
夕食は、きのうとは1本隣りの通りにある「ZENON 」という店 でとることにした。
ほんとはメキシコ通の知人に教えてもらったバー・レオンに行くつもりで、店の前まで行ったんだけど、9時開店だと言われ、食事もできそうになかったので、とりあえず腹ごしらえをしてから出直すことにしたのだ。
きょうはきのうよりは少しこぎれい。でも、窓ガラスにはミッキー・マウスのシールが貼ってあるし、天井には色とりどりの切り紙飾りがぶらさがっているし、客は圧倒的に子供連れが多いし・・・といった感じで、まあ、ファミリーレストランというか大衆食堂みたいなものでしょうか。
それでもメニューには、「CALDOSひと筋50年!」みたいなことが書いてありました。CALDOSというのはなんだろう、とウェイターに聞いてみたけど、どうもよくわからない。スープだというんだけど、それがメインディッシュであるかのように書いてあるのが、どうも解せないのだ。
ま、いいや、とにかく注文してみよう!
ということで、適当に頼んでみた。来たのを見たら、ほんとにスープだった。でもまあ、具がたくさん入っているから、確かにメインといえ ないこともない。そう思ってまわりを見ると、ほかの客もみんなスープとトルティージャを食べている。そうか、メキシコでは昼食がいちばん 重いって書いてあったから、夕食はこうしてスープくらいですますのか・・・私たちが注文したのには、とり肉とひよこ豆が入っていて、な かなかお腹にずっしりくる。あと、チーズとハムとワカモーレ付きのタコスとビール(モンテ・ネグロ)。
店の真ん中に置いてあるTVでは、どこの製作かわからないけど、「どっきりカメラ」特集をやってる。どこの国でも考える事はおんなじなのね。でも、この手のものって、言葉がわからなくても笑えるから、スープを飲みながら急に「えへへへ」とか不気味に笑う東洋人なのであった。
さて、腹ごしらえもすみ、ホテルにいったんもどって着替えもした。とはいうものの、今回出発前の打ち合わせで、
「ねえ、夜食事とかに行くとき用のスカートとか靴とか持って行く?」
「いらないわよ。いつだって、そう思って持って行っても、結局そんなもの着てく必要のあるところなんか行かなくて、むだになるじゃない」
「そういやそうね。イタリアのときだって、昼間と同じかっこですんだものね。たまに着替えたら寒くてかなわなかったし・・・」などという会話が行き交って、今回はこれでもか!というほど荷物を減らしてきた私たちだったので、着替えるといっても、たいしてお洒落ができるわけではない。かろうじて、汚なすぎて店に入れてもらえないことがないように、程度。靴は相変わらず運動靴だしねえ。
この靴なんですが、いつもは皮のウォーキングシューズなの。でも、「地球」かなにかに、いきなり靴墨を塗り付けて靴磨き代を請求する手口というのが出てたもので、急遽運動靴に変更したという。