隊員報告書5号


3.後任隊員への要望

 乳牛の飼育について、学校は規模拡大を目指しているが、地域に普及させようとはしていない。むしろ、独占企業として儲けたいように思える。人工授精ができれば交配のために牛を運ぶとか雄牛も飼うなどの手間がいらなくなるので、乳牛普及の壁が低くなると思うのだが、普及させる気がないのならしょうがない。
 学校で飼っている牛の削蹄ができたら、牛が少し元気になるかもしれない。
 組織切片作成ができると、教材が豊富になって良いだろう。中等専業学校の学生が組織標本を見る事の必要性には、やや疑問を感じるようになったが。顕微鏡で見る前に、まず肉眼で見える物を見られなければ。
 学校に派遣するなら、できれば農業高校や農業大学校などの教員経験がある人。さすがにそれでは条件が厳しいので、教員免許を持った人か。あるいはせめて、塾講師のアルバイト経験でもあれば。でもやっぱり、ナニカガチガウ。ここに必要なのはもっと別の何かのような気がする。
 教師として、授業でしゃべる量を求められるなら、絶対に中国人教師にはかなわない。これは2年経とうが10年経とうが同じことである(人にもよるだろうが)。そして、中国人教師が不足しているわけでもない。
 獣医師としての経験や技術ではなく、教師としての能力でもなく、望まれるもの。世界と日本と中国と百色の畜産、いやもっと大きく農業の将来を語れることだろうか。
 なんだか話が見えなくなった。とりあえず後任は来ないのでもあるし、これ以上この項目を書くのはやめにしよう


学校の乳牛たち

写真 学校の乳牛飼育施設。
運動場に出ている牛たち。