2005年04月03日 第60回 静かなドル高の陰のリスク 2005年04月03日 ◆----------------------------------------------------------- 1.市場の動向:(4月1日NY終値と前週末からの変化) ・ドル/円 107.57円(1.21円 ドル高円安) ・ユーロ/円 138.82円(1.00円 ユーロ高円安) ・ユーロ/ドル 1.2904ドル(0.0052ドル ユーロ安ドル高) 2.今週のポイント 3月31日は例年円相場に波乱の起こりやすい日です。昨年も東京市場終了後の欧米市場で一気に 103円台まで、3円も円高に動きました。しかし今年は東京時間から107円台で目立った動きもな く、結局NYの終値は107.13でした。ということは昨年12月12日のこのコラムでご紹介した値動 きのジンクスは、この1-3月には実現しなかったことになります。これは、9-11月の方向性が翌 12月と年明けの1-3月にも繰り返されるというものですが、下の表のとおり、昨年12月はかろう じて同じ方向となったものの、今年最初の3ヵ月は反対に4円以上の円安となりました。
特に3月中旬以降は104円前後からはほぼ一本調子で円安が進み、目立った調整局面も見られま 最近のドル高の特徴は、過熱感がないということのような気がします。それは一つにはまだ警 ドルが買われてきた局面で注目すべき変化は、原油価格の動きに対する金融市場の反応です。 つまり、原油高→金利上昇 という反応になりますが、実際にこうした動きが見られるのは主に 要するに今は米国の動向が「読みやすい」のです。読みやすいということはリスクがそれだけ 米国経済のこのわかりやすさを支えているのがグリーンスパン議長のFRBであることは間違い しかしドルと米国経済にとってグリーンスパン議長の重要性が高ければ高いほど、その存在が 一部には、市場に与えるインパクトを緩和するためにグリーンスパン議長を財務長官に横滑り 今年の第1四半期は円安で始まり、月足のジンクスは破れましたが、昨年の引けが102円台とい 「為替相場と付き合う方法」へ |
期間 | 1994 | 1995 | 1996 | 1997 | 1998 | 1999 | 2000 | 2001 | 2002 | 2003 | 2004 |
9-11月 | -1.08 | +4.58 | +4.95 | +6.90 | -16.37 | -7.57 | +3.71 | +4.69 | +4.08 | -7.29 | -6.10 |
12月 | +0.61 | +1.47 | +1.85 | +2.73 | -9.33 | +0.36 | +4.03 | +8.18 | -3.75 | -2.41 | ? |
翌1-3月 | -13.03 | +3.75 | +8.09 | +2.49 | +5.30 | +0.27 | +11.92 | +0.71 | -0.70 | -3.00 | ? |
さらに、それに続く3ヶ月間の動きも同様に、10回中7回が9月から11月の3ヶ月間と同じ方向 いつまでトレンドに乗り続けられるか もちろん、過去の値動きが未来を予測するわけでないことは、よくご承知だと思います。無責任 ここまでを見ると、もっとももらしくなってきました。これまで市場を支配していた経常赤字 |
第51回 比較対照「1ドル=100円目前」 2004年11月28日 ◆----------------------------------------------------------- 1.市場の動向:(11月26日NY終値と前週末からの変化) ・ドル/円 102.58円(0.51円 ドル安円高) ・ユーロ/円 136.33円(2.10円 ユーロ高円安) ・ユーロ/ドル 1.3292ドル(0.0271ドル ユーロ高ドル安) 2.今週のポイント ドル安がさらに進んでいます。 テーマは変わりません。米国の「双子の赤字」が以前にも増してクローズアップされてきました。 今回の局面が「円高」というより明らかに「ドル安」であることは、上記のレート比較に見られると 米国景気の優位性と市場の不透明感 今回は若干時間が足りないこともあり、コメントは最小限にして、今年前半にドル/円が100円を 1.ドル安の主要ポイント
2.ドル安への米国以外の姿勢
3.金利動向
4.株式市場等の動向
5.基軸通貨ドルの地位
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