WALKING IN MEXICO



Part 12

店まぎわのメキシコ観光にとびこむ。午前中話をしてくれた女性はいなくて、デグチさんという若い男性が代わりに応対してくれた。ラテンアメリカに住んだことのある男性って、なぜかみんな口ヒゲをはやすのね。日本人は年よりも若く見られて、ビジネスのうえでは不利になるからかな?

6時半が終業時間だというのに、たくさんの社員が残って仕事をしている。日本人だけでなく、メキシコ人もだ。ラテンの人たちは残業なんかしない、と勝手に思いこんでいた私はすご〜く驚いてしまい、Wとデグチさんがキューバの話をしている間、じと〜っとみんなの仕事ぶりを観察してしまった。

驚くことはまだほかにもあった。

ここは女子社員には制服があって、白いブラウスとベストスーツなんだけど、その白いブラウスの袖が汚れないようにと、アームカバーをしているのだ! といっても、日本の村役場みたいに、黒い筒状の布の上下にゴムが入ったものじゃなくて、メガホン形の透明ビニールでできた筒にファスナーがついているという代物。なるほどねえ・・・しかし、洋の東西を問わず、服を汚したくない気持ちはおんなじようなものを考えつくものなのねえ、と感心してしまった私なのでありました。←それともこれも日本からの文化流入?

などと感心している間に、Wとデグチさんの間で話はトントンとまとまり、キューバ行きは飛行機の予約待ちという段階に、オアハカ行きは、あした代金を払いにきて、航空券とバウチャーを受け取ることになっていた。

さて、なんとかオアハカ行きのめどもついたので、足どりも軽くホテルに帰る、はずだったのだが、帰りの地下鉄で私は痴漢にあってしまったのだ!


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