起死回生04

2024年12月

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12/01/日
「起死回生」というタイトルのこのノートも4ページ目になった。タイトルを考える時に、絶筆となる作品を世に出したあとなので「余生」というタイトルにしようかとも思ったのだが、百歳まで生きたら余生が長すぎる。やはり数ヶ月ごとの区切りが必要なので、「起死回生を目指した試行錯誤の期間」という意味合いでこのタイトルを設定した。いまもその「試行錯誤」は続いているわけだが、その間にどんな試行錯誤をしたかをここにまとめておく。まず自分の過去の記憶を一つ一つ記録していく「備忘録」のようなものを書き始めた。これは作品ではない。ただこれからしだいに痴呆状態に近づいていくだろうから、こういうものがあった方がボケ防止になるだろうと思いついた。これは何か思いだした時に書くこともあり、ひまな時はそのファイルを開けて、思いついたことを書いていくということなので、よほどひまな時に書き進むことになる。何か作品を書きたいという気持もあって、デッドストックになっている唯一の作品の『人麻呂しのびうた』を再構成して、元明女帝をヒロインにしたものを構想していたのだが、昨年に歴史時代作家協会の事務局にデータを渡していたことを思い出した。ようやくEPUBが完成して画像をPDFにしてプリントしたものが郵便で送られてきた。読み返してみると作品の完成度が高いので、これを再構成する必要はなく、電子書籍として出すだけでいいと判断した。それで女帝シリーズは中止。ただ「孝謙女帝」「道鏡」「桓武天皇」「空海」で書いた時代をまとめて再構成できないかと思って、それらの作品を読んでみたが、これも難しそうだと断念した。あとは半分くらいまで書いて中断している「卑弥呼戦記」という作品を何とかしたいと思って、最初から書き直そうとしたのだが、そもそもこの作品は「新アスカ伝説」というシリーズの第4弾として書き始めたもので、それまでの三作品で何を書いたかすっかり忘れてしまっていることに気づいた。それで第1弾の「角王」を読み返してみたら、実におもしろい作品だと判明した。ただ20年以上前の作品なので、いまの自分からすると文章に難がある。構想そのものは秀逸なので、これを書き直してはどうかと考えた。タイトルも『崇神天皇』とした方がいいだろう。ということで、ここ数日、その準備をしつつ、次の『活目王』も読み返している。これもおもしろい。ただストーリーを急ぎすぎて「ため」がない。要所に風景描写などを入れればいいだろう。ということで、今年いっぱい、この作業をやってみて、行けそうだと思ったら「崇神天皇」というタイトルのノートを来年から始めたいと思う。本日の散歩は岩本町。最寄りの都営新宿線小川町の次の駅。もちろん歩いて行く。岩本町と日比谷線秋葉原の駅は、地上の出入口の距離だけだと1〜2分だと思われるのだが、とくに乗換駅ということにはなっていない。乗換駅に指定されている淡路町から新御茶ノ水までは地下道で行くと10分ほどかかるのだが。秋葉原はヨドバシカメラでプリンターのインクを買ったりするので時々出向くのだが、岩本町にはめったに行かない。年に2度ほど路上に出店が出ていることがある。今日もそのために出かけていった。靴下1足100円とか、そんな感じなのだが、靴下は小川町のスポーツショップで時々安売りをやっているので、買わない。路面店というのは、フーテンの寅さんみたいな人がやっているので、時に粗悪品がある。しかしいま使っているパソコン用の色のついた老眼鏡は岩本町の出店で買った。混雑していたが、同じ店が出ていたので、予備に買った。実は予備に1つもっているのだが、予備の予備だ。あとは何も買わなかった。帰ってラグビーの早明戦の結果を確認。辛勝していた。今年の早稲田はスタンドオフとウイングに1年生が入って急に強くなった。帝京にはすでに勝っているので、対抗戦の全勝優勝が確定した。録画をセットしてあるので夜中に見る。ただしいま禁酒期間に入っているので祝杯をあげるわけにはいかない。

12/02/月
現地木曜日のサンクスギヴィングデーに3試合、通常は試合のない金曜日もブラックフライデーとかでナイトゲームが組まれてすでに4試合が消化されている。ということで本日の結果はとくに驚くこともないのだが、注目の強豪対決はイーグルスがレイブンズに勝った。今シーズンのイーグルスはバークレーというすごいランニングバックの加入で安定した試合運びをしている。レイブンズにもヘンリーが入ったのだが、ヘンリーは馬力で前進するだけのワンマンランナーであるのに対し、バークレーはチームプレーになじんで活躍する。その差が出たのだろう。本日の散歩は北の丸公園。往復は無理なので往路は都営新宿線で九段下まで乗った。赤い紅葉はごくわずかだが、桜の葉がいい色合いになっていた。公文書館で無料の展示をやっているという看板を見て入ってみた。龍に関する古文書が並んでいて、絵が入っているのでおもしろかった。龍というのは誰が考えたのだろう。蛇に鹿の角をつけて空を飛ばした。まあ、竜巻とか火炎とか、そんなものからヒントを得たのだろう。仏教にも天龍八部衆というのがあって、『デーヴァ』でも言及している。恐竜という言葉は日本人が考えたものらしく、西洋のダイナソーとか、ザウルスというのは、大きなトカゲという意味らしい。妻がブラックフライデーのバーゲンセールで注目してくれたiPadが届いた。いまぼくが使っているのは妻が昔から使っていたものを譲り受けたもので、見られないサイトが出てきた。パソコンはもっと古くて、いまはネットの閲覧はiPadを使っている。高速のゲームをするわけではないので、型落ちの安いものでいいと言っておいた。さて、設定が一苦労だ。

12/03/火
近所の医院で千代田区の無料健康診断を受ける。この3日間、寝酒を控えた。それだけで体重も少し減った。それほどきつい仕事をしているわけではないので、寝酒を飲むこともないのだが、考えごとをするにはいい時間だ。昨日、iPadの初期設定をすませた。旧い機種を横に置いておくと、初期設定をしてから他の情報も移行するらしいが、不必要なものもあるので初期設定だけした。これでネットにはつながって、毎日見ているサイトをお気に入りに入れ、必要なアプリも入れた。メールの設定がまだ残っていた。サーバーにつなぐパスワードが、旧い日記帳に書いてあるはずなのだが、どれがそれなのかわからない。結局、パスワードを忘れた、というボタンを押すと、やたらと本人確認の通知が来て、それに対応しているうちに設定が完了した。ぼくは仕事のメールはパソコンで受けて、ZOOMのご案内をiPadに転送している。資料をパソコンで表示して、iPadをZOOMにつなぐのだが、外出中に会議に参加することもあるし、一日に2度会議があると電池が減るので、iPhoneにもZOOMのアプリを入れている。ところがサーバー接続のパスワードを変えると、iPhoneと旧いiPadがつながらなくなった。それぞれ設定を消去して新たなパスワードを入れて完了。けっこう時間がかかった。

12/04/水
妻の胃の検診が終わった。何事もなし。まだ世田谷の三宿に住んでいたころに近所の医者でピロリ菌の検査をしたら妻がピロリ菌ありの診断で薬で除去したが、それ以後もポリープができやすい体質になってしまったようだ。ぼくはまったく無事で、大学の教員をしていたころは人間ドックが義務づけられていたので、毎年、胃カメラで検査していたが、きれいな胃だと言われていた。最近は千代田区の無料検診しか受けていないけれども、体の不調はまったくない。で、妻が元気になったので、小石川後楽園に出かけた。紅葉は見頃になっていた。ぐるっと一周して、ラクーアの成城石井で買い物をしようと思い、ドーム脇の階段を昇ったら、すごい混雑だった。女の子ばっかり。男性グループの公演があるようだが、女子トイレに長蛇の列ができていた。われわれは何とか食品売場にたどりついて夕食の食べ物を買って、文京区の地域バスで帰った。この100円のバスは一方通行なので、上野マツサカヤへの往路と、後楽園からの復路しか利用できない。

12/05/木
さて明日はサースデーナイトの試合がある。パッカーズ対ライオンズという、N北の地区優勝に関わる好ゲームだ。Aカンファの方は、プレーオフ出場チームがほぼ決まってしまった。シード順にチーフス、ビルズ、スティーラーズ、テキサンズ、チャージャーズ、それにレイブンズとブロンコスが8勝5敗で並んでいる。レイブンズはシード1位も狙える戦力があったのだが、ディフェンスに難があって競り合いで惜敗が続いているが、今後も大負けすることはない。ブロンコスは新人QBボー・ニックスが活躍していて調子を上げている。これに続くドルフィンズは5勝7敗、ベンガルズは4勝8敗で、ワイルドカード3位には届きそうにない。Nカンファもワイルドカード3位のコマンダーズが8勝5敗で、それに続く4チームが6勝6敗。コマンダーズの同地区にはジャイアンツとカウボーイズという、先発QBがすでにリタイアしているチームがあるので、同地区内の対戦で負け越すことはない。もはや安全圏だろう。ただし、南地区と西地区は、地区優勝争いが混戦になっている。南はファルコンズとバッカニアーズが6勝6敗で並んでいる。この地区は例年、負け越しでも地区優勝というのが恒例となっている。どちらが生き残るのか、最終戦までもつれるだろう。西地区は4チームが競り合っていた時期もあったのだが、QBパーディーが負傷した49ナーズが失速した。7勝5敗のシーホークスが一歩抜けだした。カーディナルスとラムズが6勝6敗で追う。さて月曜に判明する現地日曜の試合では、ファルコンズが好調のバイキングス、バッカニアーズが低調のレイダーズなので、ここでバッカニアーズが脱け出すのではないか。シーホークス対カーディナルスの直接対決でシーホークスが勝つと、追いかけるラムズが強敵ビルズが相手なので、シーホークスが2差をつけて安全圏に到達する。チーフスは同地区2位のチャージャーズが相手で、すでにプレーオフ出場が確定しているとはいえ、シード1位を確保するためには負けられない一戦だ。本日は文藝家協会でリアルな常務理事会。林真理子さんが理事長になってから、常務理事にも女性が何人も入るようになって議論が活発になってきた。ありがたいことだ。

12/06/金
旺文社コンクールの選考会。さまざまな分野があり、その分野の長老のような方々が来られて、白熱の議論になる。ぼくよりも年上の方が多いので、勉強になる。会場が神保町の出版クラブなので、いつもの散歩のコースだ。

12/07/土
住んでいる集合住宅の避難訓練。今年は当番にあたっていて、10時に警報が出ると、非情時の備品の置き場に行って、伝達票をもっと各部屋のドアの横に掲示してある「OK」または「要支援」のカードを確認して、コンシェルジュの横に設置された本部に届ける、という役目を果たした。引っ越した当初は実際に階段で下まで降りる訓練もあったのだが、いまのぼくは降りの階段を降りることは不可能だ。10年前は元気だったなと思う。午後5時のTBS「レゴマスターズ」。孫が出るかと思い期待して見たのだが、準決勝の別の試合だった。来週は孫たちが出場するので楽しみにしている。

12/08/日
日曜日。何事もなし。

12/09/月
今日はチーフス対チャージャーズの試合が中継される。辛勝が続くもののキッカーに助けられて何とか逆転にこぎつけているチーフスに対し、チャージャーズは絶好調。負けても地区優勝に影響はないのだが、シード1位が危うくなる。怖いので中継は見ずに仕事をしていた。ネットで結果を見ると、またもキックで残りゼロ秒の逆転勝ち。それよりもビルズがラムズに負けたので2ゲーム差になった。少し気持が楽になった。このあたりまで来ると、プレーオフに向けて調子を上げているチームと、今期は絶望のチームとの、モチベーションの差が出てくる。Aカンファはチーフス12勝、ビルズとスティーラーズが10勝、次の4チームが8勝5敗で並んでいる。これできっちり7枠が埋まった。8位のドルフィンズは勝ったものの6勝7敗とまだ負け越しで、残り4ゲームで8勝のチームに追いつくのは難しい。Nカンファはライオンズ12勝、イーグルスとバイキングスが11勝、パッカーズはライオンズに惜敗で9勝のまま、コマンダーズとシーホークスが8勝5敗でシード圏を維持している。ここまでの6チームはほぼ安全圏。ただラムズがビルズに勝って7勝6敗なので、シーホークスはまだ安泰とはいえない。カーディナルスと49ナーズは圏外。南地区は負け越しでも地区優勝すればプレーオフに出られる。バッカニアーズが勝って7勝6敗。先週まで首位だったファルコンズが負けて6勝7敗。それでも直接対決でファルコンズが勝っているので、勝ち星で並べばファルコンズが追い越すことができる。残り4試合あるのでどうなるかはまったくわからない。

12/10/火
本日は1試合。ベンガルズ対カウボーイズ。スーパーボウル出場もあるかという魅力的なチームなのに、いまは双方ともプレーオフ出場の望みを断たれている。どうしてこんなことになってしまったのか。残り4試合となって、最終順位が見えてきた。ここで8月のノートに書いた各地区の順位予想を再現して、自分の予想との違いを見てみよう。Aカンファ東、ジェッツ、ドルフィンズ、ビルズ、ペイトリオッツ……これは大外れ。ロジャースがブレイディーのように有終の美を飾ってジェッツを首位に導くと期待をこめて予想したのだが、ペイトリオッツとビリ争いをしている。ドルフィンズもタゴヴァイロアの脳震盪で低迷、ビルズはレシーバー陣がいなくなってジョシュ・アレンがパスの困ると予想したのだが、無名のレシーバー陣にパスを通しまくっている。これもアレン自身が走るので相手ディフェンスがラン守備を重視するので、パスが楽に通るということで、やっぱりアレンはすごかった。北、レイブンズ、ベンガルズ、スティーラーズ、ブラウンズ。予想外だったのはスティーラーズが首位をたもっていること。ラッセル・ウィルソンの復活とディフェンスのがんばり。ランニングバックのヘンリー加入でダントツになるはずのレイブンズが意外に不振、バローを擁するベンガルズはもっと不振。当たったのはブラウンズのビリだけ。 南、テキサンズ、コルツ、ジャガーズ、タイタンズ、これは予想どおり。西、チーフス、チャージャーズ、ブロンコス、レイダーズ。これも予想どおり。ただチーフスは勝ちすぎだし、チャージャーズとブロンコスがプレーオフ圏内に残っているのは予想外。Nカンファ東、イーグルス、コマンダーズ、カウボーイズ、ジャイアンツ。これは予想がピタリと当たっている。コマンダーズの新人QBに期待をこめて2位を予想したのがズバリと当たった。北、ライオンズ、ベアーズ、パッカーズ、バイキングス……。ライオンズの首位は当然だが、新人QBを怪我で失ったバイキングスが控えQBのダーノルドの奇蹟のカムバックで1差の2位につけているのはまったくの想定外。逆に新人QBに期待をかけたベアーズは出だしはよかったものの中盤で失速した。南、バッカニアーズ、ファルコンズ、パンサーズ、セインツ。これもほぼ予想どおり。西、49ナーズ、ラムズ、シーホークス、カーディナルス。ここはいまだに混戦ではあるが、シーホークスが一歩抜けだした。49ナーズは主力が全員負傷するという事態でどうしようもない。ラムズは途中でレシーバーがいなくなったのだが、カップもナクアも復帰したので、まだチャンスはある。こう見てくると、Aカンファはチーフスとビルズの争い。Nカンファはイーグルスとライオンズの争いという、当然の決着となりそうだ。Aカンファはレシーバーがいなくてもジョシュ・アレン一人で頑張れるビルズだが、プレーオフになればマホームズも走りだすので、結局はチーフスではないか。Nカンファはライオンズが絶好調だが、イーグルスもランニングバックのバークレーが乗ってきたので、怪我さえなければライオンズといい勝負になる。スーパーボウルが楽しみだ。

12/11/水
冬晴れの日が続いている。ぼくが住んでいる集合住宅からは、向かいのビルの屋上の上に、小さな富士山が姿を見せている。窓のそばに立つと、とりあえず富士山を見る。しかし、富士山って何だろうと、改めて考える。ただの山だ。大岳山とか、御嶽山とか、多摩の山々も見えているのだが、富士山だけは孤立しているところがいいのだろう。東京に出てきて最初に住んだのは、井の頭線で渋谷から一つ目の神泉というところで、もちろん富士山は見えない。まだ大学生のころに結婚を機に引っ越しをした。吉祥寺の集合住宅で、6階だったが、他に高い建物がないので富士山がよく見えた。八王子に引っ越すと自宅からは見えなかったが、表の通りを少し先まで歩くと富士山が見えた。世田谷区の三宿に引っ越してからは長く富士山を見ることはなかった。いま住んでいる集合住宅に引っ越して、まず見たのが富士山の方向だった。富士山が見えた。ここに引っ越してよかったと思った。それだけのことだが、今日も富士山が見えている。

12/12/木
今日は1日に2件会議がある。そういう日もあるのだ。まずは午後1時から神保町の出版クラブにあるインフラセンターでABSCの会議。これは電子書籍の読み上げを目指す団体で、2019年にバリアフリー法が制定されたから5年経つのに音の出る電子書籍がまったく普及していない、もはや土俵際という感じの状況で、WGを作って進展を図るということのようだが、まあ、とりあえず何かやっていますというエクスキューズのように感じられた。日本語の読み上げが英語に比べて難しいのは承知している。ただ英語だって、他のヨーロッパの言語よりも発音は難しい。古代英語とフランス語の複合言語だからだ。それでもキンドルのなかには英語の辞書が入っていて、文法解析もできるようになっている。コンピュータにできないことはないのだ。出版クラブは先日の旺文社の選考会の会場でもあったし、歴時協会の授賞式も出版クラブだった。歩いていけるところは楽でいい。自宅に戻ってSARTRASの分配委員会。激しい議論の応酬があったが、簡単なことを回りくどく言っているような感じて、こちらは議論に参加しなかった。とにかく分配してしまえばいいのだ。さて、明日はまたサースデーナイトの中継がある。残り4試合となって、プレーオフ出場チームがほぼ決まってしまったようでもあるが、Nカンファの南と西はまだ地区優勝が決まらない。南はバッカニアーズとファルコンズの一騎打ち。西はまだ4チームに可能性がある。月曜日に組まれている試合は、熱戦が期待される。ビルズ対ライオンズはそのままスーパーボウルの対戦だといってもいいくらいだ。バッカニアーズとチャージャーズも熱戦になりそうだ。スティーラーズとイーグルスもスーパー出場の可能性のあるチーム同士。パッカーズとシーホークスもおもしろい。とくにシーホークスは地区優勝の先頭を走っているだけにここで負けたくはないだろうが、パッカーズの方が明らかに強い。そうなるといまや西地区のビリとなった49ナーズが相手のラムズは、確実に勝っておきたいところ。勝ち星が並べば残り3試合のデッドヒートがさらに白熱する。カーディナルスも相手が全体ビリ候補のペイトリオッツなので確実に勝っておきたいところだ。チーフスはブラウンズが相手。死に馬に蹴られないようにしなければならない。相手のQBウィンストンは、タッチダウンの数よりはるかにインターセプトが多い暴走QBだが、たまにインターセプトがない日もあるので要注意だ。コルツとブロンコスは去年の新人QBと今年の新人QBの対決で、どちらも負けられないところだろう。ただコルツはプレーオフの可能性が消えつつあるのでモチベーションが持続しているかどうか。 12/13/金
SARTRAS役員会議。何ごともなし。49ナーズ対ラムズ。タッチダウンのないキックの蹴り合いで何とかラムズが勝つ。49ナーズはディフェンスが復活しているものの、攻撃がまったく機能していない。ラムズも弱い相手には大量点がとれるが、49ナーズのような強いディフェンスにはなすすべがない。それでも貴重な一勝だ。残り3試合、ジェッツ、カーディナルス、シーホークス。どれも勝てる相手だ。現在首位のシーホークスは今週はパッカーズ。これで負けると勝ち星が並ぶものの直接対決でシーホークスが勝っているので、首位から陥落する。さらに次週の好調バイキングスに負けると、星1つリードされる。最終戦のシーホークスとの直接対決で勝つと、勝ち星が並び、直接対決も五分ということで、難しい状況になるのだが、その前のベアーズ戦などで負けてしまうと、もはや絶望ということになる。いずれにしても、ラムズがかなり有利になったのではないか。さて、明日は孫が出演するレゴマスターズの放送がある。これはとても緊張して見ることになるだろう。

12/14/土
武蔵野大学の高校生を対象と作品コンクールの表彰式。ぼくが専任になった年から始めた企画で、もう十数年続いている。当初は小説部門だけだったが、いまは俳句、短歌、現代詩、評論の部門も設けてある。ポスターを主要な高校に送付して、当大学が文芸部門に力を入れていることを宣伝するのが目的で、できればAO入試にも活用して、才能のある高校生に進学してもらいたいという狙いだったが、狙いどおりに、最優秀賞から佳作まで、毎年4名を入選とするうち、2名ほどが武蔵野大学に進学してくれた。今年は最優秀作1点だけで、力量に差があるため佳作などは選ばなかったのだが、その1名がAO入試で進学してくれたとのこと。ありがたいことだ。ぼくと一緒に退任した児童文学の宮川健郎さんとともにいまも選考委員を務めているのだが、いま現在、大学で教えておられる町田康さん、楊逸さんという2人の芥川賞作家も選考に加わっている。昔は受賞者を大学に招いていたのだが、コロナ以後はNETでのZOOMによるミーティングとなった。表彰式のあと、ジャンル別に懇親会があり、受賞者の創作のモチベーションを訊いたり、先生方からアドバイスをしてもらったり、和やかに進行して、最後は先生方との雑談になったのだが、日大文芸賞の選考でご一緒している楊逸さんに、武蔵野大学の印象を訊くと、武蔵野の学生はいい子が多い、との答えだった。ぼくも早稲田の学生と比べて、武蔵野の学生はいい意味でいい子が多いと感じていた。逆に言うと、トガッたところがないということなのだが、学生というのはそれでいいと思っている。誰もが大学に行く時代なのだから、学生が一種の特権意識をもっていた昔とは違うのだ。成績が良すぎるとイヤなやつになりがちだが、武蔵野大学は偏差値50より少し上くらいの学生が多く、イヤなやつではないし、落ちこぼれてもいない、まじめに出席する学生が多いということで、授業をしていても楽しかった。さて土曜日はレゴマスターズだ。準決勝。わが孫の三田ブラザーズは、既存のアイテムを組み替えて新しい作品を作るというやや苦手な出題にもかかわらず、何やらセンスのいいものを作って、見事、決勝に進出した。こういうものはアイデアが勝負なのだが、鳥居を置いて、その前に九尾のキツネを作るというアイデアがおもしろく、白、青、紫だけで幻想的なトーンの造形をした美的センスがすごいと思った。決勝でもがんばるだろう。

12/15/日
「Newton」という科学雑誌を今月の初めに購入した。「SFは実現可能か」という特集があって、興味をもったのだが、読んでみると結局、SFは絵空事で、ほぼ実現不可能、という結論だった。ややがっかりしたのだが、第2特集というのがあって、「感動する科学」というテーマ。そこに高校の教科書にも出ているメンデレーエフの周期表が掲載されていたのが目をひいた。ただの周期表ではなく、元素ごとに、元素成立の原因について、そのパーセンテージが色分けされているのだ。緑色が「ビッグバン直後に生成されたもの」、黄色が「中小恒星の核融合によるもの」、オレンジが「大質量恒星の核融合と超新星爆発によるもの」、青色が「白色矮星の爆発」、紫色が「中性子星の爆発」。他に赤紫が「宇宙線によるもの」というのがあるが、これはリチウム、ベリリウム、ホウ素だけだ。核融合は水素同士の融合で重水素ができ、ヘリウムができ、そこからいきなり炭素に飛ぶ。前述の宇宙線の吸収によってしかできない元素は不安定なので、ヘリウム3つが融合した炭素が大量にできることになる。それに重水素が加わると窒素になる。そこまでは黄色なのだが、次の酸素からはオレンジ色になる。チタンから鉄を経て亜鉛までは青色、白金や金に到っては紫色になっている。重金属が現在の太陽のような中くらいの恒星の核融合では生成できないことは知識としては知っていたが、こんなふうに色分けした周期表を見せられると、改めて不思議な気がする。宇宙の草創が138億年前で、太陽や惑星の誕生が15億年前だから、惑星誕生の前に、90億年ほどの長い期間がある。人間の血液のなかには鉄があって、だから赤いのだし、鉄の作用によって酸素の吸収の運搬ができる。その鉄は、現在の太陽のような中程度の恒星では生成できない。さらに地球の内部には、かなりの量の金やウランがある。これらは「超新星爆発」や「中性子星の合体」といった、特殊な現象によってしか生成できない。ということは、それらは「特殊な現象」ではなくて、よくある現象なのだろう。その90億年の間に、巨大な恒星が核融合を続け、最後に超新星爆発して、その芯にあたる白色矮星もやがて爆発し、さらに芯にあたる中性子星が合体して、巨大な質量が圧縮した結果、金やウランが生成される。そういうすごいドラマがごくふつうにあって、金属や重金属のチリが大量に出来、それが重力によって凝集して地球ができた……と考えるしかない。いまわれわれが見ている太陽は、穏やかな中くらいの恒星だが、それよりも以前には、巨大質量の恒星、超新星爆発、白色矮星爆発、中性子星の合体と凝縮という、とんでもないドラマがくりかえされていたのだと考えると、いまここに地球というものがあって、人間がいて、自分がいるということが、いかにも不思議な過程を経ていまここに存在しているのだということがわかる。この色分けされた周期表を、ほぼ毎日、おりにふれて眺めている。『デーヴァ』のなかでマハーラージャという偉大な覇王が、「人は塵から生まれ、死ねば塵にかえっていく」というようなことを言うのだが、もっとすごいことが起こったことを、現代の科学は認識している。うーん、これは何か、すごいことだなと思う。SFの不可能性などの記事よりも、こちらの方に衝撃を受けた。この雑誌に出会えてよかったと思っている。

12/16/月
月曜日は現地日曜日の結果を確認する。チーフスはブラウンズに圧勝していたが、マホームズが負傷。オフェンスライン、とくに左端のタックルが弱くて、シーズン始めからサックされる回数が多く、パスが決まらない状態が続いてきた。控えに大物のウェンツがいるので、シーズン終了まで乗り切って、プレーオフで復活する、といったことを期待したい。他の試合では、ビルズがライオンズに勝った。先週はラムズに負けたビルズだが、やはり強い時は強い。イーグルスはスティーラーズに勝った。結論として、いま現在最強なのは、Aカンファがラムズ、Nカンファがイーグルスということになる。本日はオーファン委員会。これはぼくが司会をすることになっているので1時間しゃべり続けた。ところで昨夜、録画しておいた大学生のFootballを見たが、いつも思うことだが、高校野球を見るような感じで、一生懸命やっているところがなかなかよかったが、残念ながらNFLに出られるような人材はいなかった。野球はもちろんのこと、バスケットボールでもアメリカのプロで活躍する選手がいるのに、Footballはそういうわけにいかない。サッカーはむしろ日本人がヨーロッパでも大活躍しているし、ラグビーも互角に闘えるのに、どうしてアメリカンはダメなのか。ところで久し振りに甲子園ボウルを見たのだが、内野に芝生が敷き詰められていたのは、麗しい眺めだった。昔はツチがむきだしになっているところがあって違和感を覚えたのだが、改善されたようだ。

12/17/火
マンデーナイトの結果を入れて、残り3試合。例年なら接戦が期待されるところだが、今年はプレーオフ進出チームがほぼ決まった感じがする。Aカンファはチーフスが13勝1敗で1位。ラムズが11勝3敗で2位。2ゲーム差があるようだが、直接対決でラムズが勝っているので実質は1.5ゲーム差と考えられる。マホームズがハイアンクルプレインと診断された。ベテランのウェンツを投入して、負けたら残り2試合はマホームズで行く、というくらいだろう。2年前にもマホームズは足を傷めてスーパーボウルまで尾を曳いていた。少し休息した方がいい。3位のスティーラーズは10勝4敗、4位テキサンズ9勝5敗。四地区にばらけているので地区優勝はほぼ決定。ワイルドカードの3枠は、レイブンズとブロンコスが9勝5敗。チャージャーズが8勝6敗。これでほぼ決定。次のベンガルズとコルツとのゲーム差が2あるので3試合でこれをひっくり返すのは難しい。Nカンファはライオンズとイーグルスとバイキングスが12勝2敗で並んだ。これはどこがシード1位になるかは最後までわからない。4位はパッカーズの10勝4敗、コマンダーズの9勝5敗、ここまでがシード7位。5チームしかないのは、南と西の地区優勝のレベルが低いからで、南はバッカニアーズ8勝6敗、ファルコンズ7勝7敗。ただ直接対決でファルコンズが勝っているので実質0.5差。西はバッカニアーズとシーホークスが8勝6敗で並んでいる。地区優勝は最終戦まで決まらないだろう。ただワイルドカードはシード7位のコマンダーズと、シーホークスおよびラムズとの差が1ゲーム。コマンダーズは残り3試合を全勝したいが、来週は強敵イーグルス。ただシーホークスも来週は強敵バイキングス。シード1位を狙っているチームなので両者が負けたとすると、コマンダーズが残り2試合を確実に勝てば、プレーオフに出場できる。コマンダーズのダニエルズ、ブロンコスのボー・ニックスと、新人QBが2人プレーオフ出場という快挙となる。

12/18/水
本日はSARTRASの懇親会。夏の懇親会は理事会のあとで開かれるのだが、本日は忘年会なので理事会の前日に開かれる。ということで夜、直接に会場に赴く。昨日は新宿のマッサージに出向いたのだが、体が固くなっているとのことで、ふだんより強めに揉んでくれた。そういう時は翌日に、痛みが出ることがある。少しよれよれした感じで会場にたどりついた。乾杯の挨拶を任されたので、土曜日のレゴマスターズを見るようにと余計なことを言ったのだが、会場にいた人のなかに、予選から見てくれていて、孫をほめてくれた。孫バカのおじいちゃんである。

12/19/木
SARTRASの理事会と3年レビューWG。一回だけ発言。あとは自分の仕事をしながら耳で議論のなりゆきを聞いていた。夜に次男が来るはず。

12/20/金
昨日の夜中に次男到着。通勤に使っている車が壊れて廃車となり、新車を注文したのだがすぐには届かないというので、われわれの車を貸してやった。東京に仕事で出張した時に車で四日市に帰って通勤に使っていた。新車が届くということで、また出張の仕事を作って夜中に東京に到着。本日はその仕事に出かけていった。ふだんは老夫婦2人の静かな生活をしているので、息子がいると少し緊張する。ブロンコス対チャージャーズ戦の最後のところを一緒に見たりして、幸福なひとときであった。こちらは夜、早稲田の一年生の時のクラスの忘年会。年に一度の会だが、ここまで長く続いている。早稲田の文学部なので編集者になった人もいるし、広告業界の人、弁護士や会計士になった人もいる。さまざまな話が聞けて楽しかった。もちろん明日のレゴマスターズを必ず見るようにと言い置いて別れた。

12/21/土
次男は筑波山に登るとのことで朝から出かけていった。夕方には戻ってきて、いっしょに「レゴマスターズ」を見た。決勝戦。孫たちはものすごい作品を作って優勝した。コビトが巨大なクリスマスケーキを作っているのだが、そのそばから食べていくコビトもいて、ところどころ剥げていたりする。ケーキそのものが巨大な遊園地になっていて、頂上には実際に回転している観覧車、真ん中に実際に上下に不規則に動くメリーゴーラウンド、さらに周囲に一回転するジェットコースターが設定されていて、これも電動で動いている。その一回転する動きがすごかった。ギミックを三種も採り入れ、巨大な構造物を作り、そこに物語性まで加味したアイデアと美的センスに驚嘆した。明日は浜松の仕事場に向かうので、床屋に行き、荷物を整理。『崇神天皇』は旧作を書き換えているだけなので資料はその旧作の3冊だけでいい。あとは当用日記とスケジュール表。iPad。これさえもっていけば支障なく仕事が続けられる。

12/22/日
次男の運転で朝10時に御茶ノ水を出発。日曜日なので行楽の車で渋滞しているのではと思ったのだが、どういうわけか道路は空いていた。次男の運転はやや乱暴だが、通勤で車を運転しているし、四日市から家族のいる名古屋に車で行くことにも慣れていて、安定感がある。新東名ではきっちり120キロで走っていた。ということで、2時間半で浜松サービスエリアに到着した。仕事場に荷物を運ぶのも手伝ってくれた。夕方、次男を東海道線の鷲津駅まで送り、駅の近くのスーパーで食料を調達して仕事場に戻った。いつも浜松に行く時は沼津で一泊していたのだが、次男が運転してくれたので、三時間で到着することができた。築40年以上の木造家屋は冷えきっていて極寒ではあるが、これで年末年始までのんびり過ごすことができる。

12/23/月
浜松の朝。御茶ノ水ではベッドに寝ているのだが、ここでは和室に布団をしいている。布団の上に立ち上がる動作が、後期高齢者にはかなりつらい。寒さには少し慣れた。灯油を確認するとまだ二日ほどは大丈夫なので今日はどこへも出かけない。風が強そうなので、湖岸への散歩も出ない。月曜日なのでFootballの結果を確認。Aカンファはプレーオフ出場チームはほぼ確定している。シード1位はチーフスがビルズに2差をつけているが、直接対決で負けているので安心はできない。両チームが勝利して残り2試合。チーフスはあと1つ勝てば首位が確定する。対戦相手はスティーラーズとブロンコス。ウェンツでも1勝はできそうなのでマホームズを休ませたいと思うのだが、本人が承認しないだろう。ワイルドカード圏外のベンガルズとコルツはともに勝って7勝になったが、8勝だったチャージャーズがブロンコスに勝ってともに9勝に到達。残り2試合で2ゲーム差。チャージャーズはペイトリオッツとレイダーズなので1勝は確実。たぶん2勝する。ブロンコスは次週ベンガルズと直接対決。最終戦はチーフスなので、これに勝たないとベンガルズに逆転される可能性がある。ベンガルズは最終戦はプレーオフ出場が決まっているスティーラーズなので、ブロンコスに勝てば逆転の可能性が大きい。Nカンファはコマンダーズが強敵イーグルスに勝って10勝に到達。これがワイルドカードの3番手だから、ほぼ確定。だが南と西の地区優勝争いはまだ続いている。南はバッカニアーズがカウボーイズに惜敗。新人QBに交替したファルコンズが勝ったので、勝ち星が並んだが、直接対決に負けているので逆転された。バッカニアーズの残りはパンサーズとセインツ。確実に2勝できる。ファルコンズはコマンダーズとパンサーズ。パンサーズには勝てるだろうが、コマンダーズは強敵。西地区はラムズが9勝、シーホークスは8勝のままで1ゲーム差がついた。最終戦で直接対決があるが、すでにシーホークスは1敗しているので、最終戦に勝っても1勝1敗となり、同地区内の対戦成績が問われる。ぼくの計算だと何もかもがイーブンになりそうな気配があるのだが、ラムズがシーホークスに勝って地区優勝を決めてほしい。何もかもがイーブンだと、規定ではコイントスということになっているので、そんな決着を見たい気もするのだが。

12/24/火
クリスマスイブではあるがNET会議1件。SARTRASの共通目的委員会の事前審議。委員長と事務局にぼくが加わって、来月の委員会に提出する案件に、可、継続審議、不可の事前判定を下していく。これはあくまでも参考の判定で、委員の皆さんの意見でくつがえることもある。まあ、目安をつけておけば時間短縮になるだろうということで、とくに議論をすることもなく、短時間で終了した。これで今年の公用はすべて終わった。SARTRASは会議が多く、そのほとんどすべてに出ているので、スケジュールがぎっしり埋まってしまうのだが、ようやく終わって、ほっとしている。すでに浜松にいるので、本日は^鼻湖の湖岸を散歩。こちらに来ていると、散歩にコースに信号が一つもないことが嬉しい。寒さにも徐々に慣れつつある。

12/25/水
クリスマスだが、老夫婦2人の生活ではただの日常だ。アメリカでは休日なのでFootballが2試合あるのだが、結果がわかるのは明日の朝だ。ネットフリックスでは中継をやるらしいが。昔、DOZNでほぼ全試合をやっていたころは、朝3時に起きて中継を見たこともあるのだが、DOZNは中継をしなくなったし、いまはもうそんな元気もない。三ヶ日の町へ行って、灯油を買う。灯油は重く、ぼくの仕事場は斜面の上にあるので運ぶのが大変だ。昔は2リットルのボトルを両手に提げて坂を登ったものだが、いまは段差を苦にしないキャリーに載せて引いていく。それでも急な階段があるので、一段ずつ持ち上げて少しずつ上昇していく。老人になるというのはそういうことだ。

12/26/木
仕事場を建ててくれた大工さん来訪。建物の管理も任せていて、今回も事前に草刈りを頼んでくれていて快適にすごせている。散歩に出て、昔、犬を泳がせた猪鼻湖の湖岸に出てみる。今日は満ち潮で、犬が好んだ砂利でできた湖岸が見えなくなっていた。^鼻湖は山に囲まれた高原の湖のような景観なのだが、狭い水路で浜名湖につながっていて、浜名湖もやや広い水路で海とつながっている。そのため満ち潮と引き潮がある。あんな狭い水路から潮が入ってくるのかと不思議な気がする。少し奥まった山のなかに、「象鳴き坂」という地名がある。江戸時代に長崎から江戸まで象が歩いて旅をしたのだが、あまりの急坂に象が鳴いたという言い伝えがある。浜名湖と海がつながったところは、船で渡らないといけないので、象は無理だということで、姫街道(新井の関を避ける裏街道)と呼ばれる山の手を移動したようだ。さてクリスマスの午後に開かれたチーフス対スティーラーズは、チーフスの圧勝だった。マホームズは足を傷めてからの二試合、いずれも点差のある楽勝の試合を続けている。途中加入したホプキンスに加えて、シーズン始めから移籍していたブラウンがようやく負傷から回復し、新人ワージーも慣れてきた感じで、レシーバー陣が充実したことで、ケルシーがフリーになることが多く、パスの選択肢が多様になった。スティーラーズはランディフェンスが強く、今日の試合もパチェコとハントは完全に封じていたのだが、パスのディフェンスは、多様なレシーバーを守りきれず、崩壊した感じだった。これで最終戦を待たずして、チーフスのシード1位が確定した。最終戦は控えのウェンツを先発させるだろう。マホームズは最終戦の休みとプレーオフ初戦の不戦勝で、2試合休むことができる。ハイアンクルプレインはとにかく休むことが大事なので、ここでシード1位が確定したのはありがたいことだ。これで運が向いてきたのはブロンコスだ。月曜日の試合でベンガルスに負けるとゲーム差が1になり、最終戦のチーフスに負けると、調子の落ちたスティーラーズが相手のベンガルズに並ばれ、直接対決で負けているのでプレーオフに出場できなくなるところだった。ただ控えQBとはいえ、ウェンツのイーグルスで長く先発をつとめたQBだから、チーフスは強敵だ。やはり直接対決でベンガルズに勝つしかないのかもしれない。

12/27/金
志都呂イオンに行く。浜松で最大のショッピングモール。仕事場に来るとたいてい1回くらいは行くのだが、今年は短い滞在が多かったせいか、しばらく行ってなかった。久し振りに行ってみると、レストランのようすがすっかり変わっていた。3階のフードコートはそのままなのだが、2階と1階にあった専門店のレストランがほとんど撤去されていた。とくに2階はネコカフェ、ブタカフェ、ペットショップ、ペット用品店と、ペット関係に埋め尽くされていた。ネコカフェには珍しい種類のネコがいるようだった。ブタカフェは、壁にもたれて足をなげだした客の膝の上に、ずらりとミニブタが乗せられていた。その客たちの幸福そうな表情が印象的だった。ミニブタというのは、湯タンポのようなものなのか。本屋で雑誌を2冊買った。「応仁の乱」という歴史雑誌と、「虚数とは何か」という科学雑誌。ぼくは歴史小説を書いているけれども、古代から鎌倉時代、および戦国末期は書いたものの、応仁の乱の時代が欠落している。歴史時代作家協会賞の選考をしているので、室町中期の作品も読んだことはあるのだが、時代背景がよくわかっていなかった。しかし『南総里見八犬伝』は室町中期が舞台だ。大河ドラマでも採り上げられることの少ない時代は、小説のタネの宝庫だと思う。「虚数」については、高校で複素数平面というものを習って、当初は何でこんなややこしいことを学ぶのかと思ったのだが、ガウスの伝記を読んで感動した。横軸に実数、縦軸に虚数をとったガウスが考案した座標を用いると、Xのn乗が1に等しいという数式のグラフが円になる。2乗だと+1と−1が円の上にある。これが4乗だと、+1、+i、−1、−iの4点が円グラフを4等分した座標に置かれている。するとその円を17等分した17の点は、Xの17乗−1=0の解となるのだが、この方程式は計算で解ける。このことによってガウスが、古代ギリシャ人が不可能と考えていた正17角形の作図に成功したことになる。ガウスの墓は17角形をしているらしい。以上のような話を知っているので、「虚数」というものには興味をもっている。ディラックが物理学の数式の解にiが含まれていることから、マイナスに帯電した電子とはまったく反対の物質の「陽電子」が存在すると予言した、という話も知っているので、虚数というのが、ただの空想的な概念ではなく、物理学的に実在するものだということも、感覚的には理解している。まあ、この雑誌を読んだところで、何もかもがスパッとわかるわけではないだろうが。マンデンブロ集合の美しい画像が出ていたので買ってしまった。

12/28/土
「団地の二人」というドラマを妻が見ていて、横で見ているうちに毎週見るようになった。二回目くらいから見ていたのだが、初回を見逃していたので、最初がどうだったか気になっていたのだが、本日から三日連続で全10回を再放送するというので、少し早く起きて見ることにした。本日ぶんの5回を仕事をしながら見てしまった。団地で生まれ育った幼なじみの55歳という設定の女の子2人の日常を描いたもので、淡々とした日常のひとこまがおもしろかった。あとは何ごともなし。こちらはすでに年末のんびりモードに入っているのだが、世の中も休みに入ったようで、メールも来なくなった。このまま年末年始になる。

12/29/日
本日は現地土曜だが、3試合が設定されている。通常のレギュラーシーズンでは、土曜日に大学の試合があり、多くの年ではスタジアムが大学リーグと共用になっているので、プロの試合は実施されない。しかし年末になると大学リーグが終了して、正月のいくつかのボウルだけになるので、土曜にもプロの試合が組まれている。プレーオフのトーナメントになると、必ず土曜にも試合がある。ということは日本時間だと日曜にも試合があるので楽しみが増えることになる。プレーオフになると日テレG+の実況があるのだが、本日は実況はないのでネットで結果を確認する。ブロンコス対ベンガルズ。ブロンコスは勝てばプレーオフ出場が決まるのだが、ベンガルズが勝てば、わずかながら可能性が残る。ブロンコスは新人QBボー・ニックス、ベンガルズはスーパーボウルに出場したこともあるバロー。新旧QBの対決。ネットで調べれば、延長戦に突入したところだった。で、結果はベンガルズの勝ち。これで最終戦までもつれることになる。両チームの差は1ゲームだが、直接対決でベンガルズが勝ったので実質0.5ゲーム差だ。ブロンコスは最終戦に勝てばいいのだが、相手はチーフス。ただシード1位を確定したチーフスはマホームズを休ませる。タイトエンドのケルシーや、ディフェンスラインのクリス・ジョーンズなどベテラン選手も休むだろう。しかし控えQBは実力のあるウェンツで、勝つのは容易ではない。ベンガルズの相手は調子を落としているスティーラーズだが、プレーオフ出場は決まっているのでラッセル・ウィルソンは休ませ、控えQBフィールズを出すだろうが、ベアーズで先発していたQBだから、これも勝つのは容易ではない。それでもバローなら勝てるだろう。今日の試合、ボー・ニックスは残り2分半で7点リードして、攻撃権をもっていた。10ヤード前進してファーストダウンを獲得すれば勝利が決まり、プレーオフ進出も確定していた。そのファーストダウンがとれなかったところに、ボー・ニックスの若さが出たようだ。逆にバローの延長残り2分、引分ならプレーオフ進出が絶望という状況で、タッチダウンパスを決めた。こういうところに、QBの資質があらわになる。Nカンファ西地区はラムズがカーディナルスに辛勝して、2位のシーホークスに1ゲーム差をつけている。最終戦の直接対決に勝てば地区優勝が決定する。負けた場合は、直接対決が1勝1敗になる。同地区での成績も同じなので、ややこしいことになる。細かい規定をチェックしないといけないのだが、今シーズンの両チームの対戦相手の今シーズンの成績を合計して、強いチームと対戦していたと判定されたチームが上位となる。そういうことで、全試合が終わらないと判定できないのだが、月曜日の試合が終わった段階で、ある程度の目星がついて、ラムズが負けてもいいということになると、最終戦の両チームのモチベーションが下がるので、最終戦で決着がつく状態になった方が楽しみが増える。

12/30/月
年の暮れとなったが、月曜日はFootballの結果を確認する日。17週が終わって、最終戦を残すだけとなった。残り1試合なので、すでに着地点を決めたチームがほとんどだ。Aカンファは、チーフスがシード1位をすでに決めている。2位はビルズ、3位はレイブンズ、南地区の地区優勝を決めているテキサンズが9勝7敗ながらシード4位。あとはワイルドカードだが、スティーラーズとチャージャーズが10勝で並んでいる。直接対決に勝っているスティーラーズが5位でプレーオフ初戦でテキサンズと対戦する。これはいい勝負になるだろう。チャージャーズは調子の出てきたレイブンズが相手なので苦しい。ヘッドコーチの兄弟対決がまた実現する。10年ほど前のスーパーボウルでは兄のレイブンズが弟の49ナーズに競り勝った。今シーズ1度対決してやはり兄の勝ち。残り1枠がまだ決まっていない。直接対決でベンガルズがブロンコスに勝ったため、8勝8敗ではあるが、最終戦に勝ち、ブロンコスが負けると、逆転でシード7位に入る。ブロンコスは最終戦に勝てば新人QBボー・ニックスがプレーオフ出場となるが、相手は王者チーフス。マホームズを休ませて控えQBのウェンツを先発させるだろうが、先発経験の豊富なベテランだけに、ブロンコスは苦しい。ベンガルズの相手はこれも控えQBを出すスティーラーズだが、こちらは勝つチャンスが充分にある。いずれにしてもトーナメント初戦はビルズが相手。ベンガルスが出てくるとビルズも安泰とはいえない。Nカンファはすごいことになった。11勝6敗のパッカーズとコマンダーズがシード6位と7位という高水準。両チームとも最終戦も勝ちそうなので12勝になる。すると11勝してもプレーオフに残れないチームが出てくる。シード1位はまだ決まらない。ライオンズとバイキングスが14勝2敗で並び、しかも最終戦で対決する。勝った方がシード1位。負けた方が14勝3敗でシード5位となる。シード2位はイーグルス13勝3敗。ハーツが脳震盪で出られなかったが、控えのピケットで大勝した。シード3位は西地区首位に10勝6敗で並んでいるラムズとシーホークス。直接対決では1勝1敗。どちらも最終戦に勝ちそうなので、11勝6敗になる。地区優勝チームの判定は複雑な計算によるものになる。すべての対戦相手の最終成績が関わってくる。この判定で負けを宣言されたチームは11勝6敗でプレーオフに出られないという気の毒なことになる。シード4位は南地区の優勝チーム。バッカニアーズが9勝7敗、ファルコンズが8勝8敗。最終戦の相手は同地区の残り2チームで、来春のドラフト上位を狙うために負けたがっているチーム。両方とも勝つだろう。本日の試合、ファルコンズ対コマンダーズの新人QB対決にファルコンズが勝っていれば、直接対決で2勝を挙げているファルコンズがプレーオフ進出だったのだが、延長戦のコイントスに負けて、新人ベニックスは延長戦の出番が来る前に負けてしまった。残念。ベニックスが進出すれば、新人QB3人がプレーオフ進出という画期的なシーズンになるところだった。

12/31/火
昨日のFootballに関するぼくの計算にミスがあった。ワイルドカードの残り1枠に可能性を残しているチームとして、ドルフィンズがまだ生き残っているのを忘れていた。タゴヴァイロアの欠場で今シーズンは終わったと思ってしまったのだが、控えQBハントリーでブラウンズに勝っていたのだった。ハントリーはレイブンズで長くラマ―・ジャクソンの控えをやっていて、弱い相手なら勝てるQBだ。昨日がブラウンズ、最終戦はジェッツなので、勝つ可能性がある。まあ、トーナメント初戦でビルズと当たるのでそこまでなのだが。残り1枠の争いは、ブロンコス、ドルフィンズ、ベンガルズの順番になっている。ベンガルズとしては、上位2チームが負けて自分が勝たないといけない。ブロンコスだけなら、チーフスに負けると見ていたのだが、ドルフィンズの相手はジェッツなので勝てそうだ。ぼくとしてはベンガルズが進出した方が、トーナメント初戦のビルズとの試合がおもしろくなると期待していたのだが。Nカンファ西地区は、複雑な計算の結果、ラムズの地区優勝が確定した。最終戦、シーホークスが勝ってラムズが負けると、勝率で並び、直接対決も1勝1敗、西地区だけの勝率でも並ぶのだが、ラムズの今シーズンの対戦相手が、シーホークスよりレベルが高いと判定されたのだろう。最終戦の他のチームの結果を待たずに確定ということは、よほどの差があるということ。ラムズは序盤、カップ、ナクアというレシーバー陣が欠場していて、スタフォードが苦戦していたのだが、後半は戦力が揃って連勝を続けていた。最終戦に勝てば南地区のバッカニアーズより勝率がいいので第三シード、負けてバッカニアーズが勝てば勝率で並ぶので、第三シードと第四シードは未確定。まあ、望みの断たれたシーホークス相手ではラムズが勝つだろう。 バッカニアーズは勝たないといけないが、第四シードだとシード1位の決定戦ライオンズ対バイキングスの負けた方と当たるので最大の強敵と対戦することになる。第三シードでもパッカーズかコマンダーズで、いずれにしても自分より強いチームと当たることになる。いずれにしても第7シードが勝って、準決勝で第1シードと当たる。とにかくNカンファは第7シードの勝率が高いので、地区優勝チームも安心してはいられない。さて、Footballのことばかり考えているうちに、大晦日になった。今年の自分をじっくり振り返りたいところだが、過去を見ていてもしようがない。今年は『デーヴァ』を世に出した。これはすごいことだが、もはや過去だ。夏にスペインの孫たちが来た。これは楽しく苦しい日々であった。名古屋の孫がレゴマスターズで優勝した。これはごく最近のことだが、とにかく今年は皆が元気でがんばっている感じがして、まことによい年であった。さあ、来年だ。来年もがんばるぞ。


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