WALKING IN MEXICO



Part 17

ろそろお腹がすいてきた。市場の中には、ところどころに食べ物屋も店開きしている。やっぱり火が通っていないものを食べるのはこわいから、なるべく生ものが入ってないものを物色。

内臓みたいなものをぐつぐつ煮てる鍋を覗いていたら、店のおばさんが「まあ、ちょっと食べてみなさい」って感じで少しくれた。う〜む、なんだか赤いところがあって、ちょっと不気味な感じだ。でも、せっかくくれたのに食べないのも悪いから、思いきって口に入れた。

「辛〜いっ!」

Wとふたりで思わず叫んでしまう。これだけ辛ければ、寄生虫も死ぬかしら、なんて非論理的なことを考える私であった。

無難そうなサンドイッチを1個買ってみた。カリッとしたパン(ちなみに、こっちではパンがやたらカリカリしてて、日本のやわらかいパンに慣れた身には、なんとなくパサつく感がある)の間に、揚げたとり肉、たまねぎ、トマト、アボカド、フリホーレスがはさんである。なるほど、カリカリパンもこうして具をたっぷりはさんで食べるとぴったりくるんだわ。

向かいの店ではトルティージャを焼いている。これもおいしそう。マッシュルームとコリアンダーをはさんで焼いたのを注文する。通路際に立って食べていたら、店の手伝いをしていた女の子が椅子を出してきてくれた。で、店の奥で食べていたおじさんが、「もう出るから、こっち に座るといいよ」ってな身振りをしてくれたので、中に入ると、ちゃんとテーブルをふいてくれる。おまけに、Wが手を汚してしまって、ィッシュを探してバッグの中をごそごそしていたら、すかさず紙を出してくれた。なんて細かい気配りでしょう。たった2.5ペソの食事にここまでしてもらえるなんて・・・


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