのに」「そうさ、ほら」とマイクはピンポン玉をひとまわり大きくした程度のオレンジをもいで口に入れて見せる。私にもひとつとってくれたので、おそるおそる齧ってみるとあら不思議。ちゃんと甘いオレンジの味がした。

「そこの Wishing Well の周りは、今は枯れているけどローズガーデンなんだ」と中央に井戸のある小さな庭を示して言う。そうか、これが Wishing Well なんだ。お話や歌の中に時々出てくる言葉を目で確認した。「ほら、それぞれネームプレートがついているだろう? 英国産の薔薇ばかり植えてあるんだけど、名前もいかにも英国風だよ。これがウィリアム・シェイクスピアで真っ赤な花だ。あっちがジェーン・オースティンでベージュがかったピンク・・・」「匂いも素敵でしょうねえ」「うん。それぞれに香りが違うんだよ。この次はぜひ薔薇が咲いているときに来るといい」「そうしたいわ」

「日本人145人が5月に来たんだよ」「え? ここって一般公開はしていないんじゃないの?!」「池の写真撮影だけという約束でね。ニッポンツーリストなんとかという旅行社が連れてきた。バス2台連ねてね。みんなロード・オブ・ザ・リングの熱心なファンで、その中のふたりはホビットの格好をしてきたんだ。すごく面白かったよ」そういえば8月にも同様のツアーがあったけど(実は少しだけ検討してみたが値段が割高なのとスケジュールがタイトなこと、さらに冬にマトマタに行ってもキレイじゃないかもしれない、という理由で断念した)、そのときはここには来なかったのだろうか。それともマイクが居合わせなかったのかな。

「僕も衣装を作ったんだ」え? 「剣も自分で作ってね」うそでしょ? 意外にのりやすいんだ、この人。そういえばヘルム峡谷の撮影を見にウェリントンまで行ったって言ってたっけ。そのときヴィゴに会ったと言っていた。すごくハンサムでかっこよかったそうだ。そりゃそうでしょう。

「12月のプレミアの頃にまた来たら? もう日本人ツアーの予定も入ってるそうだよ。ホテルもおさえてるんだってえ」「でも、プレミアそのものには入れないんでしょう?」「うん、あれは関係者にしかチケットが出ないからね」「それなのに?」「みんな外に並んで手をふるんだよ。僕も行くつもりさ」はいはい、わかりました(^.^;)。ゆうべタウディがマイクの話をしてくれたときの笑いの意味がわかった。帰国してから思い出したのだが、日本人のファンサイトでローハンの騎士みたいな格好をした庭師の写真をそういえば見ていたのだ!
ガラドリエルの衣装

セオデン王の衣装

エルフのボート。内側が木の葉のようになっていたんだ!


プラムの花

スモール・オレンジ

レモン

Wishing Well

薔薇の庭

庭の隅にある小屋

庭師のマイク


ちょっとだけのつもりだったのでTシャツにショールだけで出てきてしまい、かなり冷えてきてしまった。マイクにお礼を言って別れ、屋敷へと戻るとすでに8時を過ぎている。ああ、きのうから自分で決めた時間を破ってばかりいるなあ。

「またまた遅れてごめんなさい」朝食の支度ができているテーブルについてシボンヌに謝った。「どういたしまして。朝食には何を召し上がりますか?」何と言われてもすぐには思いつかない。「たとえば?」「卵とかベーコンとか」「ああ、じゃあスクランブルエッグにソーセージ、それにトーストとダージリンをお願いします。あと、オレンジジュースも」

最初にもってきてくれたオレンジジュースは、今まで飲んだ中で一番と言えるほどおいしかった。絞りたてのオレンジジュースは何度も飲んだことがあるが、その中でもダントツにおいしい。普通より濃いのだが、かといってしつこくない。何が違うんだろう? 混ざっている果実が細かい気がするので、オレンジの種類なのかもしれない。

トーストには蜂蜜とマーマレード、スクランブルエッグはきれいな黄色だ。きっと卵黄を1個分余計に入れてあるのだろう。ソーセージはハーブ入りでこれまたとてもおいしい。

「お食事はお気に召しましたか?」とシボンヌが聞いてくれるので「ええ、とっても。このソーセージ、すごくおいしいわ」と言ったが、考えてみると加工済み食品をほめてもシェフには失礼かもしれない、とあとから気がついた。

ウェリントン行きの電車は11:05なので、しばらく部屋で荷物をまとめ、優雅な時間を過ごすことができた寝室に別れを告げる。客間におり、最後にもう一度プロモーションや撮影時の写真を見ているうちに出かける時間になった。ビルが荷物を持ってくれ、車のところまで行くと、シボンヌが「私もお見送りにまいります」と言って一緒に来てくれた。私がまた助手席に座りたがったのでシボンヌが後ろだ。「ここに座るのは初めて!」とはしゃいだ声で言う彼女が少女のようで少し驚いた。痩せぎすで背が高く、落ち着いた話し方と身のこなしで、カズオ・イシグロの「Remains of the Day」に出てくる女中頭のようだとひそかに思っていたのだ。

駅に到着し、事務所で切符を買ったが、列車到着まではまだ20分以上ある。「私は待合室にいますから、もうお帰りになってください」と言ったが、ビルは「とんでもない。少しこのあたりを車で回りましょう」と言ってくれた。駅の周辺にはそれでもポツポツと家が建っていて、それなりに住宅地の体裁をしている。ビルの話によると、このあたりはウェリントン周辺では最も土地・建物が安い地域だそうだ。かなりいい家でも1000万くらいで買えるらしい。街に住みたくない人はこのあたりに家を買って、車で仕事に行くのだという。

途中で道を歩いている若い女性にクラクションを鳴らして挨拶をした。「彼女はジョーと言って、きのうとけさの料理を作ったシェフですよ」「住み込みではないんですか?」「ええ、あそこの家に住んで必要なときだけ来てもらっています」特にシーズンオフには客も少ないし、住みこむ必要もないものね。

まっすぐに続く1本道を走っていると、朝がたの雨のせいか地平線に大きな虹がかかっていた。「わあ! 虹! こんな端から端まで見える完璧な形の虹を見るのは生まれて初めて!」大喜びする私に、「そうなんですか。われわれはしょっちゅう見てますけど」とビルが当たり前のように答えた。

駅に戻り、車の中でお喋りをして待つ。「このあとはどういう計画ですか?」「大目的であるロード・オブ・ザ・リング関連の予定はすべて終了したので、あとはショッピングかなあ」「ゆうべタウディから店の情報は聞きました?」「ええ、それはもうたっぷりと」「だと思った。想像がつきます(笑)」

列車の近づく音が聞こえてきた。「ああ、来たようですね」荷物を持ってビルとシボンヌがホームまで一緒に来てくれる。改めてふたりにお礼と別れの挨拶をし、列車に乗り込んだ。Featherston から乗る客は私のほかに2人しかいない。窓からもう一度ふたりに手を振ると、列車は動き始めた。

終点だと安心してぐっすり眠ってしまったせいで、あっという間にウェリントンに着いた。列車を降りると雨。こっちに来てから初めての本格的な雨で、駅からホテルまでは徒歩で15分くらいあるので、いくらなんでも歩くのは無理。バス乗り場まで行ったが、ホテルの前まで行くバスがあるかどうかよくわからない。めんどくさくなったのでタクシーを拾った。 運転手に「こっちは朝からこの雨なの?」と聞くと「そうだ」と言う。「Featherston ではそこそこいい天気だったのに」と言うと、「Featherston に住んでるのか?」と聞く。こんな時期にこのあたりをうろうろしている観光客なんて少ないんだろうな。 「違うわ。日本から来たのよ」「へえ、なにしに?」「ロード・オブ・ザ・リング」「え?」「知らない? ほら、ピーター・ジャクソンのファンタジー映画よ」「ああ! そうか。これから仕事か?」「え? 私は旅行者よ。これから観光」「なんだ。映画の仕事で来たのかと思った」どうも調子のはずれたおじさんだ(^.^;)。 市内は一方通行の道が多いので、けっこうぐるっと回って行ったのだが、ホテルまでNZ$10 だった。こっちはタクシーが安いんだ。


ホテルの事務所は閉まっていたので、教えられた通りセイフティボックスの暗証番号を押して鍵を出す。部屋に入るとちゃんとスーツケースが置いてあった。

このホテルはヴィジターセンターのサイトで探したのだが、ウェリントンには手ごろな値段のアパートメント・ホテルがたくさんあり、その中でも屋根裏(ペントハウス)付きというのに惹かれて選んだ。インテリアもモダンでセンスがいい。長期に借りるとかなり安くなるようだ。撮影の最初の頃、ヴィゴはウェリントン市内のアパートに住んでいたと、どこかのインタビューで言っていたが、こういうところだったのかもしれない。こんな街中でアラゴルンの衣装を着て剣を持って歩いていたら、そりゃあ通報されるわよね(^.^;)。

入口ドアを入るとリビング&ダイニングで、右側の階段2段分上がったところがキッチン。キッチンには大きな冷蔵庫に電気調理器、電子レンジ、オーブン、皿洗い機、ディスポーザーがついている。必要最低限の鍋、調理器具、食器、洗剤、スポンジなどもすべてある。自分の家よりそろっているくらいだ。

キッチンの向かいの収納扉を開けると洗濯機、乾燥機、アイロン台などがコンパクトにおさまっている。すごく機能的。

キッチンの隣がバスルーム。バスタブはなく、ガラス扉付きのシャワーとトイレ、洗面台がある。

そのさらに奥が寝室。窓からは居間の横から出られるテラスが見える。テラスには椅子とテーブルが置いてあり、暖かい季節だったらそこで食事をしたりビールを飲んだりするのが気持ちよさそうだ。全体が坂になっているウェリントンという街の構造上、外の道路から1メートルくらい下がった位置になり、無理に覗きこまない限りは外からは見られないようになっている。居間にはテレビ、ビデオデッキ、CD・カセットプレイヤーがそろっている。電話も直にかけられるようになっている。国際電話もOKだ。使った分だけ部屋の請求にプラスされてくるのだろう。

居間にある階段を上がると三角屋根の屋根裏部屋になっていて、ここにも寝室がある。屋根には窓が開いていて、空が見える。夜は星を見ながら寝ようっと!
緑色に塗った2階建ての建物の2階がアパート部分。1階にはカフェ、美容院、ニューススタンドが入っている

ダイニングスペース

キッチン

居間

屋根裏の寝室


今のところは雨は上がっているようだが、また振り出しそうな気配だったので傘を持って外に出る。The Rover Ring Tour のときジェイソンが、指輪関連グッズを探すなら Dymocks か Te Papa と言っていたので、まずは Dymocks に行ってみる。

ここは本来は書店なのだが、指輪関連の書籍だけでなくマーチャンダイズも揃えていて、ウェリントン一のショッピング通りである Lambton Quay に面したショウウィンドウにはフィギュアから実物大の剣までさまざまなグッズが飾られていて、道行く人の足を止めている。しかし、ひとつずつチェックしていくと買いたいと思うものは少ない。フィギュアは集めていないし、指輪やペンダントといったアクセサリーは値段が高く、日本人がふだん身につけるには大きすぎたり派手すぎたりする。写真集などはすでに持っているし。友人にローハンの旗を買ってきてほしいと頼まれていたのだが、実物を見ると布がペラペラで、それでいて NZ$145(約1万円)もする。これはやめたほうがいいだろうな。となると切手くらいしか買うものがなかった。

友人からは「ジーナ」というこちらのTVドラマシリーズを収録したDVDも頼まれていた。カール・アーバンが出演しているらしい。ビジターセンターでどの店に行けばみつかるか聞くと、「DVDを置いているのは書店かCD店だけど、店の人に言ってコンピュータ検索をしてもらうといいわよ。あちこち探し回らないですむから」とアドバイスされる。大きめのCD店で聞くと、「ジーナ? 聞いたことないなあ。スペルは Gena?」と言いながら検索してくれたが「見当たらないね。多分、廃盤になっちゃったんだよ」と言われてしまった。え〜そうなのかあ、と思いつつも、目に入った大きな書店のDVD売場を念のためにチェックしてみる。すると「Xena」というタイトルが目に入った。ひょっとしたらと思い、友人から聞いていたシリーズごとの内容と照らし合わせてみるとドンピシャリ。よかったあ! 売場のおばさんに「これ、なんと発音するんですか?」と聞くと「ゼーナ」と言われた。なるほど、だからさっきの店でわかってもらえなかったのね。

Lambton Quay でウィンドウショッピング(だけじゃなくて中まで入って買ったけど)をしているうちに冷えてきて疲れも出てきたので戻ることにした。昼間は開けっぱなしになっていた入口のドアが閉まっていて、部屋の鍵で開くようになっている。ちょっと待って、ってことはどの部屋の鍵も一緒ってこと??? まさかそんなことはないわよね。でも、そういう作りの鍵って作れるのだろうか。さすがに他の部屋を開けてみて試す勇気はなかった。

シャワーを浴び、備え付けの紅茶を入れたが食欲がなく、夕食に行く気が起こらない。今日は朝食しか食べていないのだが、旅行のときはふだんより1回に食べる量がどうしても多くなり、それがだんだんと胃にたまってきて、最後のほうではいつもこんな感じになってしまう。今夜は無理に食べるのはやめよう。Duxton ホテルの2日目にもらったミントチョコと The Rover Ring Tour の昼食時に出されたグラノラバーを非常用に1本もらってきたのを食べておしましにした。

テレビの番組表をチェックしたが、めぼしいものは何もやってない。CDでも買ってくればよかったな。試しにプレイヤーの中を覗いたら、テープデッキにカセットが2本入っていた。聞いてみると、片方はトム・ペティのアルバムで、もう片方は持ち主がラジオから録音して作ったコンピレーションらしく、わりと好みの曲が入っていたのでありがたく聴かせていただくことにする。ソフトめのパンクロックやいまどきの若者向けポップスがメインだ。たま〜にヘヴィーめの入っていたりする。こうやって見ず知らずの人が作ったお好みテープを聴くっていうのも、なかなか面白いものだなあ。私も何か作ってきて、ここに残しておけば好きなバンドを布教できたかも(^.^;)。

ニュースを見ていたらシュワルツネッガーが興奮して喋っていた。卵か何かをぶつけられたらしい。この人、ほんとに頭悪そうな話し方するのに政治家になれるのね。アメリカって不思議だ。

眠くなってきたので屋根裏部屋に上がり、予定通り窓のブラインドを開けて寝た。残念ながら街の灯りがけっこうあるので星は見えなかったのだが。



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Dymocks Cnr Lambton Quay & Willis St, Wellington


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