起死回生03

2024年11月

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11/01/金
このノートも3ページ目になる。「起死回生」と銘打ったものの、とくに起死回生となるようなアイデアは出てこないが、『デーヴァ/ブッダの仇敵』の見本が届き、献呈した知人からも届いたというメールが届き始めた。4500円もする本なので店頭で買い求める人はいないだろうし、そもそもこんな分厚い本は店頭に並ばないだろうが、とりあえず知人には送りつけて、手にとってその重さを実感してもらいたい。本の重さだけ、書き手は頑張って書いたと思ってもらえるだろう。本日は日大文芸賞の授与式。日大本部は市谷なので近い。最近、ゲートがでい出入りが厳しくなった。係の人がゲートを通過できるカードをくれる。帰る時にゲート前の返却ボックスにカードを入れると出られる。経済産業省などのお役所もこういうシステムになっている。例年は学長が参加するのだが、今年は理事長の林真理子さんも参加されたので賑やかだった。受賞者と歓談しながら弁当を食べる。例年は若い人が多いのだが、今年の大賞受賞者は年輩の人で充実した話ができたいと思う。

11/02/土
世の中は3連休。それでもいろいろとメールが入ってくる。来週は図書館総合展のシンポジウムの他に会議が3つあって、何やら多忙だ。大学の教員だったころに比べれば遊んでいるようなものだが、リタイアしてからは何もない日の方が多いので、たまに連日のスケジュールがあると身構えてしまう。兄から電話がかかってきた。本が届いたという連絡。帯にすごいことが書いてあるので驚いていた。兄は9歳年上で、いろいろと世話になった。ぼくは高校で登校拒否をした時に、フランス語の家庭教師をつけてくれた。その人といっしょ『星の王子さま』を読んだことで、のちに講談社青い鳥文庫にぼくの翻訳が採用されることになった。その家庭教師の学生さんがたまたまお寺の息子さんだったことで、仏教の話などもした。それが『デーヴァ』につながったのだから、運命というのは不思議なものだ。

11/03/日
日曜日は翌日のFootballの試合について考える。レギュラーシーズンも半ばまで来て、全敗のチームはいないものの、もはやプレーオフは絶望かというチームが出てきた。すると戦う前から勝敗がわかってしまうような組み合わせも出てくるのだが、明日の対戦カードを見ると、好ゲームが期待される組み合わせがいくつもある。ドルフィンズ対ビルズ。地区優勝確実の独走態勢のビルズだが、脳震盪で長く休んでいたタゴヴァイロアが復帰したドルフィンズに、死に馬に蹴られる可能性がある。チャージャーズ対ブラウンズ。もはや地区優勝は絶望的な両チームだが、新監督のもとでそこそこがんばっているチャージャーズにワトソンが消えて控えのウィンストンが先週大活躍したブラウンズが挑む。好ゲームになる。ベアーズ対カーディナルス。ドラ1QBのケイレブ・ウィリアムスと、数年前のドラ1QBのマレーの対決。両チームともまだ地区優勝の可能性はわずかに残っている。ライオンズ対パッカーズ。同地区対決。1敗と2敗の対戦。地区優勝を決める対決だが、パッカーズのラブが負傷。控えのウィリスでは難しいか。ラムズ対シーホークス。Nカンファ西地区は4勝4敗で3チームが並び、ラムズが1差で追う。ナクアとカップというレシーバーが復帰したラムズが勝てば、この地区の渾沌はさらに深まる。マンデーナイトはバッカニアーズ対マホームズ。メイフィールドが不調というよりもディフェンスの弱さが目立つバッカニアーズだが、相手が王者チーフスなので見違えるように頑張るのではないか。調子の上がらないマホームズだが、新加入のホプキンスと1週間練習して、ロングパスが1つでも決まれば未来が展望できる。突然キャスティンボードとなった国民の玉木が自民の側につくのか。それとアメリカの大統領選挙。長い夜になりそうだ。妻と下北沢を散歩。いまの御茶ノ水の住居に引っ越して10年ほどになるが、その前は28年間、世田谷区の三宿に住んでいた。田園都市線の池尻大橋と三軒茶屋の中間で、井の頭線の池の上にも行けた。下北沢は徒歩で25分ほどかかるけれども、よく散歩で歩き回った。懐かしい場所だ。小田急が地下に潜ったので駅前の感じがすっかり変わったけれども、周囲の街並はそのままで、銀行の口座をそのまま残してあるみずほ銀行北沢してもまだあった。歩き回ったので疲れたが、いい運動になった。懐かしさというのは何なのかなと考えもした。子どものころに住んでいた大阪の実家の周辺なども、記憶は残っているけれども懐かしくはない。学生時代に住んでいた吉祥寺は、とくに懐かしいとは思わない。やはり三宿、池ノ上、下北沢は、長く住んでいたし、息子たちが通っていた中学、高校も近くにあって、地域の全体に懐かしさがある。

11/04/月
祝日。SARTRASの結果。昨日のノートに注目すべき試合と指摘した試合の結果から。ドルフィンズ対ビルズ。復帰したタゴヴァイロアが頑張って延長にもつれこんだが、60ヤードのロングキックが決まってビルズの勝ち。Aカンファ東はビルズの独走。チャージャーズ対ブラウンズ。先週は大活躍したウィンストンはいつものインターセプトの癖が復活。3インターでボロ負け。ベアーズ対カーディナルス。ドラ1QBのケイレブ・ウィリアムスと、数年前のドラ1QBのマレーの対決。マレーの圧勝。ドラ1のケイレブ・ウィリアムスは能力のあるQBだが、何かが欠けている。コマンダーズのドラ2ダニエルズの活躍に比べれば見劣りする。ライオンズ対パッカーズ。負傷のラブは出場できたがライオンズ圧勝。Nカンファはライオンズがスーパーに到達するのではないか。いまのチーフスとはいい勝負になる。同地区対決はラムズがシーホークスに勝った。Nカンファ西地区は大混戦。意外にも5勝4敗のカーディナルスが首位、半ゲーム差で4勝4敗1休のラムズと49ナーズ(直接対決はラムズの勝ち)、さらに半ゲーム差で4勝5敗のシーホークス。すべてのチームに地区優勝のチャンスがあるが、地区優勝を逃すとワイルドカードは難しい状態だ。

11/05/火
パシフィコ横浜で図書館総合展のシンポジウム。横浜は遠い。湘南電車で行くのが最速のようだが、会場が「みなとみらい」なので横浜で乗り換えるのがめんどうだ。横浜駅は広大でなるべくパスするようにしている。ということで千代田線で明治神宮前まで行き、東横線に乗り換える。1時間半かかった。打ち合わせをしたあとで時間があったので周辺を散歩。8000歩ほど歩けた。帰りは新宿三丁目乗り換えで都営新宿線。夜の千代田線は朝のラッシュなみに混んでいる。往路の電車のなかでチーフス対バッカニアーズの途中経過を確認。序盤は負けていたが第4クォーターで逆転、と思ったら最後に追いつかれた。延長に入ったものと思われたが経過がよくわからない。が、チーフスに6点が入って勝利を確認。プレーオフに入るとルールが変わり、後攻の方が若干有利になるようだが、レギュラーシーズンは昔のままなのでコイントスで勝った方が先行で、タッチダウンをとればそれで試合が決まる。どうやらチーフスはコイントスで勝ったようだ。移籍したホプキンスが2タッチダウンキャッチ。控えランニングバックのピーラインが初タッチダウンキャッチ。ちなもに日テレの中継では「ペリーン」と呼んでいるが、現地中継のダイジェストでは「ピーライン」と呼んでいる。アメリカ人の姓名は難しい。出身地によっても読み方が変わる。昔49ナーズで活躍したキャパニックをNHKはケーパニックと呼んでいた。スティーラーズのポラマルはパラーメールだった。

11/06/水
近所の医者に行っていつもの薬をもらう。無料のインフルエンザの予防接種。先月はコロナワクチンを打ったのでこれで完了。来月は無料の健康診断を受ける。老人になると何でも無料になる。『人麻呂しのびうた』のゲラが届いている。『デーヴァ』は絶筆だが、『人麻呂』は5年ほど前に書いた作品。まだ大学の教員をしていたころに書き始めて、定年退職したあとに完成したのだが、そのままデッドストックになっていた。その後に書いた『尼将軍』と『紫式部』、さらに書き始めていた『天海』もデッドストックになりそうだったのだが、いずれも大河ドラマに関連した時代となったので単行本化が実現した。『善鸞』と『デーヴァ』はオファーを受けて書いたもので、結局のところ『人麻呂』だけが売れ残ってしまった。が、歴史時代作家協会が電子書籍のシリーズを始めたので、そのなかに入れてもらうことにした。というわけで、電子書籍のゲラを見るのは初めての体験。といっても、編集者が仕上げた版面をPDFにしてプリントしたもので、実際の電子書籍の版面とは微妙なズレがあるとのこと。こちらは文字情報だけ見ていけばいい。『デーヴァ』が出て虚脱状態になっていたのだが、こういう仕事が入ると元気が出てくる。

11/07/木
明日はベンガルズ対レイブンズの試合がある。シーズン前にはシード1争いの好カードになると思われたのだが、意外なほどの不振のベンガルズ(4勝5敗)と、すでに3敗して地区首位をスティーラーズに明け渡しているレイブンズ。シード1位争いではなく、ぎりぎりのワイルドカード争いの試合となった。9週が終わってちょうどシーズンの半分のところまで来た。バイウィークを消化したチームは8試合だが、バイウィークのなかったチームは5勝4敗が勝ち越しライン。Aカンファは全勝のチーフス、2敗のビルズとスティーラーズ。3敗のテキサンズがそれぞれの地区の単独首位に立っている。3枠のワイルドカード候補は3敗のレイブンズ、とチャージャーズ。残り1枠は5勝4敗のブロンコスス。これで枠が埋まる。可能性を残しているのは、4勝5敗のベンガルズとコルツ。残りのチームはほぼ絶望なので、3枠に5チームの激戦となる。Nカンファは全体の調子がいいので、勝ち越すだけでは枠に残れない。全勝のチームはなく、ライオンズが1敗、2敗はコマンダーズ、イーグルス、バイキングス、3敗はパッカーズ、ファルコンズ。この6チームと、西地区優勝チームを加えた7チームがプレーオフ出場ラインに到達している。ただ西地区は5勝4敗のカージナルスがトップ、半ゲーム差で4勝4敗の49ナーズとラムズ、ビリのシーホークスでも4勝5敗なので、どのチームにもチャンスがある。他に4勝4敗のベアーズ、4勝5敗のバッカニアーズにも可能性がある。7枠に12チームという熾烈な争いになっているが、5敗しているバッカニアーズが3敗のチームを追い越すためには、もう1つも負けられないという瀬戸際にいると見ていいだろう。新人QBダニエルズが大活躍のコマンダーズと、不振だったダーノルドが突然開花したバイキングスの躍進が驚きで、逆に49ナーズ、ラムズ、カウボーイズの不調が想定外だった。チーフスの全勝も予想外だが、パチェコ、ライスの負傷に、ハント、ホプキンスの加入など、何とかやりくりしてのぎりぎりの全勝で、月曜の試合でマホームズが脚を傷めたという情報もあり、心配している。さて、本日は日本文藝家協会の理事会。林真理子さんが理事長になってから、女性の理事が増え、議論が活発になった。それだけでなく彼女らはネットワークをもち、すぐに行動する。ありがたいことだと思っている。

11/08/金
SARTRAS共通目的委員会。必要な発言をした。ベンガルズ対レイブンズ。ビデオに録ってあるが結果だけをネットで確認。ベンガルズが好調ならおもしろい試合になっていたのに……、と考えていたのだが、バローが復調したのか、まれに見る熱戦というか、まさに死闘になったようだ。ビデオを見るのが楽しみだが、終了の直前にレイブンズがタッチダウンを決めて7点リードしたのを、ベンガルズがぎりぎりとタッチダウンを決めて、キックなら延長という場面に、2ポイントを狙って失敗。1点差の惜敗ということになった。延長になればコイントスが勝敗を分ける。2ポイントを狙った方が確実だと考えたのだろう。ここでレイブンズに勝つことが、今シーズンのラストチャンスといった感じだった。まあ、来シーズンのためにいい試合ができてよかった。『人麻呂しのびうた』は第3章に入った。天武天皇と人麻呂が天文台へ行く場面が秀逸だ。こういうすごい場面を5年前に書いていたのかと驚く。どうしてこれがデッドストックになっていたのか。まあとにかく、電子書籍で出ることになってまことに喜ばしい。

11/09/土
神保町のブックカフェでメンデルスゾーン協会理事会。いつもと違う場所だったので少し迷った。いつものメンバーでビールを飲みながら……のはずだったが、最寄りの駅から自転車に乗る人が何人かいて、結局、ビールを飲むのは2人だけ。こちらは歩いて帰れる。『人麻呂しのびうた』は最終章に入った。盛夏のころには『デーヴァ』の校正をやっていたので、『人麻呂』は、短い、と感じてしまう。もう終わってしまうのか、という感じがする。この作品では、猿丸と人丸(人麻呂)が兄弟という設定になっている。二人は甲賀の忍者だ。その二人が最後には闘うことになる。『デーヴァ』では父殺しがテーマになっていたのだが、ここでは兄殺しの話になる。5年前に書いた作品なので細部は忘れている。兄と弟が闘うことになって、うわあ、どうするんだ、と驚いてしまう。

11/10/日
『人麻呂しのびうた』。校正完了。直すところはほとんどなかった。完璧な作品だ。人麻呂の長歌と短歌の主要な作品が網羅され、天皇の女系継承の可能性を示した元明女帝の詔勅や、「令和」という元号の起源となった大宰府における梅見の酒宴が出てくるし、『大鏡』で示された藤原不比等の落胤説、小倉百人一首の一番歌が天智天皇、二番が持統天皇である理由もこの作品を読めばわかるだろう。藤原摂関家に代々の家宝として伝えられた「鎖鎌」もこの作品では重要なアイテムになっている。江戸時代の忍者の道具であった「苦無」(くない)という両刃の小刀も活躍する。いろいろと見所の多い作品ではあるが、なぜかデッドストックになっていた。まあ、本が売れなくなっているので仕方がないことであるが、電子書籍として世に出すことに尽力していただいた歴史時代作家協会の担当編集者に感謝したい。

11/11/月
深川まで買い物。本日はそれだけ。何事もなし。チーフスは勝っていたがブロンコス相手にロースコアの辛勝。マホームズが脚を傷めているせいか。ペイトリオッツ対ベアーズの新人QBの対決は意外にもメイのペイトリオッツが圧勝。ケイレブ・ウィリアムスはパスの前に一呼吸置くクセを研究されてパスラッシュをかけられているようだ。カズンズが快調だったファルコンズがセインツにまさかの敗戦。スティーラーズ対コマンダーズの新旧QBの対決はベテランのラッセル・ウィルソンの勝ち。スティーラーズはA北地区の首位を確保している。ライオンズ対テキサンズは深川でスマホを見るとテキサンズがかなりリードしていたのだが、自宅に帰って確認するとライオンズは逆転勝ちしていた。今シーズンのライオンズは絶好調で、スーパーボウル進出の第1候補だ。カーディナルスのマレーも好調。まだシーズン半ばだが、接戦の試合が多く、実力は伯仲している。そこを勝ちきったチーフスとライオンズがスーパーボウルで対決することになりそうだ。さて、ネットのダイジェスト版でチーフスの試合を見た。マホームズはちゃんと走っていた。先週の負傷は大きな怪我ではなかったようだ。問題はオフェンスのラインが弱く、サックされまくっていた。オフェンスラインが弱いとランも伸びない。セーフティーバルブでランニングバックのハントに短いパスを投げることが多くなった。2点差でリードしている状態で攻めきれずに相手の攻撃となり、新人ボー・ニックスがパスで前進して、そこからラン攻撃で時間を使われて、残りほぼゼロ秒でキックで逆転される展開だった。勝ったのは、ディフェンスのシェナルがキックを手に当てて防いだからだ。シェナルは今年のスーパーボウルでもポイントアフターのキックを防いで、それが同点に追いつく原因となった。あのキック失敗がなければ延長にならずに負けていた。シェナルはディフェンスとしては平凡な選手だが、時として神がかかりになる。2度までも神になった。すごい選手だ。

11/12/火
ドルフィンズ対ラムズ。タゴヴァイロアが復帰したものの惜敗していたドルフィンズがようやく勝った。シーズンは18週でそのうち10週が終わり、半分を越えた。お休みが1つ入ったチームも9試合を消化して半分のところに到達した。ほぼ地区優勝が見えているチームもある。Aカンファ東のビルズは8勝2敗。他のチームはいずれも3勝なので5ゲームの差がある。あと2つほど勝てば他チームは追いつけない。レシーバーがいなくなって少し苦労したが、ジョシュ・アレンの調子が上がってきた。ビルズとしてはシード1位が目標だろうが、チーフスが全勝なので2ゲームの差がある。次週の直接対決に勝てば可能性が見えてくる。北地区は意外にもスティーラーズが2敗で首位。移籍のラッセル・ウィルソンがシーズン前の負傷で出遅れたが、控えのジャスティン・フィールズが前半を2敗で駆け抜けた。ウィルソンが復帰してからは全勝。ただここも来週は3敗のレイブンズと激突する。4勝6敗のベンガルズはプレーオフ出場に黄信号。南地区は2年目ストラウドのテキサンズが調子を落として6勝4敗。ただ2位のコルツが4勝6敗なので余裕がある。西地区はチーフスが全勝。怪我人が出ているのだが何とかやりくりしている。チャージャーズが5勝3敗で追いかける。ワイルドカード争いはレイブンズとチャージャーズが3敗で、残り1枠はブロンコスの5勝5敗が続いている。4勝6敗のベンガルスとコルツにも充分に可能性がある。ただコルツは2年目リチャードソンが安定しない。ブロンコスののボー・ニックスは好調で、バローが復調したベンガルズの追い上げを凌げるか。Nカンファ東はイーグルス2敗、コマンダーズ3敗の首位争い。北はライオンズ1敗、バイキングス2敗、パッカーズ3敗。ここまででワイルドカードの3枠が埋まった。新人ケイレブ・ウィリアムスのベアーズは4勝5敗と苦しくなった。南は6勝4敗のファルコンズが首位を独走。バッカニアーズは4勝6敗となって苦しい。日は混戦が続いている。カージナルス6勝4敗、49ナーズ5勝4敗。シーホークスとラムズが4勝5敗、負け数が1差なのですべてのチームに地区優勝の可能性があるが、たとえば5勝4敗の49ナーズがワイルドカードを目指すには、6勝3敗のパッカーズを追い越さないといけない。まだ8試合あるし、怪我人も戻ってきたので追い越すことは可能だが、そうなるとバイキングスやコマンダーズも勝ち続けないとなけない。Nカンファは好調のチームが多く、激戦になる。Aカンファの方は勝ち越し狙いで充分だ。新宿三丁目のマッサージに行ったら、先客が女優の三田和代さんだった。ここはスポーツ選手や俳優などの肉体パフォーマンスの演者のためのスポーツマッサージで、ぼくのような肉体で商売するわけでない素人は割引でやってくれる。十数年前に脚が痛くなった時に姉から紹介されたところだ。だから姉と近接遭遇する可能性はあるのだが、この十年間で二回目の遭遇だった。ぼくはすでに後期高齢者になっているので、世の中では長老といった立場なのだが、姉はいつまでたってもぼくより年上なので頭が上がらず、突然に出会うと緊張してしまう。

11/13/水
本日は何事もなし。今週は明日ネット会議があるだけでひまな週だ。自分の仕事もないので昨日から、大昔に書いた『桓武天皇』を読み返している。独裁者藤原仲麻呂に対するクーデターは、日本の歴史上特筆すべき反体制運動なのだが、知る人は少ない。平安時代に独裁政権を築いた藤原一族が、先祖の専横と突然の失脚を隠蔽するために、孝謙女帝の狂気と怪僧道鏡の陰謀という話にすりかえてしまったので、仲麻呂の存在に注目する人は少ないのだが、ぼくは『天翔る女帝』『桓武天皇』『道鏡』と三作もこの時代を書いている。これはを総合的な視点で大河小説にできないか、と思って『桓武天皇』を読み返しているのだが、実によくまとまった作品でわれながら感心する。巻末に登場人物のリストが掲げてあるのだが、この登場人物の多さにも驚く。『デーヴァ』の3倍くらいの人物が出てくる。人間関係が錯綜しているので、小説としてまとめるのは至難のわざだ。まあ、気長に検討したいと思う。Footballが後半戦に入ったのでいまはそのことが頭のなかを満たしている。明後日のサースデーナイトの試合はコマンダーズ対イーグルスという、N東の地区優勝をかけた熱戦が期待される。新人QBダニエルズの真価が試される。月曜日の試合でも、レイブンス対スティーラーズというA北の優勝争いがかかる好試合がある。チーフス対ビルズはシード1位をめぐる熾烈な闘いだ。ところでビデオに録ってあったライオンズ対テキサンズの試合を見ているのだが、ゴフが5インターセットでも勝ったという不思議な試合。スタッツだけを見るとどうしてこんなことになったかと思うのだが、試合を見るとゴフがとくに不調だったわけではない。テキサンズの守備が厳しくて、サックを逃れるために真横に投げたボールをディフェンスに叩かれて、真上に上がったボールをキャッチされた交通事故のようなインターセプトから始まって、2本目はパスを投げようとして手を後ろから叩かれてそれがちょうど相手のディフェンスの前の小飛球になってしまった。3本目は前半の終了間際にヘイルメアリーを投げたらキャッチされたものでその時点のタイムアップだから実質的にはインターセプトではない。4本目はタッチダウンを狙ってエンドゾーンに投げ込んだボールをディフェンスに奪われたもので、レシーバーの努力が足りなかった。最後の5本目になると、ゴフにもあせりがあって、これはごくふつうのインターセプトになった。この試合まで、シーズンの半分を消化した段階でゴフのインターセプトはわずか4本だったのに、この試合だけで5本のインターセプトは、運に見放されるとこういうことになるという見本のようなものだが、それでも最後には逆転勝ちしたので、運に見放されたわけではないかったのだ。ともあれこういう勝ち方ができるのというのは、今シーズンのライオンズは強いということで、スーパボウル進出はまちがいないという感じになっている。

11/14/木
SARTRASの分配委員会。意見が錯綜したが、こちらも必要な意見を述べた。ネットの会議は人々の雰囲気が伝わってこないのでやりづらい。意見を言う必要がなくこっそり内職できる時はいいのだが、本日のように言わねばならぬことがある場合は、つねに画面を見つめて場の雰囲気を見計らい、発言のタイミングを見きわめないといけない。さあ、明日はコマンダーズ対イーグルスだ。イーグルスが有利だが、新人のダニエルズの奇蹟の活躍を祈りたい。

11/15/金
チーフスのキッカーのバトカーが脚を傷めた。一箇月以上は不在になる。キッカーに控えはいない。どうするんだ。バトカーなら50ヤード以上のキックでも難なく成功できていた。いまフリーになっているキッカーは信頼されずにクビになった人か、ドラフトで指名されなかった新人だ。大学はあまたあるから、そこでキックを担当していた人材は豊富なはずだが。スカウトが目をつけていた新人はどこかにいるはずだが、50ヤードのキックは難しいとなれば、4thダウンギャンブルで攻めるしかない。フィールドゴールは失敗するとその地点から相手の攻撃になる。長いキックの失敗は、インターセプトされたのと同じくらいのダメージになる。

11/16/土
名古屋の孫たちが来て、荷物を置いて出ていった。彼らが東京に来た理由は、どういうわけかここに書いてはいけないということになっているので、ここには書かない。シャンプーをする時に使う円形のブラシを妻が換えてしまったのだが、それが固くて痛い。神保町の100円ショップによいものがあった。こんなものが110円で買える。すごいことだと思う。ついでにボールペンを買おうとしたら3袋しかなかった。愛用のゲルインクのボールペンで、1袋に2本入っている。すでに絶筆の作品は書き終えたとはいえ、当用日記をつけているし、いつもノートとボールペンは持ち歩いているのでこれがなくなると困る。1本100円になってもいいから同じものを作り続けてほしい。

11/17/日
孫たちは昼前にどこかに出かけたいった。どこに行ったのか知っているのだが、ここには書けない。夜は三田和代さんの朗読会。池袋の自由学園明日館講堂。以前にぼくが理事長をつとめているメンデルスゾーン協会の公演をやったことがある。自由学園そのものは大正末期の建築。講堂も昭和初期のもので、近代的なホールにはないあたたかみがある。姉の朗読はジョルジョ・サンドの手記からの短い抜粋で、ショパンの曲がピアノで演奏される。ピアノがメインの公演のようだ。第二部はヴァイオリン、ピアノ、マリンバのトリオの演奏。こちらの方がおもしろかった。前から二列目にいたので、マリンバの圧倒的な音響がここちよかった。さて、明日はFootball。キッカーのいなくなったチーフスはどう闘うのか。

11/18/月
チーフスはやはり負けていた。ネットで結果を知っただけなので詳細はわからないが、まったく無名のキッカーがポイントアフターのキックは3本とも決めたが、QBジョシュ・アレンのラン攻撃をディフェンスが止められなかった。マホームズの不調はまだ続きインターセプトが1つ。ケルシーも完全にカバーされていたようだ。前の試合でも逆転のフィールドゴールをディフェンスがチャージしてからくも勝った。1敗しただけではあるが、前途が怪しくなってきた。同じように逆転のフィールドゴールをディフェンスが阻止して勝ちきったのがパッカーズ。これでライオンズ、バイキングスにしぶとくくいさがっている。ドラ1新人ケイレブ・ウィリアムスのベアーズはプレーオフ出場が難しくなってきた。A北の首位争いは厳しいロースコアのゲームをスティーラーズが勝ちきった。レイブンズの強力オフェンスを完全に押さえた。スティーラーズのディフェンスはいまは最強だろう。これにベテランQBラッセル・ウィルソンがいて、レシーバーにピケンズがいる。スーパーボウルが見えてきた。N西の混戦のなか同地区対決でシーホークスが49ナーズをくだした。首位のカーディナルス(6勝4敗)はお休み。残り3チームが5勝5敗で横並びという、まれに見る混戦が続く。これから同地区の星のつぶしあいになるので、9勝8敗の勝ち越しでも地区優勝ということになるかもしれない。10勝7敗なら当確なのだが、5勝5敗の3チームにとっては、残り7試合を5勝2敗で行くのはかなり厳しいのではないか。マキャフリーの復帰で戦力が整ったはずの49ナーズの敗戦は、混戦に輪をかけることになった。スカパーの中継はシャージャーズ対ベンガルズ。残り5分くらいで同点。そこからなかなか点が入らない。50ヤードほどのキックをベンガルズのパーソンズが外す。ディフェンスが強くてファーストダウンがとれず、残り1分でチャージャーズの攻撃。パス2本が通って、あと数ヤード進めばフィールドゴール可能という地点でランニングバックのドビンズがファーストダウン獲得かと思いきや、そのままエンドゾーンまで走りきった。数ヤードの前進を阻むためにセーフティーが前に出ていたのが致命傷になった。チャージャーズが3敗を守ったので、1敗したチーフスは地区優勝も安閑としてはいられなくなった。他にはセインツのタイトエンド兼控えQBのテイサム・ヒルがランニングで3タッチダウン。QBとしても2回パスを投げている。来年は先発QBになってもいいのではないか。

11/19/火
マンデーナイトの試合が終わって11週の試合結果が出揃った。残りはわずか7週。もう大詰めといっていい。両カンファはプレーオフ出場候補を見てみる。チーフス9勝1敗、ビルズ9勝2敗、スティーラーズ8勝2敗、テキサンズ7勝4敗。以上が地区優勝候補。ワイルドカードの3枠は、チャージャーズ7勝3敗、レイブンズ7勝4敗、ブロンコス6勝5敗。これに続く圏外の候補はコルツ5勝6敗、ベンガルズ4勝7敗。新人QBボー・ニックスのブロンコスを1差で2年目QBリチャードソンのコルツが追う。そのあとにいまはベテランとなったバローのベンガルズが追う。バローは完全復調しているのだが、ディフェンスが弱く競り合いに負けている。バイウィークのあとの6戦で、弱い相手が4試合と、地区首位のスティーラーズ2試合。これを1勝1敗にもちこめば9勝8敗の勝ち越しになる可能性はある。さらに最終戦でスティーラーズが優勝を決めていれば控えQBのジャスティン・フィールズが出てくるので、10勝できる可能性もある。10勝に到達するためにはブロンコスは4勝2敗が必要。このあたりがボーダーになる。Nカンファはライオンズ9勝1敗、イーグルス8勝2敗、カーディナルス6勝4敗、ファルコンズ6勝5敗が地区優勝候補。ワイルドカードはバイキングス8勝2敗、パッカーズ7勝3敗、コマンダーズ7勝4敗。こちらは全体のレベルが高く、コマンダーズが7勝4敗で3枠の最後なので、南地区と西地区は地区優勝を狙うしかない。南地区はファルコンズの6勝5敗を追うのはバッカニアーズの4勝6敗。負け数が1差なのだが、直接対決はすでに終わり、バッカニアーズが2敗なので、勝率が並んでもまだファルコンズが上位になる。残りを全勝するしかない。西地区はカーディナルス6勝4敗を、残り3チームが5勝5で追う。直接対決の星のつぶしあいになる。3チームとも序盤、中盤の不振から復調しつつあるのでこれからレベルの高い競り合いになりそうだが、2位になったのではコマンダーズに届かないだろう。この地区がいちばんの見所だといっていいし、調子を上げれば49ナーズも、ラムズも、スーパーボウル経験者が多いので、ライオンズとも互角に闘えるだろう。

11/21/水
ぼくは自分の作品は読み返さない。読んでもしようがない。実のところその時代の状況も、作品のテーマも、書いている間は真剣に考え抜いているのだが、書き終えてしまうと興味がなくなってしまうので、読み返す必要もないし、何を書いたかも忘れてしまう。ただこのところ、『桓武天皇』と『空海』を読み返して、平安遷都について改めて考えていた。すると『道鏡』も読みたくなった。この時代を扱ったものとしてはいちばん新しい作品なので、時代考証も最新のものになっているはずだと思ったからだ。確かにこの作品はよくできている。ただ驚いたのは、鑑真が登場して、主人公に向かってこんなことを言うくだりがあるのだ。「釈迦尊者は教団の破壊を企てた大悪人の提婆達多にさえも仏性があると仰せであった。法華経全二十八品の前半の山場ともいえる第十二品でなぜ提婆達多について語られているのか。それは大悪人が仏になるということが、仏の教えの神髄であるからじゃ。道鏡禅師、お迷いなさるな。悪業は仏道の精華なり……。この言葉をはなむけに献げましをょうぞ」……おお、さすがに鑑真だ、いいことを言う、と思ったけれども、もちろんこれは史実ではなく、三田が捏造したセリフにすぎない。忘れていたのだがこの作品には「悪業は仏道の精華なり」というサブタイトルがついている。このサブタイトルは最初から考えていて、これを鑑真のセリフとしてどうしてもここに書いておく必要があった。この鑑真と道鏡の対話からこの作品を書き始めたといってもいいのだ。しかし読み返すまではそのことをすっかり忘れていた。ここで鑑真が提婆達多に言及しているなど、まったく知らなかった。まるで自分がのちに『デーヴァ』という作品を書くであろうことを自ら予感していたかのようだが、『デーヴァ』は担当編集者の提案で書き始めたもので、自分では書こうなどとはいささかも考えていなかった。というか、道鏡を書いたら、べつにデーヴァを書く必要もなかったのかなと、ちらっと考えてしまう。さて、本日はSARTRASの事務所で役員会。朝から雨が降っていたが、7月に引っ越したSARTRASの新居は永田町の地下鉄の出口から10メートルほどなので、豪雨でなければ傘をさす必要がない。千代田線で帰れば自宅まで傘なしで行けるので、傘を出さなくてよかった。

11/21/木
朝、知人から電話があって、徹夜で『デーヴァ』を読み終えたとのこと。最後まで読んでくれた人は担当篇集者と校正者の他に2人目。エンディングについての感想をいただいたので、確かに最後まで読んでいただけたことを確認できた。ありがたいことだ。本日はネット会議2件。前半をiPhone、後半をiPadで対応。同じZOOMでも端末が異なると違うレイアウトになるのでとまどう。明日はサースデーナイトの試合がある。スティーラーズ対ブラウンズ。これはスティーラーズが勝つだろうが、死に馬に蹴られるということもある。日本時間月曜の試合で注目されるのはカーディナルス対シーホークス。N西は4チームがほぼ並んでいるので、地区内の対決はすべて重要だ。チーフスはパンサーズ。これも死に馬相手だが……。翌日のレイブンズ対チャージャーズ。これもいい試合になりそうだが、ヘッドコーチのハーボー兄弟の対決になる。チャージャーズを応援したい。もうかなり前のことだが、レイブンズ対49ナーズのスーパーボウルで同じ兄弟が対決した。その時も弟のハーボーを応援していたのだが負けてしまった。弟はその後は大学のヘッドコーチになったので、それ以来の対決ではないか。

11/22/金
スティーラーズ対ブラウンズ。8勝2敗で地区首位、カンファでも2位タイのチームと、2勝8敗でリーグ全体でビリのチームの対戦。これでビリのチームが勝ってしまう。Footballのおもしろさはそういうところにある。ロースコアのゲームの多いサッカーでは時々あることだが、点数を取り合うFootballでは頻繁に起こるわけではないが、時々はそういうことがあるのがおもしろいところだ。先発のワトソンがいなくなって控えのウィンストンが投げている。新人のころは先発をつとめていたウィンストンは、シーズン全体でタッチダウンパスとインターセプトの数が同じという珍記録を作ったことがある。毎試合、タッチダウンとインターセプトが拮抗しているかというとそうではない。当たりの時はタッチダウンを次々決め、外れの時はインターセプトばかりということもある。今日は当たりの日だったのだろう。両チームとも守備が強い。相手のQBが当たりの日だと、ベテランのラッセル・ウィルソンでは対抗できない。まあ、そういう日もあるということ。本日は夕方から教育NPOとの定期協議。夜はいつも懇親会。たくさん飲んでしまった。

11/23/土
今日からまた『レゴマスターズ』が始まった。TBSの土曜午後4時45分からのテレビ番組。与えられた課題に応じてレゴブロックで作品を作るトーナメントの大会だ。名古屋の孫2人は去年の第1回大会で決勝ラウンドまで進んだ。決勝ラウンドの初戦(準決勝)で敗退したが、ベスト4まで残った。負けた相手が東大チームと東工大チームだったから仕方ないといえるのだが、今回は名古屋のレゴランドが舞台で地元ではあるし、子どもの参加者も多いので、負けられない大会となった。ということで第1回の今日は、トーナメントへの出場チームを決めるオーディション。参加チームが多いので孫たちが映る機会は少なかったが、「球体を用いてかわいい動物を作る」という複雑なお題に見事に応える作品を提出した。アシカが鼻でボールを支えているそのボールがレゴで作られていて、参加チームの中で「球体」というテーマに一番近かった感じがした。来週からトーナメントが始まるので、放送が楽しみだ。去年も最終ラウンドまで残ったので、上位進出が期待される。というおじいさんの孫推しのご報告でした。

11/24/日
女子駅伝、ジャパンカップ、大相撲と、テレビをずっと見ていた。JP郵政のアンカーが力強い走りだった。武豊は秋の天皇賞と同様、ビリから悠然と逆転勝ちした。豊昇龍は仕切り線の上で足が滑った。強引な投げで墓穴を掘った。琴櫻は投げを残したことで相手が勝手に滑った。その数番前に正代が立ち合い直後に滑って転んだ。地方場所の土俵は滑りやすい。仕切り線は仕方がないが、砂も滑りやすくなっているので、仕切り線で滑り始めると止まらなくなる。土俵の中央では落ち着いた相撲を取らないといけない。

11/25/月
金曜日のスティーラーズ対ブラウンズをじっくり見たが、雪が積もってフィールドが滑りやすくなっていた。インターセプトの多いウィンストンは珍しく慎重に投げていた。さて、本日の試合、チーフスはパンサーズに辛勝。シュレイダーという知らないキッカーがちゃんとフィールドゴールを3本決めていた。このところタイトエンドのグレイが活躍している。ケルシーが警戒されてもグレイが代役をこなしている。N西地区はシーホークスがカーディナルスに勝って6勝5敗で並んだ。49ナーズとラムズはともに負けて5勝6敗。それでも47チームが1差でひしめいている。妻と荻窪の太田黒公園に行く。紅葉はまだピークではなかった。小さな公園なのでぐるっと一周すると終わりなので、駅まで戻ってどこへ行くというあてもなくバスに乗った。西武池袋線の石神井公園駅に着いてホームに上がると、中華街行きの急行が来た。妻が江古田の武蔵野音大にいたので池袋線にはよく乗ったのだが、中華街行きが来るというのは想定外だった。池袋から丸ノ内線という予定を変更して、新宿三丁目まで行き、伊勢丹で夕食を調達して都営で帰った。

11/26/火
ペンクラブの懇親会。如水会館なので歩いて行ける。歴史時代作家協会の人が何人か来ていた。少し早めに脱出して徒歩で帰宅。雨が降るという予報だったが、無事に自宅に帰り着いた。さて本日の試合はレイブンズがチャージャーズに辛勝。チャージャーズが負けたのでA西の地区優勝争いは3ゲーム差になった。シード1位争いはビルズと1ゲーム差。直接対決で負けているのでもう一つも負けられない。これからは同地区の対戦が多く、それ以外ではテキサンズ、スティーラーズが難敵だが、負けることはないだろう。イーグルスとかライオンズに当たると微妙だが、そういう対戦は組まれていない。プレーオフでの強敵はやはりレイブンズ、スーパーボウルではイーグルスが強そうだ。いずれも最強のモバイルQB(ラマ―・ジャクソン/ハーツ)と最強のランニングバック(ヘンリー/バークレー)のセットで、どちらが走るかわからないので守りにくい。プレーオフ争いはAカンファは7番目のブロンコス7勝5敗に対し、次のドルフィンズが5勝7敗なので、これがひっくり返ることはないだろう。Nカンファは混戦。7位のコマンダーズの7勝5敗はワイルドカードの枠としてはほぼ安全圏なのだが、南地区と西地区の地区優勝が微妙だ。南の1位のファルコンズは6勝5敗、追うバッカニアーズは5勝6敗。1ゲーム差ではあるが直接対決でファルコンズが勝っているので、バッカニアーズは勝ち星で1差をつけないといけない。西地区はさらに混戦。シーホークスとカーディナルスが6勝5敗で並び、49ナーズとラムズが5勝6敗で追う。ただし49ナーズはQBパーディーの負傷で脱落しそうだ。ラムズの逆転はまだ可能だと思われる。

11/27/水
妻のパソコンが突然、爆発したような感じで、キーボードのある表面のボードが持ち上がれ、裂け目ができて内部の構造が見えるようになった。それでもシステムそのものは無事で作業はできるのだが、何となく怖い感じがする。それで修理を依頼したのだが、ようやく戻ってきた。メモリーも初期化されていなかったので、すぐに元のように使える。しかし何が原因でそういうことになったのか、不可解だ。ぼくの使っているパソコンはもう10年になる。この集合住宅に引っ越した時に買い換えたもので、10年と数ヶ月使っているのだが、バッテリーが弱っているという表示が時に出るほかは何とか動いている。スペースキーに明らかにわかる凹みがある。自分の指が穿った凹みだ。漢字変換にスペースキーを使うので使用頻度が高いのだろう。使い込んだ機械はなかなか手放せない。ネットにはつながないようにしている。つないでも見られないサイトがあるので、ネットはiPadに任せて、専らワープロとして使っている。立ち上げるのに時間がかかるので、朝起きた時に作動させ、しばらくたってから使うようにしている。Windowsなどの新バージョンをインストールしろと何度もネットからデータが侵入してくるので、最初の30分間くらいは作動が異様に遅くなるのだ。絶筆となる作品を書き上げたので、もうパソコンを駆使することもないかとも思うのだが、慣れたパソコンをなるべく長く使いたいという思いもある。このところ旧作を読み返していて、気になる作品があった。なかなかいい作品だが、何となく読みにくい。表記に問題があるようで、これを書き直して何とか再版できないかとも考えて、パソコン内に古いデータが残っていないかと探してみたが、『空海』より以前のデータがなくなっている。その後、何度かパソコンを換えた。早稲田大学の専任客員(2回目)になった時はノートパソコンを貸与されるのでそれを自宅で使っていた時期もある。任期が来た時に返却した。そのようにパソコンを換えた時は、外付けハードディスクなどに送って、新しいパソコンにデータを移し換えたので、『空海』以後の作品は残っている。いろいろ考えていると急に思い当たった。『空海』の出だしを書き始めた時、少年時代の空海を描こうとしてなかなか筆が進まなかった。10ページくらい書いてもどうにも気に入らず、そこで作業がストップした。スペインに行く予定を立てていたので、プリントしてもっていこうかと思ったのだが、手直しで済むようなものではないので、そのまま旅立った。帰宅してみると、空き巣に入られて、パソコンが消失していた。それで踏ん切りがついて、まったく新たに『空海』を書き始めた。晩年の空海が弟子たちに向かって過去を語り始めるという導入部から初めて、今度はスムーズに先に進むことができた。そこから少年時代の回想が始まっていくので、元のデータが残っていれば使えたかもしれないが、不満足な原稿にとらわれずにまったく新たに書き直したのが結果としてはよかったとその時に思った。というようなことをすっかれ忘れていた。そういう経緯があるので、『空海』以前のデータはまったく残っていないのだ。ぼくはウィンドウズ3・1からパソコンを使い始めた。ただそのころは外づけハードディスクなどというものはなかったので、データをそっくりコピーして移動させるということもなかった。草稿を書いたものの出版には到らなかった作品が一つあって、それはフロッピーディスクにコピーしてあった。それを読み返したいと思ったのだが、NECの機種だったのでフロッピーの初期化の仕様が異なっていて読み出せなくなっていた。困惑したのだが、浜松の仕事場に旧いパソコンが置いてあって、それで読み出して、標準のフロッピーに移し換えることができた。その作品は結局、日の目を見ることはなかった。フロッピーなどというものは世の中からすっかり消えてしまった。で、『空海』以前のデータは何もないことがわかって、すっきりしたような、何となく残念な気もする。

11/28/木
本日は姉の三田和代さんと中目黒で会食。1月に公演があるそうで、そろそろ稽古に入るということだった。孫が出演するテレビ番組の時間を教えておいた。1回目はすでに放送されたのだがまだ予選前のオーディションの段階で短い時間しか映らなかった。明後日の土曜日からトーナメントが始まる。Footballのトーナメントもおもしろいが、孫が出ているトーナメントはそれどころではないほどにわくわくする。去年の大会は決勝ラウンドの準決勝で敗退した。今回は決勝戦まで進んでくれるのか。

11/29/金
現地の木曜に試合が設定されているのは、祝日が多いからだといわれている。本日は3試合もあったが番狂わせはなかった。明日は現地金曜日なのに試合が組まれている。チーフス対レイダーズ。A西の首位とビリの対戦だからよまや負けることはないと思われるが、スティーラーズがブラウンズに負けた例もあるので油断できない。シード1位争いはビルズに負けたので実質半ゲーム差しかない。もう1敗もできない状況だ。朗報はパチェコが復帰すること。今シーズンは控えRBがいないままでスタートしたので2戦目でパチェコがリタイアした時はどうなるかと思ったのだが、ブラウンズをクビになって浪人中だったハントが戻ってきて活躍している。パチェコが戻ってくれば、ハントは休ませながら、ゴールラインに近づいたところでハントの馬力に期待をかけることができる。

11/30/土
チーフス対レイダーズ。ビリのチームを相手に19対17の辛勝。しかも先週と同様、最後のキックで勝負が決まった。それも先週と違うキッカーが出ていた。わからないことが多いがとにかく勝ったことはめでたい。さて、土曜日は孫たちのテレビ出演。ドキドキしながら放送時間を待つ。午後5時。テレビの前で緊張しながら画面を見つめる。ビデオ収録されたものなので結果は知っているのだが、孫たちが少しでも多く映ってくれたらと念願しながら見ているのでどうしても緊張してしまう。「花束を作る」という課題であったが、孫たちは何やらすごいものを作った。緑の円柱のようなものを作ってそこに花々が咲き乱れている。他の参加者が花瓶に活けた花束というイメージで作品を作っているのに、そんなテーマを無視して巨大なモニュメントを作り、しかもハンドルを回すと四箇所で花が咲いたりしぼんだり回転したりする。一つのハンドル操作で四箇所を動かすというギアの組み合わせは、孫1号の得意とするところで、全体のデザインは孫2号のセンスによるものだろう。技術者と芸術家という兄弟の個性が結集している。文句なく予選を勝ち抜いて次の週に進んだ。さて、月末になったのでこのノートも終わり。「起死回生」のアイデアを模索していたが、何の成果もなく3ヵ月が経過した。それでも『デーヴァ』を読んだという人からの便りが届いたし、ただ一つデッドストックで残っていた『人麻呂しのびうた』も電子書籍として世に出ることになった。歴史時代作家協会のシリーズとして出るので読んでくれる人もいるだろう。起死回生とはならないが、新たなデッドストックをためていくプランもうかんでいる。それを次のページに記すことにする。


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