WALKING IN MEXICO



Part 30

っき見たレストランは「SANTA FE」という店だった。外から見たとき、道路に面した2階のバルコニーがすごくかわいらしかったので、1階に客が皆無なのにもかかわらず、「2階で食べたい」と言ってみる。←わがままな客(^_^;)

快く案内してくれたけど、2階にも客の姿はない。う〜む、心配になってきたぞ。ひょっとしてすごくまずいんだったらどうしよう・・・。運を天にまかせて注文をする。

*MENU*
  • オアハカ風のタマレス
  • チキンのモレ
  • チーズのスープ
  • タマレスは、どこがオアハカ風なのかよくわからないけど(カッテージチーズみたいなものが混ざっているところ?)、確かにシティのホテルの朝食で食べたのに比べると、中身がいっぱい詰まっていた。

    モレは、見た瞬間はその色(まっ黒)に一瞬ひるんだけど、食べてみるとチョコレーソソースというわりには甘くなくて、ねっとりとしたコクがあって、ものすごくおいしい。これはやっぱり本物を食べてみないと、話だけ聞いてたんでは絶対に想像できない味だわ。

    チーズのスープは、ちょっとしょっぱかったけど、これも美味。ただ、残念ながら例の紐状チーズではなくて、モッツアレラに似たタイプのチーズを使ったもののようだった。

    どこからか、電子オルガンの響きがしている。「ラジオでしょうね」と思っていたが、トイレから戻ってきたWが、「ねえ、あれ、生演奏よ。階段の陰に人がいた」と言う。ひえっ。ってことは私たちだけのために弾いてくれてるわけね。

    クーラーなんかなくて天井の扇風機だけだから、大きく開いた窓からセミが飛び込んできて、オルガンにコーラスをつけるかのように、しきりと鳴く。

    日本のセミは、ミ〜ン、ミ〜ンって鳴くけど、こっちのはウィー〜ン・・・ビビビビビって鳴く。最初のうち、古い扇風機が壊れかけてるのかと思ってしまった。

    デザートには、「フランなんとか」というのを頼んでみた。どんなものが来るのかと思っていたら、バナナを薄切りにして揚げ、レモン汁と生クリームをかけただけのもの。熱々でマテ茶と一緒にいただいたら、すごくおいしかった。あなどれないなあ。

    大満足してホテルに帰り、おふろに入る。

    例の砂嵐にやられたジーパンをここで洗わなくちゃ、とはりきっていたのだが、シャワーの調節がうまくできない。おまけに洗面台の電気がつかない。ドライヤーはついているけど、1分くらい使うと切れてしまう。

    キレたWがフロントに電話して部屋を替えてくれるように要求したが、「マニヤーナ」と言われてしまった。それでもなんとか洗濯をすませ、絵葉書を書いていたら夜中になってしまい、あわてて寝た。窓の外を通る車がけっこう多くて、しかもホテルの前の道は石畳なのですごくうるさい。私は枕に頭がついたかつかないかで寝てしまうタイプなので関係ないけど、こりゃあきっと明日の朝、Wの機嫌が悪いだろうなあ。

    やっぱりシティから来るとオアハカは暑いみたいで、寝ている間に寝汗をいっぱいかいてしまった。


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