▼その8「まんが道」 |
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現実の出来事や日常生活の中でふと「こんな場面がマンガにあったな」と思う事はありませんか。それが「藤子な瞬間」です。ここでは私が体験した「藤子な瞬間」を紹介していこうと思います。第8回はA先生のライフワークとも言える「まんが道」です。
前回の「藤子な瞬間」の原稿を書き上げた後の話です。3月末に原稿を出した後、月刊藤子MMは休刊となり、月刊で連載していた記事は週刊に移行することになりました。この移行のどさくさに紛れて、「藤子な瞬間」は1か月お休みしてしまったのです。4月は、それまで担当してきた「SF短編PERFECT版」のレビューも終わり、毎月締め切りと戦っていた月末に余裕ができたのでした。
ここで思い出したのが「まんが道」で、主人公の満賀と才野が東京で売れるようになり、初めて帰省したときのことです。2人は仕事を持って帰省したものの、故郷では全く仕事に手が着かなくなりました。並べるのもおこがましいですが、私の筆が以前に増してはかどらなくなったのと共通するところがあると思うのです。長距離走でもそうかもしれませんが、一定のペースを守っているときには多少きついと思うくらいでも続けられるものです。しかし一度休んでしまうと、再び元のペースに戻ろうと思ってもなかなかうまくいきません。 |
<『まんが道』あらすじ>終戦後間もない頃、富山県高岡市の小学校で2人のまんが好きな少年が出会った所から始まる、藤子不二雄の自伝的作品。掲載誌を変えながら描き続けられ、今も続編の「愛…しりそめし頃に…」が連載中(隔月刊ですが)。 |
<収録>
●愛蔵版「まんが道」全4巻(中央公論社) |
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